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2010年10月 7日 (木)

もう止まらない「中年音楽狂が一肌脱ぐ」シリーズ:今日は意表を突いてトロンボーンにしよう

Dial_jj5"Dial J.J.5" J. J. Johnson (Columbia)

「お店に並んでいそうでジャズをこれから聴いてみようかなぁという人にお薦めというのがありましたらご紹介ください。」というリクエストにお応えするシリーズ第4弾。今日は意表を突いてトロンボーンである。トロンボーンという楽器は私は吹いたことがないからわからないが,絶対コントロールやアーティキュレーションが難しいよねぇと思わせる楽器であるがゆえに,ジャズ界広しと言えどもトロンボーンの名人とか名盤というのは相当数が限定的のように思える。

そんな中ではアルバムとしては,TVコマーシャルにも使われた"Five Spot After Dark"が入っているCurtis Fullerの"Blues-ette"が一番メジャーだろうなぁと思いつつ,それはこのブログで既に書いてしまったし,もう少し別のものがあろうということで,このアルバムである。J.J. Johnsonならトロンボーン・チームのJ&Kがあろうがっ!という声もあろう。しかし,私はChris Connerの伴奏以外,そのコンビのアルバムは保有していないのだ。ということで,選択肢は限られるわけである。そもそも,トロンボーン・プレイヤーのリーダー・アルバムって,J.J.とFullerを除けばほとんど保有していないしなぁ...。そういう楽器なのだ,トロンボーンは。

後年,J.J. Johnsonは映画音楽も書いたりして多彩な活動もしながら,亡くなる前にはジャズ・アルバムを結構残したのは,やはりジャズへの愛着が強かったんだろうなんて思うのは私の思い過ごしかもしれないが,まぁそれでもジャズ界の偉人の一人に数えることには何の問題もなかろう。

このアルバムが注目に値するのは,このリズム・セクションがバンドの楽旅中に欧州で吹き込んだ"Overseas"なんて名盤を生んでしまったことにもよるが,逆に言えば,それだけ質の高いメンバーを揃えていたのだから,悪いものが出来上がるわけがない。まぁ全編を通して聞いても,この時代らしい音がどんどん出てくるので,安心して聞ける。Johnsonがなぜ,ベルギー人のJasperをバンドに加える気になったかについてはよくわからんが,Jasperのテナー,フルートはアメリカ的な感覚とは違うところを聞かせて面白い。正しい表現かどうかは別にして非常に「上品」なのである。このアルバムに収められている全体の演奏も,「ゴリゴリ」ではなくて「上品」なのはリーダーのJohnsonの資質であったのかもしれないが,それでもここには曲も演奏も捨てがたいものが揃っている。

例えば,冒頭のJohnsonのオリジナル"Tea Pot"はJohnsonが吹いている間は,ピアノレスのtb~b~dsという構成で演奏されているのだが,この曲をこのテンポでピアノレスで吹き切るのは相当自信がなければできることではない。この冒頭のチャレンジングな取り組みを聞いて,参ってしまうリスナーは多いのではないかと思う。そういう意味でも大いに楽しめる。

しかし,このアルバムはジャズ史を揺るがすような超名盤というものではない。テンションだってそんなに高くないから,悪い意味でなく,気楽に聞けてしまうのである。だが,トロンボーンという楽器にフォーカスしてみれば,私は史上に残るアルバムだと思うのである。
いずれにしても,バックのメンツも好演しているので,難しいこと言いっこなしで,試しに聞いてもらえればと思う。星★★★★☆(それでも星★★★★★にしない私は頑固だな)。Coltrane配下に入る前のElvin Jonesが聞けるだけでもよしとせねば。

Recorded on January 29, 31 and May 14, 1957

Personnel: J.J.Johnson(tb), Bobby Jasper(ts, fl), Tommy Flanagan(p), Wilbur Little(b), Elvin Jones(ds)

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コメント

おはようございます!この特集が続くと買うものが増えてしまいますのでもう少しペースを落として頂けると助かりますcoldsweats01
悪い癖ですぐに聞いてみたくなるものですからね!焦らす揃えて行きたいと思いますhappy01

蛇尾です。
J. J. Johnson ですか。
僕の友人が大学のjazz bandでトロンボーンを
吹いていたので、 J. J. Johnson のLPを一杯持っていて、いろいろ聴かせてもらいました。
このDial J.J.5も聞いた覚えがあります。

なんか、懐かしいなぁ。

紹介してもらったアルバムは一挙に購入できませんが
HMVのお気に入りに入れてボチボチ買い集めるつもりです。

しかし、CDの名盤は安くなりましたねえ。

これからも「中年音楽狂が一肌脱ぐ」でお願いします。

音狂先生さま

今回は トロンボ-ンですね♪

トロンボ-ンといえば 谷啓さん だと知ったのは亡くなられてから。

映画『スウィング・ガ-ルズ』にも出演されていましたが トロンボ-ン奏者だったのですね。

ドレミ…の位置が難しそうな楽器ですが
トランペットより やわらかい音色で聴きやすいですね。

エヴァンスの次は スタン・ゲッツと思っていましたが 先に こちらがいいなぁ。
ジャケットが かわいい♪

探してみます。
わたしも 「一肌脱ぐシリ-ズ」楽しみにしています。
ノ-トをとって しっかり勉強しています(笑)

引き続き 楽しみにしています。

takeotさん,こんにちは。返事が遅くなりました。この「脱皮」,もとい「一肌脱ぐ」シリーズ,月に1回ぐらいのペースで続けていければと思いますので,よろしくお願いします。まぁ,そんなにネタもないですしね(笑)。

蛇尾さん,こんにちは。返事が遅くなりました。

おっしゃるように,現在はジャズのアルバムが非常に安く買えるようになったのは素晴らしいことです。もっと前からやってくれよなんて言っても仕方がないですが,1,000円を切る値段も出てきていることには時代の流れを感じます。

このシリーズ,次は何にしようかと考えるのも楽しいので,できるだけ継続したいと思いますので,引き続きよろしくどうぞ。

マーリンさん,こんにちは。「先生」は勘弁して下さい。勝手なことを書いているだけですから。

「スウィングガールズ」懐かしいですねぇ。あの映画,好きです。確かに谷啓も出てましたねぇ。竹中直人が一番笑えましたけど。

まぁ,このシリーズ,選盤が難しいところもありますので,たまにアップするって感じで続けたいと思いますので,よろしくどうぞ。

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