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2012年1月23日 (月)

中山康樹の新刊:なんだかなぁ...

Photo 「かんちがい音楽評論(JAZZ編)」 中山康樹(彩流社)

私は中山康樹については,アンビバレントな感覚を持っている。「マイルスを聴け!」シリーズには世話になっているが,「ジャズ構造改革」には首肯できても納得しかねる部分があったからである。私はこの人は正直な人なのだと思う。批判を承知で「意図的に」問題提起を行っているだろうし,言っていることの多くの部分に,そうだよねぇと感じさせる部分があることは否定しない。しかしである。考え方によっては揚げ足取りだと言われても仕方がないような部分もあるように思えてならない。

例えば,ネット上での記事や論考はすぐに手直しができるというのは事実である。だからこそ,ネットにはネットにフィットした情報発信のパターンがあるとも言えるわけである。なんでもかんでも無責任に情報を垂れ流していいということではないが,そうしたメディアの特性を無視して,ツイッター上の発言がどうのこうのというのはいかがなものかという気がする。中山康樹以外にも情報の受け手がいることや,彼らには彼らなりの受け止め方があることも考慮すべきである。

確かにここでの批判は確かにロジカルに行われていると思うが,ネット上での発言や表現を取り上げて,難癖をつけているようにも思える。だとすれば,中山康樹がこれまでリリースしてきた書物は論理的な誤謬や,情報の誤りがゼロかと言えば,そんなことはないだろう。本書に書かれているようなことを言うのであれば,自著は完璧だという自負でもあるんだろうと皮肉の一つも言いたくなるが,私はこれまでの,あるいは今後の彼の著作の「粗さがし」をしたくなったのも事実である。

もはや評論の体をなしていない自称「ジャズ評論家」に対する批判はどんどんやればいいと思うし,メディアを利用し,言い訳を展開していると言われても仕方のない菊地成孔みたいな輩を批判するのは大いに結構。「スイングジャーナル」がなぜ休刊になったかも,私はこのブログでSJを批判していたから,それもよくわかる。だが,論理性を盾にして何でもかんでも論破しようという姿勢ははっきり言って大人げないし,読後の後味が非常に悪い。言っていることはある程度正しいとしても,彼の主張を100%是とする人間はそうはいるまい。とにかく感じが悪い。しかもこの装丁,ページ数でこのプライシング(\1,680)は何なのだろうか。結局商売っ気が見え隠れするだけだと再度皮肉を付け加えておく。中身が薄い割には値段が高いと私が言い切った「アガルタとパンゲアの真実」と同じじゃん。星★★。

こんな本を書いている暇があるんだったら,まっとうな音楽評論を展開することにフォーカスすればいいのだ。中山の理屈に読者が無理やり付き合わされるだけの本だと言っておく。あぁ,しょうもな。

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書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

今回は、賛成派のトーンの感想もあれば、他でもかなりこき下ろした感想(こっちの方が多いですが)がみられ、読む人によってまちまちな印象があります。いずれも視点がちょっとずつは違っているので、いかようにも読める作りになっているのかもしれません。

Amazonでもレビューで最低の(1)が2つという事実は、菊地ファンを敵に回したところが大きいのかなあ、とも思えます。

もちろん私はツイッターやブログ世代なので、そのあたりは本はちょっと違うんじゃないかな、という感想も持っています。

TBさせていただきます。

910さん,こんばんは。TBありがとうございます。

記事にも書きましたが,この本には首肯できる部分はありますが,それよりは私にとってはこの中山康樹という人の嫌らしさ,あるいはあざとさの方が鼻についてしまって,どうしても好きになれない本でした。

音楽批評そのものについてはその通りだと思えるのですが,では中山康樹は人から一切後ろ指を指されることのない高潔な人物なんですかと言いたくなってしまうんですよね。私は菊地云々はどうでもよい話ですが,やはりそのあたりがポイントでしょうね。

うーーん。。
前回で、、懲りました。もう、いいです。がっかりしたんだもん。。
わたしは、買わないです。それで、損したとしてもいいです。

いつか、ブックオフにでもでたら、その場で眺めてみます。
もし、すずっくさんに貸してあげようなぁ、って、思ったら、貸してください。

この方、わたし大好きだったんですよ。
だって、わたし、、オタク大好きですから。

すずっくさん,続けてこんばんは。前回って「構造改革」のことですか?だとしたらあれも噴飯ものでしたねぇ。

お貸ししますというよりも,そのうち送りますね。お返し頂く必要はなしってことで(笑)。ちょっとお待ち下さい。

>人から一切後ろ指を指されることのない高潔な人物なんですか

これを言い出したら、親や学校の先生は子供を叱れないということになると思いますよ。
本に書かれている内容がどうかということではないでしょうか。

一ジャズファンさん、コメントありがとうございます。私は、プロとしてメディアでものを書く人間にはそれなりの責任が伴うと思います。その観点では親や教師と同列に語れない部分があると思います。

そもそも私はこの本に書いてあることに、首肯する部分はあれど、ほとんど評価に値しない屁理屈の数々に辟易としています。

私の書き方がまずかったのかも知れませんが、高潔な人間とか言い出したら誰だって失格ではないでしょうか。

一ジャズファンさん,改めてのコメントありがとうございます。一ジャズファンさんがこだわられているのは「高潔」という言葉でしょうか?

一つの表現として私は「高潔」という単語を使いましたが,英語で"Integrity"と言ってもいいわけです。正直申しまして,「高潔な人間とか言い出したら誰だって失格ではないでしょうか。」というのはその通りかもしれませんが,では「中山康樹,なんぼのもんじゃい」と言い換えておきます。

音楽狂さん、こんにちは、monakaです。
この本、私には随分読みづらかった、何度も言い訳とか、言い換え、があって何がいいたいのか良く解らなくなってしまうのです。
この人、ビジネスみたいなこと経験無くて、感覚か感情が判断基準になっているみたいですね。
このようなことを書いた記念にTBさせていただきました。

monakaさん,こんにちは。返事が遅くなりました。TBありがとうございます。

全くおっしゃる通りです。理屈は通そうとしているとしても,こんな本を書く暇があるんだったら,真っ当な音楽批評を展開すればいいと思いました。「ビジネスみたいなこと経験無くて、感覚か感情が判断基準になっているみたい」というのはまさしく言い得て妙だと思いました。

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