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2009年10月 8日 (木)

出張中に見た映画(09/09-10編):その4

Bonnie_clyde 「俺たちに明日はない("Bonnie & Clyde")」('67、米、Warner Brothers)

監督:Arthur Penn

出演:Warren Beatty, Faye Danaway, Gene Hackman, Estelle Parsons, Michael J. Pollard, Gene Wilder

この映画を見るのは何年振りだろうか。本当に久しぶりに見たような気がするが、この映画、ラスト・シーンが強烈過ぎて、ほかをあまり覚えていなかったというのが事実である。そんな中で印象に残っていたのはBeattyの兄を演じるHackmanの粗野なキャラクター設定であったが、Estelle Parsonsのヒステリックな役柄や、Gene Wilderのとぼけた演技など、新しい発見もあった。更に、大いに感心したのはMichael J. Pollardの癖のある演技である。こんな演技をしてしまうと、ほかの役がつかなくなるよなぁと思いながら、彼がその後に出た映画ってなんだっけって考えてしまった私である。

そうした役者陣の演技もあろうが、この映画の最大の勝因はその中でFaye Danawayの現状の退屈な生活にフラストレーションを感じるBonnie Parkerにぴったりの配役があったと私は思う。Clyde Barrowと行動を共にしていても、彼女の別の意味での(Clydeに起因する性的な)欲求不満は解決することはないのだが、その中で強盗に快楽を見出していく感じに痺れてしまった。しかし、彼女が母親に会いに行くシークェンス等、本当に必要だったのかと思える部分もあるほか、話は淡々と進んでいくわけだが、それを打ち破るのがやはりあのラスト・シーンである。このシーンを見ていて、個人のプライドを傷つけられた私怨の恐ろしさというのを感じてしまったが、本来は殺さなくてよい人間を殺してしまってから、完全に何でもありの強盗生活に突入した彼らの末路を鮮やかにこれほど鮮やかに描いたラストはあるまい。

余談ながら、もう一つ面白かったのはBonnieとClydeが自分の職業を説明するのに"We rob banks."と言っているところである。なんとストレートな...。

結局のところ、この映画はラスト・シーンによって記憶されることは間違いないとしても、久しぶりに見てもやはり良くできた映画だったと思う。星★★★★☆。それにしても、この映画もよくカテゴライズされる「アメリカン・ニュー・シネマ」ってのは何だったのかなぁ。今でもよくわからんカテゴリーである。

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コメント

New American Cinema/American New Cinemaというのは、60年代初期ごろまで大手映画会社達によって築き上げられてきた「Studio System」の枠から外れて、プロデューサーやディレクターといった人達にもっとCreatice Control/Freedomが与えられるようになったムーヴメント、またはその中から生まれてきた作品達のことです。これから出てきた人達というと、本作のArthur Penn や Mike Nichols、 Peter Bogdanovich、そしてRobert Altmanといった人達が有名ですね。

蛇尾です。

好きですねぇ、アメリカン・ニューシネマが。
60年代の後半から70年代の初頭の、映画・音楽から未だ卒業できません。

だからどうしてもアメリカ合州国(本勝風)に、未練があるんです。

Trotさん,こんばんは。御教示ありがとうございます。なるほどねぇ,と思ってしまいました。

こうしてきっちり定義して頂くとそうなのかぁと思いますし,ここに書かれた監督陣もそうかなぁって気がします。やはりこうしたムーブメントが60年代だったからこそ評価の対象になったと思いますし,彼らが足がかりになって表現の自由度が高まったってことなんでしょうね。

これが当たり前になったのはこうした動きがあってのことゆえってことに感謝しなければならないと,現代の監督がどの程度感じているかは疑問ですが...。

それから,こういう動きはアメリカに限ったことだったのかという疑問は残っていますが,アメリカを発端としたってことなんでしょうね。

蛇尾さん,こんばんは。

音楽はさておき,蛇尾さんのお好みの映画はどのあたりですか?メジャーどころなら"Easy Rider"か,あるいは「断絶」なんて渋いのもありますねぇ。

「真夜中のカーボーイ」を撮ったJohn Schlesingerはイギリス人ですが,あれもアメリカン・ニュー・シネマなんですかね?その辺が私には実はよくわかっていません。それとは関係なしにNilssonの歌は最高でしたね。

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