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2011年8月14日 (日)

Dominick Farinacci:若いのに歌心があるねぇ。

Dominickfarinacci "Dawn of Goodbye" Dominick Farinacci (eOne Music)

Dominick Farinacciは日本のレーベルとつながりが深く,私も彼の日本制作のアルバムを何枚か持っている(但し全部中古で購入)。そこでもうまいラッパだと思っていたが,その後,日本制作のワンパターン化が気になってきて,その後は彼のアルバムは買っていなかった。しかし,今回,アメリカ制作で,曲目を見てまた買ってみようかということで購入したのがこの新作である。

ここでは,Farinacciのワンホーンということもあり,これまでのアルバムにも感じられた歌心が同様に感じられる作品となっていることは評価に値するように思う。しかも結構な作品をリリースしているが,まだ28歳である。若い割には成熟した音楽を聞かせるが,逆に言えば,ちょっと老成し過ぎちゃいないかという批判も当てはまろう。

だが,私がトランペットのワンホーンが好きだということもあって,このアルバムは結構評価したいと思うのだが,最後になんで"Work Song"を持ってきたのかが疑問が残る。演奏が悪いわけではないのだが,アルバムのカラーとかなりずれてないかというところが気になってしまうのである。私としてはスタンダードだけ吹けばいいというつもりはない。しかし,これとその前の"You Made Me Love You"は米盤のトラック・リストにないので,私が購入したものはボーナス・トラック入りなのかもしれないが,この追加収録はやはり疑問である。

しかし,このアルバムについて言えば,この歌心はちゃんと評価しなければならないというのが実感である。確かに刺激は少ないが,これはリラックスするためのアルバムだと考えればいいのである。だからこそ,ここはFarinacciが考えたであろうフォーマット(タイトル・トラックで締める全9曲)がアルバムとしては望ましかったのではないかと思えてならない。もちろん,その2曲を除いてプレイバックすればいいだけの話だが,私には今回の追加の2曲は蛇足としか思えなかったということもあり,星★★★★とする。なんだか惜しいねぇ。

それにしても,このアルバムの米国での高い評価を見ていると,Farinacciに既に7枚ものリーダー作を吹き込ませた日本人の感覚も捨てたものではないのかもしれない。

Personnel: Dominick Farinacci(tp, fl-h), Dan Kaufman(p), Yasushi Nakamura(b), Carmen Intorre(ds), Keita Ogawa(perc), Jonathan Batiste(p), Ben Williams(b), Guilherme Monteiro (g)

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