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2010年3月15日 (月)

今年の初劇場鑑賞作はハート・ロッカーである。

Hurt_locker「ハート・ロッカー(The Hurt Locker)」('08,米,Voltage Pictures)

監督:Kathryn Bigelow

出演:Jeremy Renner,Anthony Mackie,Brian Geraghty,Guy Pearce

先日の第82回アカデミー賞で主要部門をかっさらって話題沸騰の映画を見に行った。遅まきながら,これが今年初の劇場での映画鑑賞である。家人は「アバター」を見たいと言ったので,別々の映画を見ることにし,私はこちらと相成った。

いやいやそれにしても,これは見ていて疲れるというか,非常に緊張を強いる映画である。映画そのもの,あるいはシナリオには何のギミックもないのだが,戦場の現状とはこういうものではないのかと思わせるような,リアリティがそう思わせるのかもしれない。これはイラクにおいて爆弾処理を専門に扱う部隊を描いた映画だが,実態はここまではいかなくとも,これに近い線の生活を強いられているとすれば,精神的にもおかしくなるのが出てきても仕方がないだろうなぁと思わせるのである。

しかし,だからと言って反戦的という感じはなく,表現のリアルさによって戦争に放り込まれることの恐怖というのがよく出ているのではないかと思うのである。よって,戦争当事国としての米国民にはより大きなインパクトを与えるだろうし,そうした点が,今回のオスカー・レースにおいても何らかの要素をアドオンしたはずである。

もちろん,ストーリーの内容全てが必要だったのかというと,実はそうでもなく,エピソードは少なくとも1つは減らしても映画としては成り立ったはずだと思う。そうした点で,この映画には冗長性もあるので,これがベスト・シナリオかと言われると若干疑問の部分もある。だが,ある意味ではセミ・ドキュメンタリーのようなタッチで,この映画を仕上げたKathryn Bigelowの手腕は認めなければならないと思う。いずれにしても,映画を何の予備知識もなしに見れば,この映画が女流監督によるものとは誰も思うまい。それぐらい硬派な映画なのである。そうした意味で,私は驚いてしまったが,それが一部ではなく全編なのだからますます驚きである。日本でも西川美和という素晴らしい才能に驚かされた私であるが,最近の女流監督の活躍はグローバルで共通ということであろう。

私としては,本当によくできた映画だとは思いつつも,何度も見たくなるような映画ではないというのが本音である。それは映画の性格上仕方がないかもしれないが,やはり胸が苦しくなるようなこの映画のテンションにはなかなか辛いものがあった。それでも本年,注目の一作として必見の映画だとは思うので,星★★★★☆。

これで,この映画がオスカーを取っていなければ,日本の興行ではほとんど無視されていたのではないかと思う。映画を見たのは休日ではあったが,午前ということもあり,これだけ話題でも席は半分ぐらいしか埋まっていなかった。話題になってもこれだから,やはり,日本人にはこの映画はきついのかもしれないなぁ。

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