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2010年6月 7日 (月)

Seamus Blake参加のワンホーン・クァルテット作だが...

Chris_higginbottom"One" Chris Higginbottom (Basho)

中古盤で拾ったSeamus Blake参加のワンホーン・クァルテット盤である。なかなかメンツもよい。ベースのOrlando le FlemingはAri Hoenigの"Bert's Playground"に参加していたし,Aaron Goldbergは多数のミュージシャンとの共演に加え,Kurt Rosenwinkelの"The Remedy"への参加も記憶に残っている。ということで,知らないのはリーダーのHigginbottomだけってことになるが,この人,英国出身でジャズに留まらない範囲で演奏しているようである。

それはさておき,このアルバムの注目点は,Higginbottomのオリジナルに混じって,Shorter,Gillespie,Hancock,Bud Powell等の曲が演奏されていて,リーダーには申し訳ないが,それをSeamusがどのように吹くかってところにあるのではないかと思う。だが,このアルバム,出来は悪くはないと思うのだが,あまり高揚感が感じられないのはなぜなんだろうか。例えば"The Sorcerer"のSeamusのソロなんて結構いけていると思う。しかしこれが燃えないのである。私の耳にはここでの演奏におけるHigginbottomのプッシュが足りないのではないかと思う。これは録音のバランスのせいもあるかもしれないが,どうもこれはいかん。また,Powellの"Un Poco Loco"もこのアレンジはないだろうという感じなのだ。モーダルな雰囲気を持たせたいのはわかるが,これでは原曲の持つエネルギーが発揮できていないから,「おいおい」ということになってしまうのである。

こんな調子なので,本来なら熱くなるような曲で,そういう雰囲気を味わえないところに,フラストレーションを感じてしまう。むしろ,スローな"She Walks in Beauty"のような曲の方が出来がいいように聞こえるところがこのアルバムの決定的な難点だろう。

全体を通して聞いてみれば,演奏としては決して破綻のない音楽ではあるが,このメンバーならではのレベルを期待すると確実に肩透かしを食うことは間違いない。まぁジャケのセンスが悪いことからしても仕方がないか。リーダーにはもっと修行してもらわないとって感じで星★★☆。Seamusに限った話ではないが,ホーン奏者はドラマー次第って気がするなぁ。

Recorded on August  11, 2004

Personnel: Chris Higginbottom(ds), Seamus Blake(ts, ss), Aaron Goldberg(p, el-p), Orlando le Fleming(b)

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