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2010年11月18日 (木)

やっと読了:伊坂幸太郎の新作

Photo「マリアビートル」 伊坂幸太郎(角川書店)

別に私は伊坂幸太郎のファンってわけではないが,「ゴールデンスランバー」は面白く読ませてもらったので,この新作も買って読み始めたのだが,どうもページの進みが芳しくなかったのはなぜだろうか。

最大の要因は登場人物としての中学生「王子」の人物造形の嫌らしさではないかと思える。こんな奴が本当にいたら,「首絞めたろか」と思いたくなるような感じなのである。それがおそらくは伊坂の狙いでもあったのかもしれないが,読んでいて相当な不快感をおぼえていた私である。そんなこんなでこの本はPage Turnerとはならなかったのだが,ようやく私がこの本を読むペースが上がってきたのは400ページを過ぎたあたりと言ってもよいような感じである。つまりはある登場人物の効果により,思わぬ方向に話が展開し始めてからなのだが,遅きに失していると言えばそのとおりのようにも思えてしまう。

まぁ「ゴールデンスランバー」もありえない展開の話だったが,これまた輪をかけてありえないストーリーだと言ってもよいだろう。東北新幹線というクローズドな空間で展開される格闘シーン等,イメージがあまり喚起されないのは,私が映画「ロシアより愛をこめて」のSean ConneryとRobert Shawの格闘シーンに強烈なイメージを持っているからかもしれないが,どうも私にはサスペンスってものが感じられなかったのである。いろいろな小道具も出てくるし,騙し合いのようなところもあるが,本当に脇として出てくる殺人者等の造形もよくわからないまま放置されているのである。

普通だったら,こういう話なので,映像化するなら役者は誰がいいだろうかと,普通の私なら考えそうなものなのだが,この本に関してはそういうところは残念ながらあまり感じられなかった。それは私がこの本の前篇とも言うべき「グラスホッパー」を読んでいないから,人物像がピンときていなかったからかもしれないが,それでもやはり今イチ没入できなかったのは残念である。また,作者は伏線を張ったつもりで書いていながら,結局最後までそのネタが使われないままに終わっているところもあり,このあたりには推敲不足とも言うべき中途半端さを感じる。

最後のオチは結構笑えたと思うが,それでも私としてはこれなら「ゴールデンスランバー」の方が面白かったかなぁと思わざるをえない。星★★★。これも相性ってやつだろうな。度々登場する機関車トーマスのネタも,私は昔子供の影響でトーマスを結構見ていたので,かなり笑える部分もあったが,わからない人には何のこっちゃで終わりになるだろうなぁ。

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