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2009年7月24日 (金)

暑い夏を更に熱くするTony Malaby参加作

Houria "Houria" Stephane Kerecki Trio Featuring Tony Malaby(Zig Zag)

本作にも参加しているTony Malabyについては今年のマイ・ブームになるかもしれないなどとこのブログにも書いてきたが,正直なところ,マイ・ブームまでは行っていないというのが実情である。この人の音楽はフリーなアプローチによる豪放なサウンドが特徴と言ってよいため,そうそう何度もプレイバックしたくなるというようなものではないのは事実であり,それは,彼のリーダー作でも参加しているアルバムでも,結構ハードコアな響きが強くて,聞いていて疲れてしまうからである。それでも,現在のジャズ・シーンにおいて,メジャーになることはないにせよ,注目すべきミュージシャンであることには間違いはない。

このアルバムはフランスのStephane KereckiのトリオにMalabyが客演したものだが,冒頭からこの音圧には圧倒される。そもそもMalabyのアプローチと,Kereckiトリオの演奏が合致しており,非常にスリリングなアルバムとなっている。向かって左にMalaby,右にDonarierの2サックスを配置しているが,DonarierもこれまたMalabyに負けず劣らず熱いのである。日頃はDaniel Humairと活動しているだけのことはあるが,私がこのブログでMalabyを取り上げたのが,Humair及びJoachim Kuhnとのアルバムであったことは,偶然というだけではあるまい。やはり「類は友を呼ぶ」のである。

冒頭からその音圧ゆえにこのアルバムは相当暑苦しい。ただでさえこれから暑くなるという気候の中で,こんなアルバムを聞いていたら更に暑苦しくなるわけだが,この何とも言えぬスリル感には捨てがたい魅力があるのも事実である。もちろん,あらゆるジャズ・ファンに勧められる作品ではないが,フリー・ジャズで燃えたいリスナーにはぴったりである。しかし,5曲目の"Palabre"等のようにファンク的なリズムに乗って展開されている曲もあり,フリー一辺倒というわけではなく,比較的敷居は低いとは思うので,まぁものは試しということで是非聞いてみて欲しいものである。しかし,繰り返すが,演奏は間違いなく暑苦しいので,その点には十分ご注意願いたい。

一方,このアルバムはフランス・ジャズの実力を示しているようにも思うが,同じラテン系でイタリアとフランスではどうしてこうも違うのか?全く以って不思議というほかない。同じ編成でもDaniele Scannapieco/Max Ionataコンビによる"Tenor Legacy"と本作では全く違うのである。どちらが好きかはリスナーの好みによるものだが,私としては本作は大いに楽しめた。やはりMalabyはいいわと再確認した一枚。星★★★★。

Recorded on September 15-17, 2008

Personnel: Stephane Kerecki(b), Tony Malaby(ts, ss), Matthieu Donarier(ts, ss), Thomas Grimmonprez(ds)

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コメント

Stephane Kerecki繋がりということでのTBありがとうございます。逆TBさせていただきます。

Stephane Kerecki買いを数枚しているのですが、リーダー作である"これ"をまだ未入手という本末転倒のような状況にあります(汗)
暑苦しい演奏とのことなので、(冷夏なのは無視して)秋になるころに入手できればと、漠然と考えています。

Tony Malabyをまともに聴いてないってのも解消したいですし。。

oza。さん,おはようございます。

ある特定のミュージシャンを追い掛けるときって,必ずしもリーダー作からとはならないこともありますよね。

まぁでもこのアルバム,暑苦しいのを除けば,いい作品だと思いますよ。今年は冷夏ですし,今でもOK?ってことはないですかね。

中年音楽狂さん おはようございまます。

この盤自身でのTBを入れさせていただきます。

たしかに多少暑苦しいところはありますが、個人的には1曲目はかなり惹かれましたし、好盤でありました。

Stephane Kerecki追っかけをしようとしてるのにリーダー作を買わないのはやっぱり問題ありました。。(^^;;

oza。さん,おはようございます。TBありがとうございます。

私もこのアルバムは評価したいと思いますが,いかんせん,最近聞いていないので,秋も深まりを見せているところで,久しぶりに聞いてみようと思います。

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