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2011年4月13日 (水)

文章のうまさとストーリーテリングは比例しない

Photo 「きことわ」 朝吹真理子(新潮社)

第144回芥川賞を受賞した作品である。もう一人の芥川賞受賞者である西村賢太とのその出自のギャップが話題になったのも記憶に新しい。私は基本的に女性の手による純文学を読むことは稀(それは感情移入できないことが多いからである)なのだが,この本はなぜか読んでみようかなと思わせる作品であった。読んでから時間が経過してしまったが,一応取り上げておきたい。

正直に言ってしまうと,これほどページをめくるのに苦労した作品は近年珍しいと言いたくなってしまった。たかだか140ページぐらいの本を読了するのに,一体どれだけの時間を要したか。普通なら一日の通勤時間の往復で読み終わるべきボリュームなのだが,一向にページが進まない。面白くないのである。

確かに文章の表現力や,文体にはうまいと思わせる部分は多々あるのだが,フィクションの世界で人を引き付けるストーリーを構築する力はこの朝吹真理子という人にはまだないと断言してしまおう。結局のところ,淡々と話が進んで,淡々と終わる。カバーの絵のように,淡色系というか,パステル系というか,どうもはっきりしない。主人公二人の間に心理的な葛藤があるようで,それが一体なのか全然わからないのである。私が最近,所謂純文学から遠ざかって,エンタテインメント系の本ばかり読んでいるからということもあるかもしれないが,それでもおもしろいか,つまらないかぐらいはわかるというものである。これは女流だからどうのということではない。本当に面白くないのだ。単に私に読解力がないと言えばそれまでだろうが,読み続けたいという意思を与えられないというのはいかがなものかと思える。

芥川賞の選考は作家が行っているから,彼らの審美眼と私のそれでは大きな違いがあるのは当然だろうが,この程度の作品が評価されていいいのかと正直思ってしまった。面白い本なら直木賞受賞作を読めばいいのだと言われればそれまでだが,日本の古典純文学はもっと読者をひきつける力を持っていたはずだろう。ということで,私としてはほとんど評価できない作品として星★★。西村賢太は未読だが,あっちを買っておけばよかった?

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