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2012年4月11日 (水)

全く枯れていなかったBonnie Raitt

Bonnie_raitt "Slipstream" Bonnie Raitt(Redwiing)

私が在米中の90年代前半にはBonnie RaittがDon Wasのプロデュースでヒット作を連発していて,チャートも賑わしており,私も"Luck of the Draw"はよく聞いたものである。"I Can't Make You Love Me"なんて,私の当時の心象もあり,特に印象に残る名バラードであったと思う。その後,ライブ盤"Road Tested"あたりから私はRaittへの興味を徐々に失っていき,彼女がアルバムをリリースしても追いかけることはなくなっていた。そんな私がどうして彼女の新譜を買う気になったかと言えば,それはJoe Henryが4曲だけとは言えプロデュースしているからにほかならない。HenryとRaittの組合せ,まさにそれが私をこのアルバムの購入へと突き動かしたわけだが,結果はどうだったか。

まず冒頭の"Used to Rule the World"からしてロックな姉御としてのRaitt節が爆発している。これだけでまず「おぉっ!」となった私である。女性の歳をばらすのは問題だが,還暦を過ぎた女性の音楽とは思えない。この曲なんてトリプル・ギターだもんねぇ。Raittはスライドを弾きまくってるし,これだけで期待値が高まった私である。そして注目のJoe Henryプロデュースの演奏は3曲目のBob Dylan作"Million Miles"で登場するが,Bill Frisellも参加したこの演奏が,ほかのRaitt自身によるプロデュースの曲と違和感なく収まっているのが素晴らしい。演奏についてはいかにもJoe Henryらしいつくりと言ってもよいだろうが,次のHernyの"Civilians"に収められていた"You Can Fail Me Now"も,オリジナルに勝るとも劣らないと言ってもよいぐらいの感覚を与える。これはもともと曲がよかったということもあるが,こういう曲をやること自体がよい趣味だ。

こうしたアルバムとしてのバランスを維持できていることがそもそも優れた音楽であることの証であるが,アルバムを通じてのRaittは歌唱,そしてスライドの音が素晴らしく,これは私が想像した以上の出来だったと言ってよい。そもそも私は昔からのアメリカン・ロック好きなので,こうした音が好みということもあるが,Joe Hernyを信じて購入してよかったと思えた一作である。元気なBonnie Raittと味わい深いBonnie Raittの両方が楽しめる一作。星★★★★☆。

Personnel: Bonnie Raitt(vo, g), George Marinelli(g, mandolin, vo, perc), Bill Frisell(g), Greg Leisz(g), Mike Finnigan(p, org, key), Patrick Warren(p, el-p, org), James "Hutch" Hutchinson(b), David Pilch(b), Ricky Fatar(ds), Jay Bellrose(ds), Luis Conte(perc), Johnny Lee Schell(g), Al Anderson(g, vo), Maia Sharp(vo), Paul Brady(vo)

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コメント

>私の当時の心象もあり,特に印象に残る名バラード

ほぉ。。。
次回、お会いすることがあれば、、是非、、このお話を聞きたいな。

って、、この作品は、、上手におねだりしておきまぁす。

Toshiya さん
ご無沙汰しております。aikです。
これも当りアルバムですね。Joe Henry のプロデュース曲と本当に違和感なしです。素晴らしい。

全10曲を3日間で録音。そのうちの4曲が今回のアルバムに収められた格好のようですね。Raittは、Joe Henry とのセッションを今後リリースする予定もありそうですし。その日が来るのが待ち遠しいと感じさせる作品となってます。

すずっくさん,こんにちは。返事が遅くなりまして申し訳ありません。

「次回、お会いすることがあれば、、是非、、このお話を聞きたいな。」って人に聞かせる話じゃないですよ。だから聞かれても黙して語らずモードでしょうねぇ(笑)。だから突っ込まないで下さいね。

aikさん,こんにちは。返事が遅くなりました。申し訳ありません。

Joe Henryって早録りですが,そういうプロダクションでもこういういい作品ができてしまうところに,RaittとHenryの相性のよさが出てるのかもしれませんね。

私もこのコンビならまた出して欲しいって思ってしまいますね。

こんばんは。

今頃‥‥?って感じですが、記事を拝読して5月にアナログ盤を入手していました。リアルタイムで最初に買ったのが「Takin My Time」、当然輸入盤です。「Nick of Time」の時に迷いましがスルーしてしまいました。
今日開封して聴いて、寝かしていた6カ月が‥‥もっと早く聴くべきでした。
この記事に感謝です。ありがとうございました。

ブラウンさん,こんにちは。

ワインみたいに寝かしていてもいいものもありますよ。このアルバムの場合,一回開封して,また寝かせてたまに聴くと,これまたいい感じってところでしょうかねぇ。

ともあれ,お役に立てて幸いでした。

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