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2010年1月27日 (水)

東野圭吾のピカレスク小説

Photo_2 「白夜行」 東野圭吾(集英社文庫)

先般読んだ「新参者」が結構よくできていたので,地方出張の友として購入した文庫本である。まずはその厚さ(860ページ)に圧倒されるが,これが結構読みだしたら止まらないタイプの本で,あっという間に読み終わってしまった。私が飛行機に乗っている間,ずっと本を読んでいるなんてのは珍しいが,この本はそうした例外事象を発生させたのである。

一言で言えば,これはピカレスク小説だろうが,なぜ主人公が犯罪に走るのかという主体的動機の部分や主人公の心理は一切語られず,発生する事象によってのみ主人公の心の闇が描かれるという感じになっている。途中から謎めいた部分はほとんどなくなっていくが,非常に多様な登場人物を一本の筋書きによくまとめたものだと思う。

そうしたことを評価しつつも,この本はページをめくらせる力には溢れているのだが,あまりにストーリーが極端過ぎて,さすがにこれはないだろうと思わないこともない。更に,大団円に向かっての性急なストーリー展開は,結末を急いだという気がするのである。しかも相当後味は悪いので,この本に対する評価はかなり分かれるのではないかと思う。私としては星★★★☆ぐらいだと思っているが,この救いのなさってのはやはりきつい。

それにしても,この小説は以前ドラマ化されていたようなのだが,どのように脚色されていたのか気になるところである。でも女性主人公を演じるのが綾瀬はるかってのはこの作品のイメージとはだいぶ違うように感じるのだが...。でも見てないので何とも言えない(爆)。

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書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

Toshiyaさん、こんにちは。

文庫本で860ページというのは、かなり厚いですね。読み応えもある中、そう時間をかけず読み終えてしまうのは、まさに著者の文才ならではこそかもしれませんね。

前回お話しました、秘密、もサッと読み終えちゃいました。こちらも、広末涼子さん主演で、昔映画になった作品なんだそうです。ページ数で440ページでしたので、約2倍弱ですね。でも、厚いですね~。

こちらに住む日本人が良く利用するネットの掲示板で、帰国セールというのがあるのですが、東野氏の文庫を2冊売りに出す人がいて、只今、取引中です。

昨日からの雪で、2,3時間おきの雪掻きに追われています。雪掻きは、何故か私の担当です(笑)。

Laieさん,こんばんは。

外国に住まれていると,やはり日本のものが無性に欲しくなる場合もあるでしょうね。私がNYCに住んでいた頃は,できるだけ現地化しようと思っていましたが,それでも日本のドラマを見ていたのって,あの時が一番多かったかもしれません(笑)。帰国してもう18年かと思うと月日の流れの早さを感じます。

Toshiyaさん、こんにちは。

実は、自分自身、元々読書家ではなく、文庫本を読むようになったのが、2年くらい前からなんです。それも、本当に気が向いた時だけ、というスタンスは、今後も崩れそうになさそうです(苦笑)。

この人の作風がどうの、こうの何て、とても言えた立場ではないのですが、最近、本を読んでいて良く思うのは、あっ、ここの文章表現、日本的だな、ここの部分は、日本人特有な思考力だな、などと実感することなんです。

こちらに居ると、ドイツ人社会にのめり込まざるを得ない状況がしばしばなので、自分自身、葛藤しながら、割り切れない感情を維持しながら、接しています。最近も、ガツン!と先方にやられましたが、その時に、相手の考えは尊重できたのですが、自分には、とても同じ様には考えられないなぁ。。他に考えの選択肢は、ないのだろうか、とつくづく実感しました。アメリカ人も、ドイツ人も、自分の意見ははっきり言いますが、大きな違いは、ドイツ人には、ユーモアさに欠けるという点ではないかと思います。なので、ガツン!と言われると、もう言われた側は、ずっしりと重みが違うんですよね~。。。(苦笑)

ここに居れば、自分自身の考えをはっきり言えるようにしないと、誰も理解しないので、努めて言うようにはしているものの、やはり、未だに思っていても言えないことも多いです。

色々な本を読むにあたって、日本人特有の心の動き、感じ方、妥協心、義理人情などに触れると、自分自身が、色々なテーマから、客観的に物事を捉えることが出できるので、とても大きな発見にもなります。

今後も、ドイツ人コミュニティーに入るように努力はして行くつもりですが、日本人にしかないであろう素晴らしい情緒豊かな心の美、人情愛などを忘れず、できれば、自分自身も、ずっと持ち合わせられることの出来る人間でありたいたぁ。。と思います。

ということで、日本語の本を読む素晴らしさに、改めて感動しているところです。

本題からズレてしまい、長々と失礼致しました。

Laieさん,こんばんは。東野圭吾の著作で日本的義理人情を感じるならば,このLaieさんからもコメントを頂きました「新参者」あるいはそこに出てくる加賀恭一郎シリーズがいいのではないかと思います。

こう言っては語弊があるかもしれませんが,ゲルマンにもラテンにも,さらにはアングロサクソンにも絶対わからない世界があるはずだと感じられるかもしれません。「新参者」は私の母(76歳)が先日かっさらっていきましたが,面白かったと感謝されちゃいました。そういう世界なんですよねぇ。機会があればお試し下さい。

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