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2011年7月18日 (月)

Who is Rudresh Mahanthappa???

Apex "APEX" Rudresh Mahanthappa & Bunky Green (Pi Recordings)

米国Down Beatの8月号で国際批評家投票の結果が発表になっているのだが,この投票を見ていて面白いと思うのは,"Rising Star"で次代を担うであろうミュージシャンについての投票結果である。以前は「より注目に値するミュージシャン」というカテゴリーだったはずだが,最近は変わったようである。いずれにしても,あまり日本では知られていなくても,こういうところに顔を出してくる人は注目しておいてもいいと思う。

そして今回,私が不勉強で全く知らなかったのが,その"Rising Star"ではなく,堂々ほんちゃんのアルト・サックス部門の1位となったRudresh Mahanthappaである。これまで名前すら聞いたことがないこの人がなぜこのような評価をされるのか,興味がわくのが当然ということで,彼の最新作である"APEX"を聞いてみた。

そもそもDown Beatの批評家投票では,尖ったミュージシャンがより高い評価を得る傾向があるように思えるものの,この人,Lee Konitzに28票差をつけての断トツのトップなのである。この人が,トラディショナルなタイプのミュージシャンでなかろうということはここに参加するミュージシャンを見ても明らかではあるが,一聴してやはりかなりハイブラウな音が聞こえてきた。まさにイースト・ヴィレッジのマイナーなクラブで聞こえてきそうな音である。一方のBunky Greenも教育者としてもGreg OsbyやSteve Colemanに影響を与えたということだから,その音楽性は推して知るべしではあるが,御年76歳である。それでこの音楽は強烈と言わずして何と言うべきか。ご老体恐るべしではあるが,音楽としてはこれはまさに現在の米国のジャズ・シーンの断面を切り取ったものと考えてよさそうだと思わせるところも凄いことではないか。

曲はMahanthappaの出自たるインディアン・フレイバーを感じさせるものもあって,このあたりが日本人のリスナーにはどうかなと思わせる部分がないわけでもないが,それでもここで展開される音楽はかなりのスリルとともに迫ってくる。このハイブラウな感覚を持ちながら,"Lamenting"ではメランコリックな表情も見せるところのバランスも悪くない。これはかなりの実力だということはよくわかるアルバムである。

逆に言えば,フリーの手前で留まりながら,こうしたタイプの演奏を展開しているところが,ポピュラリティとしては今一歩になってしまう部分も感じさせる。高く評価はされるが,一般には必ずしも受けがよくないという感じかもしれない。しかし,これまで全然知らなかったこういう人が,米国ジャズ界では高く評価されているということを知る意味でもこのアルバムはよかった。今後の活動への期待も込みで星★★★★☆。

ちなみにこのRudresh Mahanthappaだが,現在,Jack DeJohnette Groupの一員として活動しているようである。このバンド,ほかにDavid Fiuczynski,George Colligan,そしてJerome Harrisという面々である。今でもDeJohnetteはとんがっているだねぇと思いつつ,彼が本作に参加しているのもそうした縁ということなんだろう。

Personnel:  Rudresh Mahanthappa(as), Bunky Green(as), Jason Moran(p), François Moutin(b), Jack DeJohnette(ds), Damion Reid(ds)

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ジャズ(2011年の記事)」カテゴリの記事

コメント

どうもどうも。

この人、N尾さんのお友達のグラミー賞候補ピアニスト、Vijayiyerさんの相棒みたいな人ですよね。何回かYou Tubeで観ましたが、強烈な顔で(笑)、強烈なフレーズを吹く。曲もフレーズも極めて無機的なテクニカルな感じで、出し惜しみをしないスティーブコールマンみたいなイメージでした。こういう人がいきなり出てくるのでアメリカは侮れないですな。

やはりYou Tubeか何かでインタビュー映像も観たことあるんですが、実はこの人アメリカ生まれなんですね。それもコロラドらしい。見た目は怖いけど、非常に知的で落ち着いた英語をしゃべる(当たり前だけど)印象でした。

というわけで、インドつながりで明日からインドに行ってきます(謎)。

こやぎさん,こんばんは。なんでインドなの?(笑)

Vijay Iyerって聞いたことはないですが,巷のブロガーの皆さんが結構取り上げてますね。Iyerもこんな感じなのかな?出し惜しみしないSteve Colemanですか。なるほど。

この人,オリジンはインドでも,American Born Indianなんでしょうか。英語がうまくて当たり前か。

いずれにしてもよいご出張を。今回も乱入あり?

この記事を読んで、Rudresh Mahanthappaのリーダー+参加作をまとめて3~4枚、発注いたしました。

メンツの凄さもありますが、興奮度も自然と上がっていくような熱い演奏が楽しめるアルバムでした。
が、アルバム単位でうんぬんよりRudresh Mahanthappaその人の昨今の勢いに圧倒されそうです。


TBありがとうございます。逆TBさせていただきます。

oza。さん,こんばんは。TBありがとうございます。

確かにこの人の最近の露出は激しいですよね。ACTの新作をちらっとショップで聞きましたが,エレクトロニクスも使ったり,なかなかこの人,活動範囲が広いです。日本ではどうかなとも思いますが,注目していいミュージシャンであることは間違いないと思いました。

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» Rudresh Mahanthappa / Bunky Green Apex [JAZZとAUDIOが出会うと。。。]
Rudresh Mahanthappaのリーダー作です。 先日、MSGというユニットのアルバム Tasty! (http://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/60527557.html)を買って聴いてそこそこ気に入っていたのですが、その後、昨年一部で話題の APEX が彼のリーダー作であること、中年音楽狂さんの記事で、米国Down Beat誌のAlto Sax部門で1位になっていることを知り、また最近新譜 Dual Identity (http://www.hmv.co...... [続きを読む]

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