ここまでくるとアンビエントなTord Gustavsen
"Restored Returned" Tord Gustavsen Ensemble (ECM)
Tord Gustavsenと言えば、ピアノ・トリオで強烈にECMを感じさせる作品を連発して、今後のレーベルにおいて、非常に重要なピアニストとしての位置づけを確保していると思う。そのGustavsenの新譜はサックス、ヴォーカル入りの新機軸ということになろうが、これが何とも静謐で、これまたいかにもECMらしいと言えばらしいのだが、極端なまでに音数を絞った演奏は、おそらく好き嫌いが分かれるはずである。
ヴォーカルのKristin Asbjørnsenの声は、ジャズ・ヴォーカルというよりも、よりポップな感覚を持ちながら、演奏が極めておとなしいので、どういう人に受け入れられるかが心配になってしまうのである。とにかく音数は少ないし、ダイナミズムのかけらもなく、これは私にとってはもはや環境音楽の領域に入っていると言っても過言ではない。Tore BrungborgはJan Garbarekを感じさせるトーンで、それなりに魅力はあると思うが、このフォーマットでは日本では受けないだろうなぁと余計なお世話をしたくなる私である。
しかし、先述のとおり、これもECMのカラーだなと思わせる作品であり、無条件に受け入れるECMファンも確実に存在するだろうとも思ってしまう。まさに"Most Beautiful Sound Next to Silence"と言ってもいいような演奏だし、サウンドそのものは美しいからである。
だが、私にはGustavsenのピアノ・トリオのイメージが良好だっただけに、これはちょっとなぁと思ってしまった。星★★★。まぁ飛行機の中で心地よい眠りに誘ってはくれたが...。
Personnel: Tord Gustavsen(p), Kristin Asbjørnsen(vo), Tore Brunborg(ts, ss), Mats Eilertsen(b), Jarle Vespestad(ds)
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やっぱりECMサウンド、という感じになっていましたね。緊張感のある場面は多少あるものの、おおむね静かで平坦。そして5曲目のヴォーカル入りのタイトル曲が、意外にポップな雰囲気も持ち合わせていたり。でも今までのトリオのファンは、となると、どうかなあ、と思わせるものもあったりします。それでも欧州ではある程度売れそうですね。
TBさせていただきます。
投稿: 910 | 2009年11月 8日 (日) 17時20分
910さん,こんばんは。TBありがとうございます。
全くのECMサウンドであるということでは全くその通りなんですが,これまでのアルバムとの違いがやはり微妙というところでしょう。まぁ確かに欧州ではそれなりでも,日本のGustavsenのファンにはちょっと厳しいかもしれませんね。
こちらからもTBさせて頂きます。
投稿: 中年音楽狂 | 2009年11月 8日 (日) 20時04分