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2011年1月19日 (水)

実写版ヤマトは受け入れがたい駄作

Photo「Space Battleship ヤマト」('10,東宝)

監督:山崎貴

出演:木村拓哉,黒木メイサ,柳葉敏郎,緒形直人,西田敏行,高島礼子,山崎努

「三丁目の夕日」で泣かせてくれた山崎貴が,「ヤマト」を撮るなら,相応のCGで,相応のストーリーに仕立ててくれるだろうという期待を見事なまでに打ち砕いた駄作である。ここまでひどいと,けなすのも馬鹿馬鹿しいと言いたくもなる。

何が気に入らないか。最悪なのは脚本である。脚本を書いたのは山崎貴の奥方の佐藤嗣麻子であるが,そもそも上映時間にストーリーを突っ込めないからと言って,ナレーションでストーリーを展開させるという手法がまず許せない。ちゃんと(それには時間がかかるとしても)丁寧に上映時間の中でストーリーを再構成しようという気概に欠けている。それから,この既視感たっぷりのようなストーリーはなんなんだろうか。主題歌をSteven Tylerに歌わせたからというわけではないだろうが,まるで「アルマゲドン」のような展開ではないか。また,それに「エイリアン2("Aliens")」を混ぜたような映像によって,山崎は,あるいは佐藤は何を描きたかったのか。あれだけガミラス兵がうじゃうじゃ出てくるのでは「エイリアン2」か,復讐に現れたバルタン星人を想像してしまうのが,我々の年代では当たり前ってやつである。ついでに言っておけば,滅亡寸前の地球の地下都市は「ブレード・ランナー」かとも言いたくなる。

結局のところ,山崎貴は,この映画をアニメーション版に対するオマージュとしたかったのか,あるいは完全に新たなものとして生まれ変わらせようとしたのか全くわからないのである。私が期待したのは後者だったわけだが,そんなストーリー展開であるから,そんな期待は完全に吹っ飛んでしまった。はっきり言って,夫婦そろってこの映画を駄目にしたと言っても過言ではない。

私は「宇宙戦艦ヤマト」世代ではあるが,アニメーションには特に思い入れはない(というか真面目に見たわけではない)。だから,アニメ版との比較においてどうのこうのと言うつもりはないし,「ノルウェイの森」のように原作に引きずられることもない。しかし,CGには驚きはなく,ストーリーに感動もないのでは,この映画のどこを評価すればいいのかさっぱりわからない。真田役の柳葉敏郎のようなナイスなキャスティングがあるにもかかわらず,ストーリーがこの映画を駄目にしたのである。大体,誰が見たって,ここにアップした画像に見られるような,埋もれている「ヤマト」が宇宙戦艦としてすぐに飛び立つってこと自体があまりに唐突過ぎるのである。アニメを見ている人間は「そうなるもの」だと想像はつくとしても,初見の人間にはその唐突感はあまりにも強過ぎるはずである。

結局のところ,ストーリーは皆知っているはずだから,その都合の良いところは利用し,あとはしょうもないCGを交えて話をごまかそうとしたのが見え見えで,私は劇場でこの映画を見ていて失笑を禁じ得なかった。イスカンダル到着後の黒木メイサの映像もありきたりである。なんで宇宙服だけがはがれるのか。これ以上言うとエロになってしまうが,あそこは着衣が全部はがれるぐらいでないと,映像としてのインパクトはない。髪が風になびくような演出も陳腐であること甚だしい。

いずれにしても,ストーリーの連続性を保つこともできなかったこの映画のシナリオは本当に「最悪」であり,CGもこれみよがし(というか,戦闘シーンなんてあまりに無意味かつちゃちで嫌になる)で,現代のCGのレベルってこんなものかと悪態もつきたくなるような映画である。この映画は既にネット上でも賛否両論かまびすしく語られているが,私はシナリオの瑕疵ゆえにこの映画は全く評価する気になれないと言っておこう。結構製作費も掛け,宣伝広告費も掛けていると思われるが,これこそ完全な金と時間の無駄である。無星。

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