2018年9月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30            

2016年おすすめ作

無料ブログはココログ

« 懐かしのBlood Sweat & Tears | トップページ | Marcin Wasilewskiの新作:これは最高だ。 »

2011年4月15日 (金)

今泉千絵を応援する

Photo "A Time of New Beginnings" 今泉千絵(Capri)

私が今泉千絵を知ったのは,米国DownBeatのEditors' Pickにこのアルバムが選ばれていたからなのだが,何が気になったかって,ここに参加しているメンツである。これだけのメンツを集められるという事実には何らかの理由があるはずだと思ったのがまずは第一の注目ポイントである。普通ならばこれだけのメンツであるから,日本のショップでも大々的に取り上げられてもよさそうなものだが,そういう事実があったとは認識していない。確かにオンライン・ショップで検索をかければ,引っ掛かることは引っ掛かるが,扱いは地味なものである。ということで,私はこのアルバムを試聴して,彼女のサイトへ直接発注をかけたのだが,メールでのレスポンスは丁寧,1枚1枚ちゃんとサインをして送ってくれるところがまず好感度が高い。

しかもこの人は,作編曲家として生きていくことを選んだというのがまた潔さを感じさせて,なんだか応援をしたくなってしまうのである。このアルバムでもあくまでも作編曲と指揮に徹しているっていうのは結構凄いことだと思う。

この人の音楽を聞いていると,非常にポジティブな感覚が強く,一般的なジャズの持つブルージーな感覚などは皆無と言ってよいかもしれない。その辺が好みのわかれるところではあるだろうが,これはこれで,閉塞感に満ちた現代においてはあってよい類の音楽のように思える。そして,ジャズ界の中堅勢揃いみたいなメンツによる演奏には,重々しさとかは全く感じられないが,いかにも日本的な旋律と言ってもよさそうな歌謡曲的メロディ・ラインが満載である。もちろん,それがベタに感じられるというのも事実ではあるし,特にリズム的なアプローチではよりジャズ度を強めた曲が欲しいかなぁという気もする。

だが,日本の女性が単身渡米し,こうしたアルバムを作っていることことを私は応援したくなる。このメンツならではの演奏かと言えば,もっとジャズ色濃厚なアルバムも作れたはずである。しかし,参加しているミュージシャンが今泉千絵の才能を評価するがゆえに,こうした演奏にも取り組んだということだと思うのだ。このアルバムで一番いいのはゲスト参加のRandy Breckerが素晴らしい,最もジャズ的な"Information Overload"なので,是非次作ではこうしたジャズ的なスリルを感じさせる路線を更に打ち出して欲しいと思う。いずれにしても,今後の彼女の更なる活躍を祈りたい。このブログの読者の皆さんには,このアルバムを全面的にお薦めするということではないが,今泉千絵という人がこういう活動をしているということだけでも知っておいて頂ければと思う。繰り返すが,それにしても結構なメンツである。

Personnel: Chie Imaizumi(cond./arr.), Randy Brecker(tp, fl-h), Greg Gisbert(tp, fl-h), Terell Stafford(tp, fl-h), Steve Davis(tb), Steve Wilson(ss, as, fl), Scott Robinson(ts, cl, ss, sn, fl), Gary Smulyan(bs, b-cl), Mike Abbott(g), Tamir Hendelman(p), John Clayton(b), Jeff Hamilton(ds), Paul Romaine(ds)

« 懐かしのBlood Sweat & Tears | トップページ | Marcin Wasilewskiの新作:これは最高だ。 »

ジャズ(2011年の記事)」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/198475/51355340

この記事へのトラックバック一覧です: 今泉千絵を応援する:

« 懐かしのBlood Sweat & Tears | トップページ | Marcin Wasilewskiの新作:これは最高だ。 »

Amazon検索

2017年おすすめ作