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2010年10月13日 (水)

中古で拾ってきたDavid Murrayはかなりディープだ

David_murray "Lovers" David Murray(DIW)

David Murrayがジャズ・シーンの注目を集め始めたのは1980年代初頭からと言ってよいと思うが,やけにいろいろなところに露出していたように思う。当時のジャズ喫茶でも,やや尖った音が好きな連中がリクエストしたり,持ち込んでいたりしていたように思うが,私はどちらかというと,まだまだ保守的なジャズを好んでいたので,なかなかMurrayまで行きつくことはなかった。例外はJames 'Blood' Ulmerの"Are You Glad to Be in America?"だけだっただろう。そんな私がMurrayのリーダー作として初めて購入したのはBlack Saintから出た"Morning Song"だったと記憶しているが,それとてMurrayとしてはかなりストレートな作品だったことには間違いない。しかし,そのアルバムでも明らかだった通り,Murrayはフリー一辺倒の人ではなく,ちゃんと吹ける人だったということである。

いずれにしても,私がこのブログでMurrayについて取り上げたのは,Randy Westonとのデュオ作(記事はこちら)だけということからも明らかだが,聞いてないわけではないが,レーダー・スクリーンの中央に出てくる人ではないのは事実である。しかし,本作はそのMurrayのバラッド集というのが非常に気になるところであり,大体予想はつきそうなものの,やっぱり聞いてみたいなぁということで中古でのゲットとなった。こんなアルバムは大して売れそうにないのだから,もう少し安くてもよいだろうと思ったが,おそらくはDIWレーベルの多くが廃盤ということもあり,私としては若干高値だったが入手したものである。

それにしても野太いテナーの音である。Murrayのテナーの音で,こんなスピリチュアルな音楽をやられては,それで参ってしまうと言っても過言ではない。とにかくディープなのである。冒頭の"Teardrops for Jimmy"はドラムレスで演奏されるが,逆にドラムレスであることにより,サウンドの深遠さが増しているように思う。この曲ではビートに頼らない分,外の3者の集中力が上がったのではないかと感じさせるような演奏で,ここからして,これはいいと思わせる。"Morning Song"もストレートな演奏でよかったが,私としては出来はこちらの方が上だと感じる。

もちろん,Murrayのことであるから,バラッド集と言っても,強烈なフレーズも時折顔を出すが,それが決してバランスを崩していないところが私は気に入ってしまった。上には「大体予想はつきそう」なんて書いたが,本作は私の予想をはるかに上回る出来であった。こういうのを20年以上聞かずにきたことを情けなく感じたわけだが,それでも今回こうして聞くことができたのはよかった。これなら多少高くても納得するわ。

とは言え,これからジャズを聞こうなんて人には薦められるものではないものの,このディープ・スピリチュアルな世界,はまるとなかなか抜けられないことは間違いあるまい。私が今まで聞いたMurrayの作品では最も好きな作品となった。星★★★★☆。

Recorded in January, 1988

Personnel: David Murray(ts), Dave Burrell(p), Fred Hopkins(b), Ralph Peterson, Jr.(ds)

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