最近のトラックバック

2018年10月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      

2016年おすすめ作

無料ブログはココログ

« 出張はつらいよ(09/10-11編) | トップページ | 出張はつらいよ(09/10-11編):その2 »

2009年10月27日 (火)

面白い読み物だが,いい加減さも残る「ジャケ裏の真実」第2弾。

Photo「ザ・ブルーノート,ジャケ裏の真実-4000番台」 小川隆夫(春日出版)

1500番台に続く第2弾である。私はこの本を出張時の友として持っていったのだが,飛行機や移動時間中の時間つぶしにはちょうどよい読み物であった。また,ライナーに書かれていることを咀嚼して,ちゃんとした読み物に仕立てるところは大したものだと思うし,へぇ~と思わせるような記述が満載で,結構楽しめた。ということで,書籍としては星★★★☆ぐらいは付けてもいいと思う。

私としても書籍そのものに文句はない。しかしである。4091番のSonny Clarkの"Leapin' & Loapin"のところの記述には猛烈な違和感をおぼえた私である。何を重箱の隅を突くようなことを言っているのかという指摘もあるだろうが,敢えて書かずにはいられない。

そこには「六一年には,ソニーはいくつかのイースト・ヴィレッジのクラブ,とりわけ西10番街の「ザ・ホワイト・ホエール」(ハーマン・メルヴィン乞許諾)というコーヒー・ショップで演奏していた」とあり,その後に小川は「ハーマン・メルヴィンが誰かはわからないし,なぜ彼の許諾をギトラーが必要としていたのかも知らない」と書いている。私はここに小川隆夫という人の限界を感じるとともに,出版元の編集/校正者のいい加減さを感じるのである。

普通,文学をある程度かじった人であれば,「ハーマン・メルヴィン乞許諾」が「メルヴィン」ではなくて,Herman Melvilleの"Moby Dick(別名"The Whale",しかも邦題は「白鯨」である)"に引っ掛けたシャレを示すことは想像がつきそうなものである。ライナーの執筆者であるIra GitlerがそもそもMelvilleをMelvinと間違っていたのかもしれない(アルバムを持っていないのでわからない)が,それぐらいの指摘をするのは書物を書く人間としては当り前ではないのか。あるいは出版社に勤める編集/校正者ならそれぐらい気がついてもよさそうなものである。大体,イースト・ヴィレッジにあるクラブがなんで西10番街なのだ?これはおそらくEast 10th Streetだから東10丁目と書いて欲しいものである。通常,何番街というのは南北に走るAvenueを訳したものだということぐらい,NYC在住が長い小川が知らぬわけはあるまい。この辺に,この人の物書きに対する取り組みにおける画竜点睛の欠如を感じてしまうのである。ほかにも私が気付かないだけで,こうしたおかしな記述はまだまだあるかもしれない。

まぁ,これ以外は特に文句はないのだが,読んでいるときの強烈な違和感はぬぐい去れないのである。だから面白い読み物だったとしても,もろ手を挙げて絶賛する気にはなれないのであろう。つくづく惜しいねぇ。いずれにしても責められるべきは春日出版だろうが。そして純文学の権化のような平野啓一郎が全部読んで絶賛したのかも疑問に感じられてしまった私である。

こんなことを書いている私はマニアックなのだろうか...。まぁそんな固いことを言うような本ではないが。

« 出張はつらいよ(09/10-11編) | トップページ | 出張はつらいよ(09/10-11編):その2 »

ジャズ(2009年の記事)」カテゴリの記事

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

今日は。EVAです。
出張お疲れ様です。
物書きは大変ですね。でもそれでメシを食っている以上、読者に指摘されないようきちんと背景を調べ、整合性を確認しなければ行けません。
詰めが甘いと言われても仕方がない事例のようですね。その点、ブログは気楽で良いです。(爆)
↑、転倒は大丈夫でしたか。私は東京にいた時出張の朝、雪で転倒して左腕を骨折し、そのまま出掛けたことがあります。急な場合、替えが効かないのでどうぞご注意なさって下さい。今は良い思い出ですが...。

EVAさん、こんにちは。確かにブログは気楽です。おかげさまで手首は痛みはひどくないので、大丈夫と思います。

確かにこの本、詰めが甘いのでしょうが、でもやはり批判すべきは本人よりも校正者だと思いますねぇ。小川隆夫は本業はあくまでも医者ですから、こういうのは校正者がサポートすべきものだと思いますね。

おはようございます!

>確かにこの本、詰めが甘いのでしょうが、でもやはり批判すべきは本人よりも校正者だと思いますねぇ。

そういうことにして、、くださいッ!!happy01
ナンデヤネン!って、考えないでネ。(爆)

お大事にどうぞ。。
ちゃんと、おまじないしましたか?


すずっくさん、こんにちは。

そういうことにして、、くださいッ!!って、そうは言ってもなんでやねんって思いますよねぇ。裏事情はどうでもいいですが。

おまじないねぇ。自分には効きそうにないですね(爆)。

ご無沙汰しております。
先日Amzonマーケットプレイスで送料込\400円で手に入れました。
まだ4091までたどり着いていませんが、時々おっしゃるように「へぇ~」と思わせる記述が飽きさせないところです。

ただ、読みたかった4100番以降が無いのが残念でした。
この本が刊行されて大分時間がたつので、4100以降は発売されないんでしょうね。

東信JAZZ研究所さん、こんばんは。返事が遅くなりました。

確かに読み物としては結構発見もあったりして楽しめますよね。ただ、やっぱり記述はちゃんとして欲しいですが。校正がいい加減過ぎでした。

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/198475/46577051

この記事へのトラックバック一覧です: 面白い読み物だが,いい加減さも残る「ジャケ裏の真実」第2弾。:

« 出張はつらいよ(09/10-11編) | トップページ | 出張はつらいよ(09/10-11編):その2 »

Amazon検索

2017年おすすめ作