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2011年12月29日 (木)

2011年を回顧する(その5):音楽(ジャズ)編

2011年を振り返ってみれば,ジャズ界はかなりの豊作だったと言っていいように思う。特に今年前半から中盤にかけての,良作ラッシュは記憶にないほどのものだった。私のブログには2011年おすすめ作なるフィールドが右側にあって,ここを見ていれば,今年,私が気に入ったアルバム(星★★★★☆以上の新譜)はすぐにわかるわけだが,2010年よりもはるかに掲示している作品数が多いことがお分かり頂けるだろう。そういう意味では,ジャズに限らず,作品的には充実した一年だったと言えるように思う。

Live_in_marciac そうした中で,改めて振り返ってみれば,今年の私にとってのジャズでの最高作はBrad Mehldauの"Live in Marciac"ということになってしまうように思う。録音は5年前に遡るが,その時点で極めて高いレベルの演奏を展開していたBrad Mehldauにはまさに驚かされたというか,ソロでこのような演奏をしてしまえば,聴衆が熱狂するのも当たり前だと思ってしまう。私がBrad Mehldauのコンプリートを目指すということを差し引いても,この作品は極めて高く評価されて然るべき作品だと思う。Mehldauと言えば,もう1枚,Kevin Haysとの美しいデュオを聞かせた"Modern Music"も忘れ難い。ついでに年末に出た「トリオの芸術」ボックスの未発表ライブ音源も嬉しいものであり,まさにMehldauファンにとっても忘れられない1年だったと言ってもよいかもしれない。更に,MehldauのメンターであるFred Herschのヴァンガードにおけるソロ・ライブもよかったことも追記しておこう。

Prysm 一方,インパクトという観点ではPrysmの"Five"にとどめを刺す。彼らにとっては久々のアルバムとなった本作が,多くのブロガーの皆さんの支持を集めるのは,この強烈なインパクト,スピード感に対して感じる快感ゆえではないかと思う。このアルバムに関する記事を書いたとき,私は「火傷に注意」と記したが,それぐらいの高揚感をおぼえるある意味ハード・ロック的なアルバムである。

Michel_polga また,同じくインパクトが強い作品としては,Fabizio Bossoがモーダルにラッパを吹きまくったMichele Polgaとの"Live at the Panic"は私のBossoに対するイメージを覆した作品であった。正直言って,お気楽ハードバップでもいいのだが,こうしたよりハードボイルドな路線は本当に歓迎したいと思ってしまう私である。やりゃできんだからさって感じであるが,期待以上の音が聞こえてきて嬉しくないリスナーはいないのである。とにかくこれはよかった。また,サウンドというよりも,音楽としての面白さという点では,Nguyên Lêの"Songs of Freedom"が魅力的だった。

Faithful 静謐系ではMarcin Wasilewskiの"Faithful"がECMレーベルらしい美しさ炸裂ということで,やはり今回も期待に応えてくれたと思う。とにかく,最近の彼らの音源にははずれはなく,透徹な美学というのは彼らの音楽のためにあるとさえ言いたくなってしまうような素晴らしさである。ポーランドってのは冬は物凄く寒いところだが,あの寒さに耐えながら,音楽を生みだすというところは,北欧にも通じる部分があるのかもなぁなんて思ってしまう。それにしても,本当にこの人たちがアルバムを出すたびに,まいった,まいったと連呼する私である。

Gravity また,Wasilewskiとはちょっとスタイルは違うがJulian & Roman Wasserfuhrの"Gravity"がロマンティシズム溢れる演奏で,思わずおぉっ!となってしまった。ドイツのミュージシャンから,このようなロマンティックなサウンドが聞けるとは思っていなかったので,これは純粋に驚いたと言ってもいいだろう。"Five"や"Live at the Panic"と同列で,こうした作品をベスト作に挙げる私はやはり精神分裂症なのか...(苦笑)。しかし,Mehldauを除けば,これらの作品をリリースしているのがみんな欧州のレーベルだということに気がつく私。アメリカ・メジャーにはあまり期待できないのかもしれないなぁなんて思ってしまう。

そうは言いながらも米国系のレーベルにもPar Martinoの新作,James Farm,Gary Burtonの新バンド等,光る作品がないわけではない。だが,欧州系レーベルの「わかってるね」感が一歩も二歩も上回っているように感じている私である。米国メジャーに期待するのであれば,MilesのBootleg Seriesのような発掘が中心になっていくかもしれない。

Gretchen_parlato 尚,私が日頃あまり手を出さないジャズ・ヴォーカルだが,今年聞いた中ではGretchen Parlatoの"The Lost And Found"が非常によかった。私はこのアルバムを取り上げた時,「サウンドがずっとコンテンポラリーなので,私にはカテゴリーなど関係ない女性ヴォーカルとして聞けてしまった」と書いたわけだが,結局,ジャズ・ヴォーカルを前面に押し出していない感覚が私が気に入る理由なのだろうと思う。こうしたところに私の嗜好が如実に表れているなぁなんて感じてしまったが,いいものはいいのである。

ということで,ほかにもまだまだいいアルバムはあったと思うが,記憶に残った作品ということでは上述のような感じだろう。そしてJazz Man of the YearはBrad Mehldauということにしよう。また贔屓目強過ぎと言われそうだが,今年の作品はLee KonitzたちとのBirdlandでのライブも含めて,どれも優れていたのだから,文句は出ないだろう。

最後に,自分だけのレーダーだけではいくつかの作品には出会っていないはずであり,こうした作品をご紹介頂き,新しい音楽に触れる機会を与えて頂いたブログのお知り合いの皆さんに感謝したいと思う。

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コメント

今年も いろんなJAZZアルバムをご紹介くださり ありがとうございました。
一肌脱ぐコ-ナ-は まだ聴けていないものもありますが ぜひ来年 聴いてみたいと思っています。
各地の出張レポ-トも おもしろかったです。

来年も よろしくお願いいたします♪

音楽狂さん、ご無沙汰してます、monakaです。
私の10枚と3枚も同じでしたね。1番は予想道理でしたが、meet Bossoがあったのには安心しました。私もかなり高いところにおいたし、スズックさんも番外で選んでました。

閣下、、今年もいろいろと散在にご協力くださってありがとうございました。

優柔不断ではありますが、恒例のベスト10をトラバいたしました。
どうやっても、クリポタから離れたくありません。(爆)

来年もよろしくお願いします。
んじゃ、来年はD2で!(爆)

音楽狂様
今年も大変お世話になりました。少なくとも365回はアクセスしたかと。そして何枚参考にして買ったかわかりません。
自分は上げていないんですがMehldau豊作年でしたね。Mehldauに関しては実はJoe HenryのScarでの演奏にしびれているここ一週間です(音楽狂様の影響でJoe Henry自体が気になっていたので聴いたらMehldauの音が出てきたのでマジたまげました)。彼の演奏もいいですが、むしろ活動範囲が最高にイカシテいるなと感じている今日この頃です。良いポジション自分で築いてますよね。
というわけで新年もよろしくお願いします。

The Lost And Foundは私もこのブログを拝見して購入してお気に入りのアルバムになりました!来年もブログを毎回楽しみにしております!
そして、あと2日は、どうなるのかも楽しみにしておりますhappy01

こんばんは
拙ブログでもグレッチェンをヴォーカルで1位
としました
トラバさせてください
来年も宜しくお願いいたします

マーリンさん,こんにちは。こちらこそありがとうございました。

「一肌脱ぐ」シリーズは段々難しくなってきていますが,また年が改まりましたら,記事をアップしたいと思います。

来年もよろしくお願いします。

monakaさん,こんにちは。TBありがとうございます。

monakaさんの選盤と結構重なっているのは私も承知しておりましたが,私としては振り返ってみて,こういう結果でした。いずれにしても,よいものはよいとして認められるべきですし,嗜好が似てくることもありますよね。

ということで,今年もお世話になりました。また来年もよろしくお願いします。

すずっくさん,こんにちは。TBありがとうございます。

散財にご協力頂いたのはすずっくさんの方ですぜ(笑)。まぁいろいろなアルバムを聞けてよかったと思います。しかし,私も購入はできるだけ控えめにして,ジャズ,クラシック以外はダウンロードが中心になっていきそうな気がします。まぁそういう時代なんでしょうね。

ということで,今年もお世話になりました。来年もよろしくお願いします。是非D2で(笑)。

ki-maさん,こんにちは。TBありがとうございます。

まさにMehldau大活躍,彼の実力を遺憾なく発揮した一年だったと言えると思います。今年はこのブログに彼のデビュー作も取り上げたりしましたが,来年も彼の音源をたどってみようなんて考えています。

ということで,今年もお世話になりました。来年もよろしくお願いします。

takeotさん,こんにちは。今年もありがとうございました。

私の雑食性はますます拡散しており,ジャズが中心でもなくなりつつありますが,この傾向はさらに強まるのではないかと思います。

来年もいろいろな音源をご紹介できればと思います。来年もよろしくお願い致します。

HamaVenturiniさん,こんにちは。TBありがとうございます。

Gretchen Parlatoもよかったですが,Maria Ritaも私にとっては強烈な印象を残しました。二人ともいい歌手ですよねぇ。

ということで,勝手ながら貴ブログにリンクを張らせて頂きます。来年もよろしくお願いします。

ジャズは十人十色なんで、毎年見ていると、色々な人が色々なアルバムをベストに選定しているんですけれども、嗜好性を加味すると、今年は一定の傾向で同じ、あるいは似たようなアルバムを選んでいる人が多いように感じました。それだけそのアルバムがいい、ということにもなるんでしょうけれども、予算が許せば、聴いてないアルバムにも手を出してみたいと思います。

来年もよろしくお願いします。

今年は前半から良いアルバムがたくさんあった印象で、しかも相応数のアルバムを購入しているつもりなんですが、音楽狂さんが挙げた中で未聴のものが多数あります。

Gretchen Parlatoは買うべきだろうなモードに入っていますが、他にもいろいろ検討することになりそうです。

ということで、来年も引き続きよろしくお願いいたします。

910さん,TBありがとうございます。

確かに今年の皆さんの選盤は似たような部分があると思います。今年は作品が豊作だっただけに,もう少し分かれてもいいようにも思いますが,おっしゃる通り,それだけこれらのアルバムが優れていたということでしょうね。

ということで,来年もよろしくお願いします。

oza。さん,こんばんは。TBありがとうございます。

私も皆さんのご紹介盤を参考にして買っていますが,なかなか聞くのも追いついていない状態です。買い過ぎなんですかねぇ。ちょっと控え目にしないと,もう限界です。とか言いながらやめられないんですが。

ということで,来年もよろしくお願いします。

音楽狂さん、こんばんは。
今年は音楽を心の底から楽しめない時期があってつらかったのですが、こうして心に届く作品が例年にもまして多くリリースされたことは、決して偶然ではなかったと思います。
にしても、Mehldauのピアノとの戦いは凄かったです。来年こそはトリオを期待したいところですけどね。
僕も今年をまとめてみましたので、TBさせて頂きます。

来年は無理せずにと言いたいところですが、楽しみにしてますので、多くの作品のご紹介宜しくお願いします。

とっつぁんさん,こんばんは。TBありがとうございます。

多くの人が心に傷を負ったのは間違いのない事実ですが,音楽によって癒されたことももう一方の事実ですよね。

Brad Mehldauの活躍ぶりには私も唸らされましたが,とっつぁんさんのセレクションもよくわかるなぁって感じです。ということで,今年もお世話になりました。来年もよろしくお願いします。

こちらからもTBさせて頂きます。

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