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2010年7月17日 (土)

出張中に見た映画(10/07編):その2

Green_zone「グリーン・ゾーン("Green Zone")」('10,仏/米/西/英,Universal)

監督:Paul Greengrass

出演:Matt Damon,Greg Kinnear,Amy Ryan,Khalid Abdalla

またまた中国に行った際に機内で見た映画がこれである。私は,劇場にこの映画を見に行きたかったのだが,果たせなかったので,ちょうどよかった。Jason Bourneシリーズでのコンビ,Greengrass監督とMatt Damonの組み合わせであるから,期待してしまうのが筋だからである。

この映画,一言で言うと,「厭戦」映画である。既にアメリカ人の中には「厭戦」気分が蔓延しているので,この映画はヒットしなかったらしいが,リベラルな映画人がどうしても言わずにおれなかったという感じで製作されたようにも思える。いずれにしても保守的な人間から見れば,何と「反米的」とうつるのかもしれないが,これがほとんど事実だとすると,世も末だという気がしてくる。

本作は,イラク戦争における大量破壊兵器の存在に関する謀略をドキュメンタリー・タッチで描いていて,この監督の「ユナイテッド93」を思い出させる。そこにMatt Damonという役者が必要だったかと言えば,必ずしもそうではないという気もするが,何せユニバーサルが,この二人にJason Bourneシリーズ第4作を撮らせるための,交換条件のようなオファーだったらしいという話もあるので,こちらも映画の内容同様「裏」のある話ということになる。しかし,そうした中で,Matt Damonは抑制された演技で好感が持てる。

いずれにしても,これは単なるアクション映画ではなく,真面目に撮られた告発映画であり,そうした点を考慮して見ないと,評価は大きくぶれてしまうだろう。私は日本からの見方で見てしまうので,この映画に対する反応はアメリカ人とは異なるだろうが,いずれにしても「でっち上げ」がどのような結果を招いたかについてはその後を見れば明らかである。この映画を「反米的」と言うのは簡単である。しかし,最終的にこうした事態を生んだのはアメリカ人自身が選挙で選出したGeorge W. Bushであり,結局はアメリカ人の自己責任と捉えるべき問題ではないかと思う。こういうシリアスな映画であるから,はっきり言ってメガ・ヒットは難しいよなぁ。それにしても,「ハートロッカー」といい「グリーン・ゾーン」といい,最近の戦争関係映画は見ていて疲れるわ。でも心意気は認めたいので星★★★★。

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