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2010年4月10日 (土)

Dave Holland:バンド拡張による結果はどうか

Daveholland_pathways"Pathways" Dave Holland Octet (Dare2)

前作"Pass It On"ではRobin Eubanksを除いて,メンバーを入れ替え,鉄壁のクインテットは解散かと思わせたDave Hollandであったが,今回の新作はそのクインテットに3管をプラスしたオクテット編成のライブ盤となった。一体,前作のセクステットはなんだったのかと思わせるが,そこに参加していたHart,Sipiaginは続いての参加ということで,クインテットを核にしながら,バンドとしてはハイブリッド型を目指したということか。Dave Hollandのサイトでは,管を追加することで作曲上のオプションを増やせると語っているが,分厚いサウンドで,緻密なアンサンブルを聞かせるという点では,その狙いは果たせているのではないかと思う。

しかし,管が増えることによって,各人のソロ・スペースが減少してしまうから,例えばクリポタを聞きたいと思ったリスナーには,やや欲求不満を感じさせるような結果になってしまっているのは仕方がないことかもしれない。

各人のソロのレベルは高いが,曲によってソロイストが変わるから,こんなメンツを揃えていても,アンサンブルだけで終わってしまうのはやはり何だか勿体ないような気がする。だが,ソロイストにこだわりを持たず,トータルな音楽として捉えれば,このアルバムの質は極めて高いと言える。そう思うからこそ,このアルバムへの評価は微妙になってしまうという,何ともアンビバレントな気分である。星★★★★。

今回,このバンドを聞いていて強く思ったのが,Steve Nelsonのヴァイブが特異な空間を形成しているということである。これまでクインテットの演奏を聞いていて,そんなに強く感じたことはなかったのだが,「間」や「アクセント」を作りだすのに,このSteve Nelsonの音をDave Hollandは必要としたのではないかと思うのである。これは確かにピアノでは出ないし,このバンドをほかのバンドと差別化しているポイントの一つとしてNelsonの存在が非常に強く感じられる演奏であった。

いずれにしても,とっくに還暦を過ぎたHollandであるが,その創造力は老いてますます盛んと言うべきであろう。こうなったら,やはりクリポタ~Hollandのデュオのブートを注文せざるをえないなぁ。

Recorded Live at Birdland, NYC on January 7-11, 2009

Personnel: Dave Holland(b), Antonio Hart(as, fl), Chris Potter(ts, ss), Gary Smulyan(bs), Alex "Sasha"Sipiagin(tp, fl-h), Steve Nelson(vib, marimba), Nate Smith(ds)

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コメント

先超されちゃった。
昨日、ブログにアップしようと思ってたのですが(気が合いますね)、、母にお願いされてお出かけしちゃったのだ。

これ、全て音狂閣下の仰ることに同意しちゃうのですが、クリポタ命のわたくしですが、、聴いてるうちに引き込まれちゃって、まぁ、クリポタ&ロビンさまの出番少ないのも我慢できました。(爆)
やっぱ、スティーブの音色とネイトの強力なビートがバンドのカラーですよねぇ。。
巧くても、ピアノはいらない。

ってことで、なんだ、、そのデュオってのは。。
あっちで、叫んで。のるから。(爆)

すずっくさん,こんにちは。TBありがとうございます。

「気が合いますね」っていうか,タイミングです(爆)。まぁ思考回路が結構一緒って話もありますが...。

そうなんですよねぇ。ソロ・スペースの少なさを十分カバーしているとは思いますね。だけど,ブートだろうがなんだろうが,このアルバムの後に,無性にデュオが聞きたくなる感覚わかって頂けますよねぇ。もう着く頃です。追って情報をアップします。

ということで,こちらからもTBさせて頂きます。

音楽狂様こんばんは。
最高な面子ですがある意味大人のまとめかたをされている感じで、1曲くらいぶち切れたのがあったら五つ星になりましたねえ。
ただ、ネルソンのヴァイブのおかげで熱すぎず、重すぎず、聞く側の体調に関わらず楽しめる一品にはなったかと思います。
TBありがとうございました。こちらからもお返しさせていただきます。

とっつぁんさん,TBありがとうございます。

はい。おっしゃる通りで,もう少し凶暴な音楽であれば,私ももっと高く評価していたでしょうね。でも,記事にも書きましたが,単体の音楽としては無茶苦茶レベルは高いですね。

クリポタがあまり聞けないことへのフラストレーションは,記事に書いたブートで解消致しました(爆)。

個人的には、Dave Hollandは大編成のバンドと相性が良いようなので、この盤は好印象なんです。
ただ、個人の力量が発揮されるような演奏ではないですよね。

TBありがとうございます。逆TBさせていただきます。

oza。さん,TBありがとうございます。

なるほど。私はどちらかというと,HollandはSteve ColemanやJack DeJohnetteとやったトリオが一番好きだったりしますので,多分嗜好が逆かもしれませんね。もちろん,Hollandは大編成でもいけている人ではありますが。

デイヴ・ホランドのリーダー作となると、盲目的に追いかけてしまうのですが、今回のは8人編成で、しかもライヴ、ということで、興味深く聴けました。難しい曲をあまり難しいと思わせないで演奏してしまうメンバーもスゴいと思います。

再演曲が何曲かあるので(彼、他のアルバムでも再演、時々やってますね)、時間がある時に比較聴きをしたいと思っています。5曲目(だったかな?)がオーソドックスな拍子だったので、息抜きになりました。

TBさせていただきます。

910さん,こんばんは。TBありがとうございます。

このアルバム,非常に出来はよいと思いますが,オクテットってのはどうだったんだろうかと感じてしまうのも事実です。

再演曲というのは全く意識していなくて,日頃の音楽の聞き方が甘いなぁなんて反省してしまいました。私も聞いているはずなんですが。

ということで,こちらからもTBさせて頂きます。

中年音楽狂さん、このシリーズはいいですね。
ネルソンのビブラフォンがポイントというのはおっしゃる通りだと思います。
この豪華メンバーでアンサンブルというのがまた最高に贅沢だとも思っています。ライブを見てみたい。
TBしますね。

madameさん,こんばんは。TBありがとうございます。

確かにこのメンツは贅沢ですねぇ。それでもこれだけのメンバーが集まってしまうのがHollandの凄いところです。私はかつて,Hollandがリーダーとして目指すのはArt Blakey的なものかなんて書いたことがありますが,あながちはずれていないのではないかと思えてきました。

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