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2011年5月16日 (月)

"Live at Birdland":今年最も注目すべきアルバムの一つ(少なくとも私にとってはそうだ)

Live_at_birdland "Live at Birdland" Lee Konitz, Brad Mehldau, Charlie Haden, Paul Motian (ECM)

私はこのメンツがNYCはBirdlandに出演するというのを認識していて,日本で臍をかむ思いをしていたのだが,ライブ盤として発売されるという告知を見た時,はっきり言って小躍りしてしまった。それが某ネット・サイトでは「マスター不良により,発売延期」なんてことになって,そんなアホなと思っていたら,別のショップからは入荷情報が届き,一体どうなってんねん!と思いつつ,めでたく近所のショップでゲットである。某ネット・サイトはECMの入荷が遅くていつもイライラさせられるが,今回もこの失態はインパクト大きいよなぁなんて思ってしまった。某サイトは米盤を前提に考えているため,こういう問題が生じたようにも思えるが,それでもECMのようなレーベルがマスター不良なんてのは考えにくいのだが...。まぁすぐにゲットできたからいいが,どうもねぇ。

いずれにしてもである。このメンツであるから,私は本作のリリースを本当に心待ちにしていた。Motianを除く3人はBlue Noteレーベルに"Alone Together"と"Another Shades of Blue"という渋いながらも素晴らしいアルバムをリリースしていて,それらにも本当に痺れていた私であるから,そこにMotianが加わるというまた渋い組合せに期待するなと言う方が無理ってもんである。

そして,ここで聞かれる音楽はというと,3人が既に古希に達しているとは思えぬ自発性の高さというか,この自由度には驚かされる。やっているのはスタンダードなのだが,それはあくまでもモチーフに過ぎないのである。そこからいかに自由に展開するかというところに,この音楽の本質があるように思える。特にKonitzのぶっ飛び具合が凄い。Konitzに比べれば,Mehldauは比較的オリジナルの持つメロディ・ラインを尊重しているようにさえ思えるほどである。そんなMehldauとて,ストレートにメロディを紡ぐということはのではないのである。

確かにこの音楽は,事前の打合せなしで演奏されたと聞けば,なるほどと思わせるようなものばかりだ。そんな音楽であるから,スタンダードとしての演奏を期待すれば,何じゃこりゃと思うリスナーがいても,それは全く不思議ではない。これはかなりハイブラウな出来と言ってもいいから,おそらく好き嫌いはわかれるだろう。しかし,繰り返すが,Konitzは80歳を越え,Hadenは70代前半,Motianも80歳になろうという時期でのレコーディングだと言われても,ほんまかいなと言いたくなるほど,ここでの創造性はとても信じられないのだ。

真に創造的なミュージシャンは,年齢を重ねてもその創造性に衰えを示さないことを雄弁に実証したアルバム,演奏と言えるだろう。いや,それにしても凄い爺さんたちである。そんな老人を相手に一歩も引かないMehldauも立派なものである。そうした点も評価して星★★★★☆。この日,Birdlandでこの演奏を目撃できた人たちが羨ましい。

Recorded Live at Birdland, NYC on December 9 & 10, 2009

Personnel: Lee Konitz(as), Brad Mehldau(p), Charlie Haden(b), Paul Motian(ds)

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コメント

もうリリースされましたか!
気になっていた一枚です.
>Konitzは80歳を越え,Hadenは70代前半,Motianも80歳になろうという時期
は,そうかー,って感じですね.数年前のMotianをVillage Vanguardで聴いたときは,案外若いと思ったのだけど。ジャズの聴きはじめの頃は,その世代ってライオネル・ハンプトンとかベニー・グッドマンだったのだから,イヤになりますね.

kenさん,こんばんは。返事が遅くなりました。

演奏だけ聞いていれば,この人たちの年齢なんて完全に忘れるって言ってもいいでしょうね。それにしても恐るべき3老人+1って感じです。でも,これは緊張感あり過ぎで,結構疲れますが...(苦笑)。

ECMとしてはそんなに温度感低くないんですが、やはりスタンダード集のライヴでも、このメンバーでは一筋縄ではいかなかったですね。確かに緊張感はありますし。ウォーキングベースがかなり少なめなのも、ECMらしいと思いました。

TBさせていただきます。

これは、届いてます。
先に、james farmがついていたので、まだ、未開封ですが。

ベニコが六位!って、どうーーしたんだ!

910さん,こんばんは。TBありがとうございます。返事が遅くなりましたが,このアルバム,これほどの自由度ゆえに,絶対評価は分かれると思っています。ちゃんと聞けば絶対面白いとは思いますが,でも万人には勧めにくいって感じですかねぇ。難しいですよね。

すずっくさん,こんばんは。

さっさと開けなはれ。聞かずに放置するのは時間の無駄ですよ(きっぱり)。

 初めましてToshiyaさん、この作品でもメルドーは良いですね。彼の柔らかくて繊細なタッチが好きです。一聴してルーズな印象を持つ作品ですが、じっくりと聴きてゆくと4者の相互の音の重なりが新鮮に聴こえてきますね。トラバ申請しましたので、よろしくお願いします。

kumacさん,はじめまして。コメント,TBありがとうございます。

「一聴してルーズな印象」なんですが,緊張感はかなり高いという不思議な演奏だと思います。私はMehldauのファンですが,どういうセッティング,共演者でもちゃんと個性を表出するところが彼の素晴らしいところです。Pat Methenyだけは今イチでしたが(笑)。

ということで,追ってこちらからもTBさせて頂きます。引き続きよろしくお願い致します。

音楽狂さん、こんにちはmonakaです。
記事を書いたときにTBしようと思ったのですが、ミスっていたみたいです。
コニッツを買うのは実に久しぶりですが、ヘイデンとのコンビ実によくマッチしていますね。
もちろんメルドーがうまくまとめている様に感じます。
もう一度TBします。

monakaさん,こんにちは。TBありがとうございます。

このメンツですから,おかしな演奏にはならないのは当然としても,これはかなり奥深いところでのテンションが高い演奏でした。Konitzは多作ですが,老いてますます盛んという感じですね。

こちらからもTBさせて頂きます。

音楽狂様、こんばんは。
年齢等の情報は気にしたくない所ですが、70代80代とか言われるとちょっと無視出来ないですね。改めて驚いてしまいました。想像力はもちろん技術的な衰えも感じませんね。

ki-maさん,こんばんは。TBありがとうございます。

ミュージシャンというのは年齢を重ねても結構かくしゃくとしている人は多いですよね。楽器を操っているから,ボケないってのもあるでしょうが,それにしても凄いです。

そして老人に負けないもはや中年の域に入ってきたBrad Mehldauも大したものです。それにしても,もう彼も不惑だなんて信じられませんねぇ。

閣下、こんにちは。
このアルバムですね、、結構、、早く手に入れてました。
で、最初は入ってこなくて、放棄カナ?と思ったんですが、、
ある時から、びびと感じちゃいました。
肝はメルドーなのですが、コニッツのアルバムです。はい。
しかし、いいピアニストですよね。

ストレス、大変だね。
今日は、ダーリンとビアガーデンごっこして、遊ぶんだ。

すずっくさん,こんにちは。TBありがとうございます。

このアルバムにおけるポイントは確かにKonitzの異常なまでの自由度だと思いますが,Mehldauはうまく合わせているというか,ちゃんとカラーを打ち出すことをしていることも素晴らしいです。

いいなぁ,ガーデンごっこ。こちらは明日も家で仕事しなければならない状況です。今月はずっとこんな感じかと思うと,ぞっとします。

ともあれ,こちらからもTBさせて頂きます。

>一聴してルーズな印象」なんですが,緊張感はかなり高いという不思議な演奏
というコメントが言い得ているんじゃないかと思います。
(当然)予定調和ではなく、かといって丁々発止というわけでもなく、各人が好き勝手やっているようでちゃんと全体の音を聴いている感が伝わってくるような。。。
それにつけてもBrad Mehldauの凄さよ(笑)

TBありがとうございます。逆TBさせていただきます。

oza。さん,こんばんは。TBありがとうございます。

おっしゃる通り,Brad Mehldauは本当に優れたピアニストであることを認識させます。ある意味彼がこのバンドを破綻から救っていると言ってもいいかもしれませんね。素晴らしいことです。

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