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2010年3月20日 (土)

「インビクタス -負けざる者たち‐」:また感動させられてしまった

Invictus「インビクタス -負けざる者たち-(Invictus)」 (’09,米,Warner Brothers)

監督:Clint Eastwood

出演:Morgan Freeman,Matt Damon,Tony Kgoroge,Patrick Mofokeng

私は昨年の映画のベストを「グラン・トリノ」としたのだが,このEastwoodの新作にもまたまた感動させられてしまった。我ながら単純ではあるが,いいものはいいのである。

この映画はNelson Mandelaが長期にわたる投獄から解放され,南アフリカの大統領になった時に開かれたラグビー・ワールドカップにおける背景が描かれている。ここでMandelaを演じるMorgan Freemanがはまっているが,それにしてもこの映画を見ていて思うのは,Nelson Mandelaその人の人徳である。国家の真のユニティのために,国威発揚の道具としてのスポーツを使うというのは,まぁありがちな発想と言えばそのとおりだが,この映画のセリフを聞いていると,Mandelaは本当に偉人だと感じさせられるのである。Mandelaがうだつの上がらない南アフリカのラグビー・チームの主将,Francois Piennaarに託す詩(本作の題名にもなっている)の一節,"I am the master of my fate, I am the captain of my soul."を聞いているだけで,苦しみを乗り越えてきたMandelaという人の強さが感じられ,私はそれだけでも感動してしまった。実際にMandelaがPiennaarに手渡したのはこの詩ではなかったらしく,ここはフィクションだが,そんなことははっきり言って私にとってはどうでもよい。

そして,1995年のワールドカップで南アフリカ・チームが決勝でオールブラックスを破って優勝するまでが描かれているわけだが,そうした意味でMandelaの狙いは見事に的中,国が肌の色を越えた,真のユニティを確立していくのが描かれていて,そこには非常に強いヒューマニズムを感じてしまう私は単純だと言ってしまえばその通りであるが,Eastwoodの近年の監督作に感じられるヒューマンなタッチがここでも感じられて非常に心地よかったのである。

もちろん,ケチのつけようはある。ラグビー・シーンはあまりスピードを感じられないで,やや鈍重な感覚が強いのが決定的な難点ではあるが,それでもこのストーリーは,そうした難点をカバーしてあまりある。そして,エンド・ロールで登場する実在の人物たちのポートレートを見て,よい余韻を残すのである。感動という点では「グラン・トリノ」には及ばないものの,私には見終わって幸福感をおぼえられる映画であった。こういう映画を見ていると,やはり映画は劇場で見なければならんと思ってしまった私である。星★★★★☆。

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映画」カテゴリの記事

コメント

しまった、こんな映画やってたんだ。なんか休みを無駄に過ごした気がします。ちなみに、私は先日飛行機でイーストウッドの「ミリオンダラーベイビー」を観て非常に重たい気持ちになりました。いい映画だったけど。

こやぎ@でかいほうさん,こんばんは。

Twitterでお知らせすればよかったですなぁ。この映画は本当に心地よい余韻を残すので,嫌いだって人はあまりいないのではないかと思います。

Eastwood恐るべし。

先日、インビクタスを見ようと夫婦で出かけたのです。ところが、上映開始10分前に映画館に着いたら何と「売り切れ」。上映期間が終わりに近づいた週末だったので、客の入りが良かったのでしょうね。

そのまま帰るのも虚しいので、上映開始時刻が近かった「噂のモーガン夫妻」を見てきました...まあ、退屈はしなかったけどね。

こんばんは。それは残念。これからはレイト・ショーで見られるのではないかと思います。

「インビクタス」と「噂のモーガン夫妻」ではまた随分と映画のタイプが違いますが,後者は後者でいけるでしょうな。ワイオミングのシーンは楽しかったんでしょうか?

でも個人的には,Sarah Jessica Parkerって趣味じゃないんですよねぇ,残念ながら。できれば「インビクタス」もどうぞ。

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