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2011年3月26日 (土)

出張中に見た映画(11/3編):その3

Photo_2 「ソーシャル・ネットワーク("The Social Network")」('10,米,Columbia)

監督:David Fincher

出演:Jesse Eisenberg,Andrew Garfield,Armie Hammer,Josh Pense,Justin Timberlake,Malese Jow

この映画も非常に評判がよかったので見に行こうと思いつつ,引っ掛かっていたのが監督のDavid Fincherである。彼はもともとミュージック・ビデオ出身だったと思うが,映画界へのデビューが「エイリアン3」と記憶している。この「エイリアン3」がエイリアンの視点でのカメラ・ワークが話題になったはずだが,そればかりが目について,全然面白いと思えなかったというのが正直なところである。それで,私はこのDavid Fincherという人に対して,非常によからざる印象を受けてしまったのがその大きな要因である。その後の映画はそこそこ評価されたはずだが,私としては第一印象が悪過ぎたのである。

しかし,この映画は「英国王のスピーチ」とオスカーを競っただけあって,かなり良く出来ていて,私にとっては想像以上であった。ある意味ではうれしい驚きである。

みなさんご承知の通り,この映画はFacebookの創始者であるMark Zuckerbergを主人公にした映画であるが,これが彼の実態をどの程度反映しているかはわからないとしても,相当のオタクに見える。それが共同創始者だ,アイディア提供者だと訴訟沙汰になっていく背景と訴訟の模様を二元的に描いたもので,これははっきり言ってシナリオが非常によく書けていることがこの映画の勝因と言ってもよいだろう。脚本のAaron Sorkinの手腕が光るというのが私の正直な感想である。

これだけよく書けたシナリオである。人物の造形も明確で,本当に厭味な人間がたくさん出てくるのが笑える。名門ハーバードと言えども,裏ではひどいものだというのをここまで描いてしまってよいものかと思えるが,フィクションはフィクションという割り切りも必要だろう。ここまである意味,ネガティブな感情移入をさせることが素晴らしいのである。オスカーで最優秀脚色賞を取ったことは当然と言ってもよい。

アメリカの起業家の世界ってのはこんなものかなぁなんてことを思いつつ見ていたわけだが,それにしてもこれは派手なアクションも,ギミックもないのに大変面白い映画だったと評価したい。Mark Zuckerberg本人がこの映画をどう思っているのかを知りたくなるのはきっと私だけではあるまい。「英国王のスピーチ」のような感動は呼び起こさないところが,オスカー・レースの結果を分けた気がしないでもないが,映画としては勝るとも劣らない快作である。星★★★★★。どっちが好きかは完全に個人の趣味の問題だろうなぁ。

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映画」カテゴリの記事

コメント

中年音楽狂さん、こんにちは。

「英国王のスピーチ」に続いて「ソーシャル・ネットワーク」のレビューが出揃いましたね。いつも楽しく拝読致しております。

私も両作品を見たのですが、いずれの作品もなかなかよく出来ているな、という感想です。たまたまこの2作品がオスカーを争ったこともあって、どうしても比較してしまう(本来は意味のない比較なのですが)人も多いかと思いますし、どちらが好みかというのは、まさに仰せのとおり個人の感覚的問題しょうね。

ということで私の評価ですが、圧倒的に「ソーシャル」の方が素晴らしい作品だと思いました。とにかく脚本と、それをうまく活かすようなスピーディな演出が出色です。「英国王」はもちろん良作なのですが、主要3俳優がそれぞれの役を割り振られた時点で、もうある程度その諸々の内容が「見えてしまう」ような印象を持ちました。贅沢かつナマイキな感想とは分かりつつも、なにか「予定調和的出来過ぎ感」に満ち溢れた作品だな、という感が否めなかったのです。単に私の性格がひねくれているだけかもしれませんが・・・スミマセン・・・

ちなみに、ザッカーバーグはやはりこの映画のことは快く思っていないようですね。しかし、そもそも本当に彼が怒り心頭ならばフィンチャーがこんな映画を作ることは不可能だったと思いますし、また彼は「アイゼンバーグの速射砲のような喋り方が自分に似ていて意外と気に入っている」というような感想を述べているらしい、という話も聞いた記憶がありますよ。いずれにせよ、この映画が結果的にフェイスブックの最高のプロモーションになったことを考えれば、ザッカーバーグはフィンチャーに感謝せねばならないのでは?とすら思ってしまいますが(笑)

長々と大変失礼致しました。

Toshiyaさん、こんにちは。今日から、こちらは、夏時間になりました。

この映画は、里帰り中の飛行機の中で見ました。話題のフェイスブックの創始者とあって、ちょっと気になっていました。私の感想は、最初から最後まで、何だか理屈に理屈を重ねての繰り返しで終わったなぁ。。というのが率直の感想です。見終えて疲れました(苦笑)。

飛行機の中で見る映画は、ヘッドフォーンのせいもあるのか(耳が痛くなるか、眠くなります)、最初から最後まで、きちんと見終えたことがあまりない、という裏話も。。。

ただ、このような世界もあるのだろうな。。。人がやらないことを開拓するのは、大変なことで素晴らしいことだとは思いましたが、心の中は寂しくなかっただろうか。。と思って見ていました。

よーくさん,こんにちは。お名前入っておりましたよ。

この映画は非常によくできているというのが,私の感想です。記事にも書きましたが,これはシナリオの勝利ですね。「英国王のスピーチ」は確かに予定調和と言えばそうかもしれません。まぁでも背景が背景だけに描くのも難しそうなところを,うまくまとめたことは認めたいと思います。でもどちらが好きかは難しいですね。

Laieさん,こんにちは。

ヘッドフォンの話,よくわかります。なので,私はノイズ・キャンセリング機能付きのヘッドフォンを手放せません。最近はBoseのは嵩張るので,ソニーのを通勤中も含めて使っています。

この映画,セリフがマシンガンのように展開されるので,疲れるというのもよくわかりますね。まぁでもかなり面白かったと思いました。

見た直後の感想は”ひゃ~めちゃ面白い!”。
バスター・キートン系表情とWアレン系のしゃべり、レッド・オクトーバー系の場面展開に上手い音楽使い。
最後はーあぁそこ行くんだねーと微笑んしまいました。

メルセデスさん,こんにちは。

”ひゃ~めちゃ面白い!”という感想は私も全く同じでした。こういう映画ができるということは,まだまだアメリカ映画も捨てたものではないですし,ちゃんとしたシナリオ・ライターがいるということも再認識できて嬉しかったです。

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