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2012年1月11日 (水)

1981年のWynton Marsalis,誠に見事なものである。

Keystone_3 "Keystone 3" Art Blakey & the Jazz Messengers (Concord)

いつもこのブログに書いているが,私はジャズ原理主義者としてのWynton Marsalisが嫌いである。彼のくそ真面目さというか,ジャズマンとしての豪快さの欠如のようなものが,どうにも鼻につくし,それに加えてやっている音楽が面白くないのが気に入らない。Eric Claptonとの"Play the Blues"を私が酷評したのもWyntonの持つ嫌らしさをぷんぷん感じさせたからにほかならない。

では私がずっとWyntonのことが嫌いだったかと言えば,そんなことはない。彼がシーンに登場し,ラッパを吹きまくっていた頃のレコーディングには今でも魅力を感じているし,Columbiaの作品だってある時期まではちゃんと聞いてきた。正直言ってしまえば,非常に優れたトランペッターであることは間違いのない事実である。ところが彼の性格がジャズを演奏する邪魔をしているとしか思えない。だから日本では彼に対する評価がアメリカほど高まることはないし,日本においては特に彼を毛嫌いしているジャズ・ファンも結構な数は存在してしまっているように思えてならない。

だが,そうした批判も本日取り上げるアルバムでの彼の吹奏ぶりを聞いてしまえば,一体何なんだということにならざるをえまい。とにかくうまい。文句のつけようがないぐらいうまい。そして,優れたバンド・リーダーであるArt Blakeyのもと,まだまだ若いWyntonはおかしな原理主義に走らず,ラッパを吹くことに集中しているところがいいのである。これだけスリリングな演奏を展開されては,いかにWyntonに厳しい日本においてでも文句を言うファンはいるまい。うま過ぎるのが難点だとか言われてしまってはどうしようもないが,これはジャズという観点から見ても優れた演奏なのは間違いようのない事実だろう。

私はWyntonがずっとこういう路線を貫いていてくれれば,一生ついていきます~って感じのモードだったはずだが,伝統主義的な色彩を強め始めた段階で,買うアルバムの数は一気に減少してしまった。それが本当に残念なのである。それぐらい魅力的な演奏群である。さらには,兄貴のBranfordは本来の楽器ではないアルト・サックスを吹いているが,かなりいい線をいっている。うまい人は何をやってもうまいってことだろう。ピアノのDonald Brownもうまいのだが,なぜ彼が教職のポジションを優先してしまったのかは解せない。いずれにしても,1980年代前半というハードバップ・リバイバルの時代に,これならこうした音楽がリバイバルして当然だと思わせるような演奏を展開してことを実証しているアルバムである。星★★★★☆。

Recorded Live at Keystone Korner in San Francisco in January 1981

Personnel: Art Blakey(ds), Wynton Marsalis(tp), Branford Marsalis(as), Bill Pierce(ts), Donald Brown(p), Charles Fambrough(b)

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コメント

EVAです、今日は。
良い組み合わせですね。
このアルバムは知りませんでした。早速カゴに入れました。
Art Blakey の指揮下、Wynton Marsalisの吹きっぷりを聴いてみたいです。
もう少し先に発注予定です。

EVAさん,こんばんは。Messengersのアルバムとしてはメジャーではないと思いますが,これはかなりいいと思っています。

是非またご感想をお聞かせ下さい。

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