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2012年4月17日 (火)

保守化した感じが気になるBranford Marsalisの新作

Branford_marsalis_quartet "Four MFs Playin' Tunes" Branford Marsalis Quartet (Marsalis Music)

Branford Marsalisの新譜がリリースされた。私はJoey Calderazzoを贔屓にしてきているし,Marsalis兄弟では圧倒的にBranfordのアルバムの方を愛聴してきたクチなので,今回も期待しての購入だったのだが,結果はやや微妙である。

私はBranfordは「理屈」が優先する弟Wyntonよりも,はるかに「やんちゃ」な感じがするところが好きだったのだが,このアルバムではそのやんちゃさが影をひそめ,随分落ち着いてしまったなぁという感覚が強い。響きにワイルドな感覚がなく,随分とコンベンショナルなのである。私はBranfordとCalderazzoにはもっとハード・ドライビングに攻めて欲しいと常々思っているが,本作は私がこうやって欲しいという感覚とはかなりかけ離れてしまっているのである。

もちろん,演奏は高いレベルを維持しているとは思うのだが,リスナーなんてわがままなものである。こうしたサウンドなら,必ずしも彼らでなくてもいいのではないかと思えてしまうのだ。そうした点がやや残念ではある。しかし,Branfordバンド加入時には弱冠18歳(高校在学中)であったJustin Faulknerを相当にフィーチャーしているところに彼への期待も表れており,それはそれで認めたいのだが,Faulknerが実力溢れるドラマーであることは認めても,Jeff 'Tain' Wattsのようにプッシュしているかというと,どうもその表現は「うまさ」が先立っているようにも思えてしまう。むしろ,私はここまでFaulknerが目立たなくてもいいようにも思えるのだ。はっきり言ってこのドラムスはうまいのはわかるが、相当うるさい。とか何とか言いながら,このFaulkner,次はKurt Rosenwinkelとレコーディングするとか,したとかいう情報もあるので,注目すべきミュージシャンであることには間違いない。

ボーナス・トラックを入れて全9曲中,7曲はメンバーが持ち寄ったオリジナルである。Joey Calderazzoのピアノが美しく響く瞬間もあれば,Branfordがブリブリ吹く瞬間もあって,十分に水準は確保した作品だということは認める。"Endymion"のようなほとんどフリーみたいな曲もあって,新機軸とも言えないこともないのだが,私はもうちょっとまともにかっ飛ばして欲しかったなぁ。こうした印象はリズミックで超アップ・テンポの曲がないことが影響しているとも思えし,クラシカルな響きさえ感じさせる"As Summer into Altumn Slips"のような曲が入っていることにもよるかもしれないが,これならば,先般のJerry Bergonzi参加のCarl Wintherの"Sonic Shapes"の方を私は圧倒的に支持すると声を大にして言いたい。星★★★☆。悪くはないが,期待し過ぎた。ちなみに,このアルバムは"My Ideal"で締めくくった方がいいと思うのはきっと私だけではあるまい。ボーナス・トラックの収録は嬉しくないことはないが,別にここに収められたよう な演奏ならなくてもいいし,"My Ideal"の余韻を大事にすべきだったのではないかと思える。そうした点も評価を辛くさせる要因である

ところで,タイトルのMFsって何だろう?直訳すれば「4人のMFのお遊びチューン」だが,う~む,気になる。

Recorded on October 11 & 12

Personnel: Branford Marsalis(ts, ss), Joey Calderazzo(p), Eric Revis(b), Justin Faulkner(ds) 

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コメント

Mfsは「Motherf*ckers」じゃないですかね
イカレた奴ら、くらいの意味合いで

お名前を頂いておりませんが、コメントありがとうございます。

ご指摘の通りで間違いないでしょうね。このあたりはBranfordらしいですね。以前には"Crazy People Music"ってのもありましたね。

おかげさまですっきりしました。

音楽狂さん、こんにちはmonakaです。
わたし、このアルバム苦労しています。
どうもつたわらない、頭で考えたような音楽で、残念でした。

monakaさん,こんばんは。TBありがとうございます。

お気持ち,非常によくわかります。この音楽は彼ららしい感覚が欠如しているように感じさせるのは間違いないところだと思います。絶対評価で言えばそこそこいけても,彼らに求めるものとの相対評価になれば,確実に戸惑うと思います。私もそのクチです。

ということでこちらからもTBさせて頂きます。

う~ん、確かに保守化したと言われればそうなるかもですが、ドラマーの方に耳が奪われたのか、普通に聴いてしまいました。

>絶対評価で言えばそこそこいけても

たぶん自分はここのところで聴いていたのだと思います。ピアニストにあまりこだわりがなかったからなのか、もう一度聴いてみたいと思います。

TBさせていただきます。

910さん,こんにちは。TBありがとうございます。

私はJoey Calderazzoを贔屓にしてきていますが,彼とBranfordにはもっと丁々発止のやり取りを求めてしまいます。入手は容易ではなくなりつつありますが,Blue Noteに吹き込んだリーダー作"In the Door"や"To Know One"を機会があったらお聞きになってみて下さい。

きっと私の感覚がご理解頂けると思います。

Branford Marsalisのレギュラーバンドの新作という意味での期待度の高さから、それに値しているかと言われると。。という意見は納得できます。
とはいえ、水準以上の完成度は持っている作品と認識していて、そっちで個人的には満足しちゃってますね(笑)

Joey Calderazzoは酒飲んで演奏するようなタイプなので、ムラはあるんだと思いますが、本作ではだいぶ前に出してもらっている印象ありますし、Branford Marsalisが信頼するピアニストという位置づけは当面変わらないんじゃないかと..

TBありがとうございます。逆TBさせていただきます。

oza。さん,こんばんは。TBありがとうございます。

私はJoey Calderazzoを贔屓にしているだけに,贔屓の引き倒しみたいになっている部分はあるかもしれませんが,ここ暫くの活動を見ている限りは,私はもうBranfordと離れてもいいのではないかと思います。彼に安定をもたらしているかもしれませんが,チャレンジするって感じがなくなっているように思えます。

もちろん,バンドとしてはクォリティは高いし,文句をつける筋合いではないのかもしれませんが,Branfordのアルバムもここのところ,期待を下回ってますから私(あくまでも個人とお考え下さい)としてはちょっとなぁって感じでいます。

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発売日より遅れて入手し、届いたのは5月初旬。その後忙しいシーズンになったので、な [続きを読む]

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Branford Marsalisのレギュラーカルテットによる新作となります。 直前はJoey Calderazzoとのデュオ作( http://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/60667086.html)でしたが、レギュラーカルテットでは、2009年の Metamorphosen (http://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/57481857.html)以来の3年ぶりということになるようです。 今作から、ドラムがJeff Tain Wattsか..... [続きを読む]

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