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2010年8月28日 (土)

Joni Mitchellの本として,かなりいい出来。

Blue_period 「ジョニ・ミッチェルという生き方: ありのままの私を愛して("Will You Take Me As I Am: Joni Mitchell's Blue Period" ミッシェル・マーサー著,中谷みなみ訳(ブルース・インターアクションズ)

私がJoni Mitchellのファンだということは,このブログでも公言しているし,カテゴリーさえ作ってしまっている。そんな私であるから,この本の原書が出た時から,実は非常に気になっていたのであるが,最近は洋書を読む元気もないので見送っていたら,翻訳版も出ていたのを書店で見つけてゲットである。ソフト・カバーで2,310円はちょっと高くないかと言いたくもなるが,まぁ仕方あるまい。そんなに部数がさばけるとも思えないし...。

ということで読み始めたのだが,これが非常によく出来た本で感心してしまった。本作の作者であるMichelle MercerはWayne Shorterの評伝"Footprints"の作者でもあり,取り上げるミュージシャンの趣味がいいねぇと思わせるが,筆力も大したものである。タイトルからするとアルバム"Blue"期の逸話が中心かと思わせるのだが,MercerはBlue Periodを"Blue"から"Hejira(逃避行)"までの時期と定義している。私がJoniの最高傑作と思っている"Hejira"も含めた時期ということなら,これはきっと面白いに違いないと確信した。もちろん,私小説的だと言われる"Blue"時代の話に興味がないわけではないのだが,私には"Hejira"までというのが重要なのである。

そうした中で,数々出てくるJoni Mitchellの逸話が実際かなり面白い。Joniって天才肌なんだろうなぁと思わせるような話ばかりである。恋愛遍歴を創作の力の源泉としているのではないかとさえ思いたくなるが,逆に言うと,それだけ彼女が男を惹き付ける魅力を持っていたということであろう。また,Joniによるさまざまな辛辣なコメントも,ここまで言ってくれると気持ちいいわいと言いたくなるような感じである。JoniがJackson Browneを忌み嫌っているというのも笑えるしなぁ。よくぞここまで話を引き出し,うまくまとめ上げたものだと言いたい。

そして,非常に面白かったのが巻末に添えられた「ジョニの好きなもの・大好きなもの」のリストが輪を掛けて興味深いものであった。いずれにしてもJoni Mitchellのファンであるならば,読んで絶対損はしない。

そうした本だが,これは明らかな誤訳ではないかと思わせるくだりがあったり,人名/固有名詞の表記に気に入らないところがあったりと,その辺りは若干の減点対象にはなるが,それでも十分にもとは取れたと思う。繰り返し読みたくなるような逸話揃いである。星★★★★☆。

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コメント

 ほんとにJoni Mitchell好きなんですね。私はToshiyaさんには完全に遅れをとりますが、ファンの一人です。ファンというよりは何か尊敬してしまう感覚にあります(こうした感覚になる女性ミュージシャンってあまりないです)。この本読ませていただきます。
 

風呂井戸さん,こんばんは。

まぁ,私も大したことはないファンに過ぎませんが,この本は結構楽しめました。通り一遍でないところがいいと思いますし,きっちりフォーカスされているところが非常に好感が持てました。

是非お楽しみ下さい。

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