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2012年6月26日 (火)

兄貴の新譜はいいのか悪いのか実はよくわからない

Americana "Americana" Neil Young with Crazy Horse(Reprise)

Neil Youngという人はよほど表現への欲求が多様なのかよくわからないが,時折何じゃこれはと思わせるアルバムをリリースして,ファンを戸惑わせることがある。それゆえにアルバムも玉石混交の趣があり,基本は好きでも,好きなアルバムは特定のものに限るって人は結構いるのではないかと思う。

そんな兄貴が今回取り組んだのはトラディショナル,あるいは相当古いナンバーばかりである。そしてそれをバッキングするのがCrazy Horseということでは,一体どうなってしまうのかと不安に感じる向きがあっても仕方ない。だが,冒頭の"Oh Susannah"を聞くと,そうした不安は氷解し,曲が終わる頃には"Oh Susannah"を一緒に連呼してしまうそういう魅力がある。だが,この曲を聞いて,これがあのフォスターが書いた曲か?と思うのが人情だが,これは全くの別物となっている。Tim Roseという人のアレンジを採用しているとのことだが,この違いは一体何やねん!と思うのは私だけではないだろう。

そうした情報なしで聞いていれば,私はこのアルバムはトラッドを再構築し,兄貴流に解釈したものという気がしていたのだが,全編を通じてそんな感じである。だから,トラッドと言いながら,かなりロック・フレイヴァーが強くなっているし,バックがCrazy Horseなんだからそれはそれで当たり前である。前半は特にそうで結構ぞくぞくするような感覚を与えている。しかし,全編に渡ってそれが続けばよかったのだが,このアルバム,トータルではもろ手を挙げて最高と言えないところが微妙である。

とにかく,曲によって面白いものとそうでないものが極端なのである。トラッドのメロディを比較的ストレートに歌ったものが特に面白くなくて,これなら徹底的再構築で通すべきであったと思えてしまうのである。そして,私のがっくり感が強くなるのが,バックに現れるコーラスである。このコーラスにどういう効果を兄貴が狙ったのかはよくわからないが,これによってロック的な下世話さが薄れて,全然面白くなくなってしまうのである。私にとってはコーラスが入る曲が駄目で,それ以外は受け入れられるって感じと言えばいいだろう。

私は兄貴のファンなので,基本的には否定したくないのだが,いいものと駄目なものが混在するこのアルバムにはアンビバレントな感情を持たざるを得ない。前作"Le Noise"が素晴らしい出来というか,より挑戦的だったことを思えば,Crazy Horseの面々とならもっとやれたんではないかという思いも残る作品。"Oh Susannah"の麻薬的な響きに免じて半星おまけして星★★★☆。やっぱり微妙だ。正直言って,これなら"Le Noise"の方がはるかに好き。

Personnel: Neil Young(vo, g), Billy Talbott(b, vo), Ralph Molina(ds), Frank "Poncho" Sampedro(g), Dan Greco(perc), Peggi Young(vo), Stephen Stills(vo) with Chorus

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コメント

音楽狂さん、おはようございます。
自分もwith CrazyHorseにしてはスムーズなサウンドで、ちょっと緊張感がない曲があるなぁという印象です。
原曲を知らないのであれですが、結構再構築されている曲もあるみたいですので、おっしゃるとおりやるなら徹底的にやってほしかった気がします。まあUSでは近作ないほど売れているみたいですが。。
それではこちらからもTBさせていただきます。Oh Susannahスザナ♪ 

とっつぁんさん,おはようございます。TBありがとうございます。

やはり徹底度不足ですよねぇ。最近,兄貴はオリジナルをリリースしないという批判もある中,このアルバムが米国で売れるのは,それなりに郷愁を誘う部分もあるのかもしれませんね。でも"Le Noise"の方が絶対いいと思いますが...。

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