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2011年3月 2日 (水)

Kikoski偉い!こういうSeamusを聞きたいという演奏を引き出している。

David_kikoski"The 5" David Kikoski(DIW)

このアルバム,リリースは2002年の割に結構入手が容易ではないらしい。そんなアルバムを先日立ち寄った中古盤屋で発見である。ラッキーと思いつつ,それはきっとこの演奏が結構いいからだろうなぁなんて一聴して思ってしまったアルバムである。その一方でDavid Kikoskiって名前からして地味って感じがして,多分プレスの枚数も少なかったのではないかと勘繰りたくもなる。だが,先日取り上げたSeamus BlakeとOz Noyの共演作"As It Is"はピンとこなかった私にとっても(記事はこちら),本作におけるSeamusは,私がこういう感じで吹いて欲しいというSeamus Blakeの姿を捉えていて,思わず嬉しくなってしまう出来であった。

ここに収められているのはまさに現代的なジャズのスタイルって気もするが,この演奏のいいところはKikoskiの曲が結構よく書けている(それは"Song in Five"の曲やアレンジに顕著と思える)のに加え,日頃からMingus Big Bandで共演する面々がコンボで演奏することによるコンビネーションの良さというものを感じさせるところであろう(だからと言って,なれ合い的なところは感じない)。特に私にとってはフロントの二人の吹きっぷりが非常に気持ちよく,電車でiPodで聞いていても思わず嬉しくなってしまったぐらいである。

とは言っても,瑕疵がないわけではない。特になっていないのがBoris Kozlovのベースの音である。なんだか異常にブースターが掛かったような音で,まるで「族」のカー・オーディオから大音量で流れる重低音のようではないか。私の嫌いなRon Carterでさえここまではブーストしないだろうっていうぐらいの音で,ほかの演奏がいいだけにこれは惜しい。本当にこれがあの及川公正の仕事なのかと疑いたくなるようなひどさだと言っておこう。

それでも,ここでの演奏の勢いを聞けば,そんな問題も許すと言いたくなってしまうような快演である。特にSeamusである。いいねぇ。これよ,これよ,これなのよと言いたくなるような演奏。また,Alex Sipiaginのラッパも切れ味があってよい。バック・カバーにおいて,この二人の名前の扱いがピアノ・トリオより小さいというのは納得がいかないと言いたくなるぐらい,5人揃ってよくできましたという演奏であった。こういうアルバムが入手困難というのはつくづく惜しいなぁ。DIWレーベルは何を考えているのやら...。これぐらいは常にカタログに載せておくのが当たり前だと言いたくなる。

いずれにしても,本作は心地よい爽快感さえおぼえたということもあり,点数も甘くなって星★★★★☆。

Recorded on August 27, 2001 in 東京

Personnel: David Kikoski(p), Seamus Blake(ts), Alex Sipiagin(tp), Boris Kozlov(b), Jeff "Tain" Watts(ds)

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