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2012年5月 3日 (木)

Lars Danielsson:しびれるような美しさ

Lars_danielsson_tarantella_2009 "Tarantella" Lars Danielsson(ACT)

中古で拾ってきたアルバムである。私はLars Danielssonのリーダー・アルバムはあまり買っていないように思う。例外は"Melange Bleu"ぐらいで,私の中ではいろいろな人の共演者としての位置づけの方が強いことは間違いのない事実である。しかし,私の周りのブロガーの皆さんにはLarsのファンが結構いらっしゃるので,ものは試しというわけではないが,中古でリーズナブルな値段だったので聞いてみるかというのが購入の動機であった。しかもドラムスがEric Harlandというほんまに合うんかい?という組み合わせだったのも私の興味を引いたのである。

そして聞いてみて出てきた音楽の美的な感覚に私は驚いてしまった。ジャズの範疇で捉えること自体がもはや無意味と言ってもいい美しい音楽である。特にタイトル・トラックの美しさは何だろうか。イタリアの6/8拍子の舞曲である"Tarantella"としては,これなら踊る前に聴き入ってしまうのではないかと思わされるような出来である。これはまじでしびれる。

そもそも冒頭からびっくりするような静謐さと美しさが充満したアルバムであるが,"Traveler's Wife"は明らかにJ.S. バッハ的な楽想を示しているし,そこかしこにクラシカルな感覚が提示されているし,さまざまな曲想が含まれたアルバムである。しかし,作品としての一貫性は貫かれていて,ここに感じられるのはよくできた短編小説集的な趣というところだろうか。共演者も楚々とした演奏で応えており,Eric Harlandって何でもこなせるのねぇと別の意味での感心の仕方をしてしまった私である(笑)。だが突出しているのはLars本人とLeszek Mozdzerのピアノであることは間違いない。

ACTレーベルにはこうした美的な感覚に溢れたアルバムも結構あるように思えるが,これはまた筋金入りの美的アルバムと言ってよいように思う。私の得意のフレーズを使わせてもらえば,一人暗い部屋で膝を抱えて聞きたいアルバムである。星★★★★☆。いやぁ~,こりゃええですわ。これだけ美的な感覚をおぼえたのはChris Minh Dokyの"Scenes from a Dream"以来かもしれない(記事はこちら)。

Recorded in April, August and October, 2008

Personnel: Lars Danielsson(b, cello, b-vln), Leszek Mozdzer(p, celesta, harpsichord), Mathias Eick(tp), John Parricelli(g), Eric Harland(ds, perc)

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ジャズ(2012年の記事)」カテゴリの記事

コメント

こんにちは。
ダニエルソンは ピアノ・トリオ ラ-シュ・ヤンソンで知りました。
ヤンソンも ダニエルソンも 両方好きです♪

まだ あまりいろんなミュ-ジシャンを聴いていないので ダニエルソンの特徴とか 分からないのですが 大抵 ダニエルソンがベ-スのアルバムを買うと 失敗ないです(笑)

こちらのアルバム メモしておきますφ(.. )

蜘蛛の糸は 顔にくっつくと ひじょぉに不快ですが 糸で作られた巣というか エサ取りは とても美しく作られていて 水の滴がついてキラキラしていると なお素敵♪
アルバムタイトルから 曲の美しさをイメ-ジしてみました(^-^)♪

マーリンさん,こんにちは。私もDanielssonはJanssonつながりってところがありますねぇ。多くの方もそうだと思います。

蜘蛛の糸というのは「タランチュラ」からのご想像ですね。でもあっちは"tarantula"ですので,惜しいって感じです(笑)。このアルバムのタイトルはイタリアの舞曲を表す言葉なんですよ。だからタイトル・トラックはその「タランテッラ」に従って8分の6拍子で書かれています。

まぁ,でも多くの人はタランチュラを想像してしまうタイトルでしょうね。言葉って難しいです。

痺れてくれて、ありがと。(笑)
大好きなんですよ。。この盤もダニエルソンも。。

ちょっと、真面目に言うと、、
ダニエルソンのメランコリックな世界は、わたしにとってとても大事な世界で、その世界に浸りきることで、日常で消費してしまって、失ってしまってる何かを取り戻そうとしてる気がします。
現実的に難しいけど。。
この盤のキモの1つは、ピアノのモジュジェルです。
でも、モジュジェルがつくったら、こういう世界にはなり得ない。
音楽パートナーの選び方にもいつも関心してしまいます。

機会があったら、追っかけになる起点となったLars Danielssonのリベラメも聴いてみてくださいね。

こんにちは。
あれ〜 間違えました(笑)
だいたい クモはスパイダ-ですよね。
タランチュラって毒グモですしね (^_^;)
しびれるよう ってタイトルだったもので なんか 毒で麻痺しちゃうくらいのイメ-ジなのかなぁ と。
ダニエルソンに そういう感じは合いませんよね。
美しいアルバム タイトルでよかった♪
恥ずかしいけど 勉強になりました。
ジャケットもクモの糸みたいだったし…
しつこいですね スミマセン (^_^;)

すずっくさん,こんばんは。TBありがとうございます。すずっくさんのLarsラブ♡状態はよく理解しているつもりですよ。

それにしてもこのアルバムはよかったですねぇ。まだまだ勉強不足だと痛感させられました。"Libera Me"はMolvaerとの相性が怖くてなかなか聞けませんが,是非そのうち。

ということで,こちらからもTBさせて頂きます。

マーリンさん,こんばんは。勘違いはよくあることです。私の場合,家人に「思いこみ?」とよく突っ込まれていますよ(笑)。

いずれにしても,このアルバムの美感は素晴らしいと思いました。きっとお聞きになってもお気に召すのではないかと思っています。

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沢山の小さな白い妖精達、、自らの羽根にくるまって、そっと眠っているよう。。 みち [続きを読む]

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