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2011年2月15日 (火)

まるでBrad MehldauクローンのようなDan Tepfer

Dan_tepfer"Five Pedals Deep" Dan Tepfer Trio(Sunnyside)

パリ生まれのDan Tepferはエジンバラ大学で天体物理学を学んだあと,ボストンのニューイングランド音楽院で学ぶというかなり異色のキャリアを持つ人だが,米国のメディアからは結構な注目を浴びているようである。これまでの共演歴もLee Konitz,Steve Lacy,Paul Motian, Bob Brookmeyer,Joe Lovano,Ralph Towner,Mark Turner,Billy Hartと,かなり多岐に渡る活動ぶりである。この夏にはバッハのゴールドベルク変奏曲をテーマとしたソロ・アルバムも出すらしいし,結構クラシックとジャズの越境型ミュージシャンと言ってもよいかもしれない。

そのDan Tepferがピアノ・トリオ形式で昨年リリースしたアルバムが本作であるが,ジャケも結構雰囲気があるし,ちょっと期待して聞いてみたところ,冒頭からBrad Mehldau色濃厚なサウンドが聞こえてくるではないか。これは彼の両手奏法による部分もあるが,プレイぶりの陰影や,その雰囲気にはBrad Mehldauの影響を感じさせる音となっている。Dan TepferがBrad Mehldauの直接的な影響を受けたかどうかはわからないが,このサウンドからはそう感じるリスナーが多いものと思われる。ある意味では既にBrad Mehldauはコンテンポラリーなピアノ・トリオのひな形となっていると言えるのかもしれないが,それにしてもこれは濃厚である。

だからと言って,このアルバムをけなすつもりは私にはない。Mehldauというひな形が存在しないとすれば,私は一発でこの音楽に参ってしまっていたはずである。演奏やTepferのオリジナルには別に文句はないし,そこに混じってJacque Brelの"Le Plat Pays(平野の国)"や大スタンダード"Body & Soul"を収録するというプログラムも悪くないセンスである。そうしたことを踏まえれば,私はこのアルバムを結構評価してもいいと思うのだが,いかんせんこのアルバムに対する世間の注目度は極めて低いままなのが残念である。もちろん,Mehldau色が強過ぎて,オリジナリティが感じられないという批判もあるだろうが,もう少し様子を見るに値する音楽のように思えるのである。ということで,ここでは今後の活動への期待も込めて星★★★★とするが,かなり美しいタッチを聞かせる瞬間もあり,なかなか侮れないピアニストだと思う。

いずれにしても,Mehldau好きの私にとっては相当好みのサウンドと言ってもよいので,次作の"Goldberg Variations/Variations"を期待して待ちたいと思う。

Recorded on June 21, 23 & 29, 2010

Personnel: Dan Tepfer(p), Thomas Morgan(b), Tedd Poor(ds)

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