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2009年8月14日 (金)

世評高く,集客もよい「湖のほとりで」だが...

Photo 「湖のほとりで("La Ragazza del Lago")」('07,伊,Indigo Films)

監督:Andrea Molaioli

出演:Toni Servillo,Omero Antnutti,Valeria Golino,Fabrizio Gifuni,Alessia Piovan

巷の評判も高く,10年に1本の逸品等という話を聞いて,この映画を見に行った。そういう評判を聞いてか,単館ロードショーの割に,物凄い客の入りようである。地味な映画なのに,これは驚くべきことである。

この映画は,「湖のほとりで」見つかった美しい死体の殺人を犯した犯人探しのドラマであるが,出てくる人物像が一筋縄ではいかない。あまり詳しく語ってしまうと,ネタばれになってしまうので,ここでは避けるが,とにかく全ての登場人物が何らかの(心の)傷を抱えている。よって,見ていて楽しめるストーリーではないし,展開も淡々としていて,私は睡魔に襲われる瞬間が何度かあったことは告白しておかなければならないだろう。

しかし,これが本当に10年に1本の逸品かというと,それは私にとっては看板倒れの感が強い。確かに人間心理の描き方等,なるほどなぁと思わせる部分はあるのだが,後半に向けての犯人捜しにちょっと無理を感じさせるのも事実である。確かに,映像は美しいし,役者もうまい。また,美しき死体を演じたAllessia Piovanは素晴らしく美しい。だが,心理ドラマとて,もう少し描き方があるのではないかというところもあって,私は最後まで没頭することができなかったのである。

確かにハリウッド製の映画が失ってしまった部分を補って余りある部分もあろうが,それだけでこれだけの客入りを実現できるとは思えないのである。結論からすれば,この映画を見て絶賛をする人は相当スノビッシュだと言いたくなるのである。決して悪い映画ではない。静かな中に,このストーリーをよく描いているとはいうものの,見終わって,どっと疲れが出てしまった。余韻としても今イチだしなぁ。ということで,心理劇を見たいならば,私は先般レビューした「ディア・ドクター」の方をはるかに高く評価したいと思う。星★★★☆。

Photo_2 こうした映画の中で,最も評価したいのはある意味で女神のメタファーとしてのAlessia Piovanだと思うのだが,この人の魅力を伝えるためには,私は原版のポスターの方がいいと思うのは私だけだろうか。でもこれじゃ,高齢者は惹きつけられないかもなぁ。そういう意味では,映画のヒットが「マーケティングの勝利」の結果みたいになってしまっているところが,ちょいと気に食わない私である。本来ならば彼女が演じた「美しき死体」はもっと知られて然るべきである。

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コメント

Toshiyaさん、こんにちは。

とても綺麗な湖がドラマの舞台になっているようですね。犯人探しですが、どんなサスペンスドラマを見ていても、最後まで当たらないんですよね~(苦笑)。

最後に映画館で観たのは、2年位前の冬で、ドイツ人監督が日本で撮影した映画です。日本では全くヒットしないような映画ですが、監督が日本びいきで、これまでにも何本か日本での撮影をしています。日本に興味があるドイツ人(主人も含めて)に受けそうな映画だと思います。

ハリウッド映画と言えば、もう日本で封切りになっているハチ公物語、こちらでは、10月中旬に封切られるようなので是非見に行こうと思っています。

実話ということで、主人にも物語を知ってもらおうと、先日アメリカアマゾンで注文して、二人で読みました。ハチと同じ秋田犬を昔長いこと飼っていたんですよ。なので個人的にも思い入れがあります。ちなみに、名前はハチではなくて、ジョン。実家近くの川原でジョンと一緒に泳いだのが懐かしいです。

主人はハチ公のオリジナルが観たいと言っていますが、日本語音声のみのDVDでは、仕方がないので、R.ギア主演の映画で思いっきり堪能しようと思っています。予告シーンだけで、もう自分はウルウルしてしまっています。

お題とは関係ない話で失礼致しました。

Laieさん,こんにちは。お盆で帰省中です。

ドイツの監督が日本で撮影した映画っていうのが,日本に輸入されたかどうかはわかりませんが,日本ロケの映画も最近は増えてきましたよね。悪いことではないと思いますが,東京を迷宮のように描くパターンが多くて,ちょっと辟易とするところもありますが。

"HACHI"は私も泣いてしまいそうな予告編でしたが,飛行機のエンタテインメントでやってくれることを期待したいですね。私の嗜好からすれば,敢えて劇場に行くことはないかもしれませんので。

Toshiyaさん、こんにちは。

映画のタイトルですが、

「Kirschblüten - Hanami(桜の花-花見)」です。

いつもお伝えする内容がどこかしら欠けて、情報不足になってしまっていてすみません。。

2008年のベルリン国際映画祭で話題となったドリス・デリーというドイツ人女監督の作品です。1953年に製作された小津安二郎監督の『東京物語』に強い衝撃を受けて製作されたのだそうです。映画の後半で、東京や富士山が舞台になります。

あらすじはともかく、個人的にあまり日本のこんなところはあえて紹介してほしくないなぁ。。というシーンもあったりしたのですが、監督にはきっと新鮮だったりするのかもしれませんね。

エンディングは、考えてしまう結末と言いますか、叙情的、幻想的などど捉えれば良いのかもしれませんが。何を伝えたかったのか、言いたかったのか、と見終わって不思議な気持ちになりました。主人は、オープン・エンディングだよ、と言っています。


Laieさん,こんばんは。ご丁寧に情報ありがとうございます。

まぁ外国人からすれば,日本のエキゾチックな部分を使いたくなるというのはわからんでもないですが,どうもステレオタイプな感じがして微妙~ってのがよくありますね。

ご主人のオープン・エンディングとは絶妙な表現だと思います。そういう映画ってありますし,そういう小説もありますから。いかようにでも解釈可能というのもありですよね。

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