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2009年7月31日 (金)

Party Is Over

内地では悪天候が続いていたようだが,八重山諸島での日々は天気にも恵まれ,それは楽しい休暇となった。しかし,それも終わってしまって昨日深夜東京に帰還した。さすがにいろいろやり過ぎてお疲れモードである。

これから週末にかけて蓄積した疲労を解消し,来週からの現実社会への復帰への準備を整えねばならない。まさに「祭りの後」の感覚と言えばいいだろうか。音楽の記事にさっさと戻らねば。とは言え,今日はそんな気分でもないので,まぁゆっくりと取り組むことにしよう。

それにしてもケアをきっちりとした割には激しく日焼けをしてしまった。会社での反応がこわい...。竹富島でのサイクリングがまずかったかもなぁ。後悔先に立たず。

2009年7月28日 (火)

中年音楽狂 in 八重山諸島

中年音楽狂 in 八重山諸島

これまで思わせぶりに書いてきたが、今、私が来ているのは八重山諸島、滞在先は石垣島である。

海外に行くのが馬鹿馬鹿しくなってきてしまう。いやはや日本は奥が深い。今日は美しい夕日をご覧頂きましょう。

でももうすぐ休暇も終了なんだよな~。社会復帰不能。

2009年7月27日 (月)

本当のエメラルド・グリーンを見た

本当のエメラルド・グリーンを見た

ただこれを見て下さい。私の気持ちがおわかり頂けるでしょう。パラダイスである。

2009年7月26日 (日)

Where Am I?(2)

Where Am I?(2)

夜のプールサイドはこんな感じのところです。

2009年7月25日 (土)

Where Am I?

Where Am I?

思わせぶりだが今、私がいるのはこんなところである。さて、どこでしょう?

V-A-C-A-T-I-O-N

私はちょっと早い夏休みに入るため,ネットへのアクセスもままならない状態が続くと思います。よって,事前に更新は暫く不定期になり,かつ音楽ネタはおそらく書けません,と宣言しておきます。読者の皆様,ごめんなさい。旅日記はあるかもしれませんが...。

2009年7月24日 (金)

暑い夏を更に熱くするTony Malaby参加作

Houria "Houria" Stephane Kerecki Trio Featuring Tony Malaby(Zig Zag)

本作にも参加しているTony Malabyについては今年のマイ・ブームになるかもしれないなどとこのブログにも書いてきたが,正直なところ,マイ・ブームまでは行っていないというのが実情である。この人の音楽はフリーなアプローチによる豪放なサウンドが特徴と言ってよいため,そうそう何度もプレイバックしたくなるというようなものではないのは事実であり,それは,彼のリーダー作でも参加しているアルバムでも,結構ハードコアな響きが強くて,聞いていて疲れてしまうからである。それでも,現在のジャズ・シーンにおいて,メジャーになることはないにせよ,注目すべきミュージシャンであることには間違いはない。

このアルバムはフランスのStephane KereckiのトリオにMalabyが客演したものだが,冒頭からこの音圧には圧倒される。そもそもMalabyのアプローチと,Kereckiトリオの演奏が合致しており,非常にスリリングなアルバムとなっている。向かって左にMalaby,右にDonarierの2サックスを配置しているが,DonarierもこれまたMalabyに負けず劣らず熱いのである。日頃はDaniel Humairと活動しているだけのことはあるが,私がこのブログでMalabyを取り上げたのが,Humair及びJoachim Kuhnとのアルバムであったことは,偶然というだけではあるまい。やはり「類は友を呼ぶ」のである。

冒頭からその音圧ゆえにこのアルバムは相当暑苦しい。ただでさえこれから暑くなるという気候の中で,こんなアルバムを聞いていたら更に暑苦しくなるわけだが,この何とも言えぬスリル感には捨てがたい魅力があるのも事実である。もちろん,あらゆるジャズ・ファンに勧められる作品ではないが,フリー・ジャズで燃えたいリスナーにはぴったりである。しかし,5曲目の"Palabre"等のようにファンク的なリズムに乗って展開されている曲もあり,フリー一辺倒というわけではなく,比較的敷居は低いとは思うので,まぁものは試しということで是非聞いてみて欲しいものである。しかし,繰り返すが,演奏は間違いなく暑苦しいので,その点には十分ご注意願いたい。

一方,このアルバムはフランス・ジャズの実力を示しているようにも思うが,同じラテン系でイタリアとフランスではどうしてこうも違うのか?全く以って不思議というほかない。同じ編成でもDaniele Scannapieco/Max Ionataコンビによる"Tenor Legacy"と本作では全く違うのである。どちらが好きかはリスナーの好みによるものだが,私としては本作は大いに楽しめた。やはりMalabyはいいわと再確認した一枚。星★★★★。

Recorded on September 15-17, 2008

Personnel: Stephane Kerecki(b), Tony Malaby(ts, ss), Matthieu Donarier(ts, ss), Thomas Grimmonprez(ds)

2009年7月23日 (木)

Walter Lang:ピアニシモの芸術家か~

Walter_lang "Eurasia" Walter Lang Trio(M&I)

私の中ではWalter Langの名前はECMゆかりの曲を吹き込んだ"The Sound of a Rainbow"によって記憶されている人であるが,本作はブログのお知り合いの工藤さんが記事にされていたこともあり,中古盤屋で未開封でまぁ許せる価格で売っていたので拾ってきたものである。

このアルバムのポイントは美しいメロディの曲を揃えたというところにあると思うが,それはそれである程度成功していて,決してカクテル・ピアノ的ではなく,美的なセンスは認めていいと感じるものである。また,帯には「ピアニシモの芸術家」なる惹句が書かれているが,確かに静謐な音楽にこの人の特性はより強く現れるものの,決してそれだけではないので,こういう書き方はむしろLangにとっては迷惑なものではないのか。例えば,どうして選曲されたかわからない「りんご追分」は徐々にドライブ感を増していく演奏だから,演奏も「ピアニシモ」にこだわっているわけではないのである。

選曲は冒頭がPat Methenyの"Last Train Home"というのは意表を突かれるが,先にも書いたとおり,基本的にはメロディ重視の選曲と言ってよいだろう。私にとっての白眉はDasko Goykovichの"Nights of Skpoje"であったが,この哀愁メロ炸裂の演奏は,曲の力というのもあるが,このアルバムの中でも最も素晴らしいものと思う。かと思えばLang のオリジナルである"Madrid After Dark"なんて,まるでChick Coreaのようで,この人の個性はどれが本質なのか,なかなか捉えどころがないという気もしてしまう。

まぁそれでも,結構気持ちよく聞けるアルバムであることは事実だが,企画としては"The Sounds of a Rainbow"ほどの明確なポリシーが感じられないのは残念である。今までジャズを聞いたことがなくて,ジャズにおしゃれさを求めて聞いてみようなんていうリスナーにはよかろうが,私にはこれだけではちょっと厳しいという感じである。悪くはないんだが,星★★★が精一杯ってところだろう。いずれにしても典型的日本制作盤って感じである。

Recorded January 28 and 29, 2009

Personnel: Walter Lang(p), Thomas Markusson(b), Sebastian Merk(ds)

2009年7月22日 (水)

ブラック・ホーク99選シリーズ:今度はOily Ragsだ!

Oily_rags "Oily Rags" (Signature)

最近のストレスフルな生活の中,私に心のゆとりを与えてくれる音楽として,ルーツ・ミュージックやここに収められているようなタイプの音楽が最適なように思える。ここのところ,先日の「ブラック・ホークの99枚」を記事にしてからの,この手の音楽への肩入れの仕方は我ながら異常である。ジャズのアルバムもそこそこに,この手の音楽を聞いている時間が随分と長くなっているのである。

このアルバムの主役であるOily Ragsは後にChas & Daveとなって活動を展開するらしいが,音楽性は随分と変わったらしい。しかし,ここではとてもイギリス人とは思えないアメリカ的なサウンドを聞かせており,ほのぼのとしてしまうのである。これぞまさしく「ブラック・ホーク」的な音と言ってもよいだろう。

参加しているのはChas & Daveを含めた4人だけという編成からも予想されるような,レイドバックしたサウンドを聞かせる。ドラムスを叩いているのはKing Crimsonでも演奏したIan Wallaceというのはまさしく意外。そもそもこのアルバムが吹き込まれたのはWallaceがCrimsonを抜けてからのはずである。音楽的には何の接点もないではないか。

閑話休題。このアルバムにはThe Bandの"Time to Kill"やAllen Toussaintの"Holy Cow"等も含まれていて,録音当時の彼らの指向が見て取れるという具合だが,いずれにしても,このほのぼの感は捨てがたい魅力である。最後に収められた"Country Boy Picker"だけが,ちょっと場違いという印象はあるが,それでもほぼ全編を通して,のほほんとした空気を味わえる作品だと思う。英国人がアメリカ音楽に傾斜するというのは,Eric Clapton等とも同じだと言えるかもしれないが,このなりきりぶりはある意味で笑える。星★★★★。

Personnel: Chas Hodges(vo, p, g, b), Dave Peacock(b, vo), Gerry Hogan(g), Ian Wallace(ds)

2009年7月21日 (火)

Ivan Linsの新作は豪華なつくりだ

Ivan_lins "Ivan Lins & the Metropole Orchestra" (Biscoito Fino)

オランダのMetropole Orchestraと言えば,ストリングスが常駐する稀有なビッグバンドとして,様々なアーチストとの共演歴を有しているが,今回の共演相手はブラジル代表,Ivan Linsである。現在のMetropoleの常任指揮者はVince Mendozaということで,この共演に期待が高まるのも当然である。そもそも美しくもポップなLinsの音楽をMendozaがどう仕上げるのかというところが注目される。

このアルバムはスタジオ録音とライブ音源がミックスされているが,演奏の一貫性は保たれているので,それほど違和感はないが,どちらかで統一してもよかったのではないかとも思わせる部分がないわけではない。しかし,演奏はこれが何とも心地よい出来である。やっぱりLinsの曲はいいわ。

アレンジャーはMendozaがメインだが,そのほかにもJim McNeely等もアレンジに加わっている。全編を通じて,美しくもコンテンポラリーな感覚も感じさせ,バックバンドの演奏を聞いているだけでもかなり心地よいところに,そこにLinsの声がかぶさってくるのだから,これはファンにはたまらないところだろう。

ゲストで参加の女性ボーカルはBurt Bacharach集をMettropole Orchestraと吹き込んだTrainchaその人(クレジットされているのが本名だそうだ)だが,Linsと共演しているわけではないので,おそらくこれらが2006年録音と解釈してよいのではないか。ある意味,彼女の参加する2曲はオマケ的ではあるが,アルバム全体の流れは全く損ねていないので問題はないし,歌唱は楽しめる。そして最後の曲でちょいと鋭いソプラノが聞こえたと思ったら,それはなんとStefano Di Battistaであった。それにしても豪華なつくりである。こんなライブ,一度でいいから見てみたいものである。これからの夏の季節にはちょうどいい音楽として,しばらくはお世話になりそうである。

実を言うと,私はアルバム単位ではIvan Linsってあまりいいと思ったことはなかった(ジャズマンが演奏する彼の曲は好きだったが...)のだが,これは気に入った。星★★★★。

Recorded on May 14, 2006, July 3 and 4, 2008

Personnel: Ivan Lins(vo), Vince Mendoza(cond), The Metropole Orichestra: Arlia de Ruiter, Alida Schat, Sarah Koch, Denis Koenders, Linda Dumessie, Erica Korthals Altes, David Peijnenborgh, Pauline Terlouw, Doesjka de Leu(1st vln), Merijn Rombout, Herman van Haaren, Wim Kok, Elizabeth Liefkes-Cats, Marianne van den Heuvel, Vera van der Bie, Seija Teeuwen(2nd vln), Mieke Honingh, Norman Jansen, Julia Jowett, Isabella Petersen, Iris Schut(viola), Maarten Jansen, Annie Tangberg, Wim Grin, Jascha Albracht(cello), Arend Liefkes, Pieter Smithuijsen, Tjerk de Vos(bass), Janine Abbas, Nola Exel(fl), Martin de Ruiter(oboe), Marc Scholten, Paul van der Feen, Leo Janssen, Jos Beeren, Max Boeree(sax), Pieter Hunfeld(horns), Wim Both, Jan Hollander, Henk Heijink, Ruud Breuls(tp), Jan Oosting, Ilja Reijngoud, Jan Bastiani, Martin van den Berg(tb), Martijn Vink(ds), Eddy Koopman, Murk Jiskoot(perc), Joke Schonewille(harp), Hans Vroomans(p), Peter Tiehuis(g), Leonardo Amuedo(g), Aram Kersbergen(b), Boudewijn Lucas(el-b), Trinjinte Oosterhuis(vo), Stefano Di Battista(ss)

2009年7月20日 (月)

待望のChris Potter Undergroundの新作+耳より情報

Chris_potter "Ultrahang" Chris Potter Underground(ArtistShare)

待望の新作である。最近はChris Potterのリーダー作が久しく途絶えていたが,レーベルもArtistShareに移ったってことは,メジャーではやはり活動に制約があったということかもしれない。いずれにしても,私にとっては彼らの前作"Follow the Red Line"を2007年のベスト作に挙げたぐらい気に入っていたので,Underground名義のアルバムを一日千秋の思いで待ち続けたと言っても過言ではない。

今回も,相変わらずの変態ぶりが炸裂していて,思わず嬉しくなってしまったが,ゆったりしたグルーブ,あるいは何とも変わったファンク・リズムの中,展開される音楽が何とも不思議という感覚が彼ららしくて楽しい。私としては,"Rumples"のようにアップ・テンポでキメの鋭い曲がもう少しあってもよいように思うのだが,それでもこれはこれで好き者にはたまらない世界である。

サウンド的には,絶頂期のSteve Coleman & Five Elementsを想起させる部分もあると言ってもよかろうが,彼らも活動期間がだいぶ長くなってきて,コンビネーションは更に深化していると思う。ギターがWayne KrantzからAdam Rogersに代わったときはブツブツ言っていた私だが,実はこのバンドでのコンビネーションとしてはRogersの方がいいと思わせるほど,本作でのRogersはいけている。また,第1作ではあまり効果的と思えなかったTabornのRhodesによるベースの代替効果が,ここにきてかなり刺激的なサウンドとして現れてきていて,これはカッコいいねぇ。現代のバンドでこれほどカッコいいのはUndergroundかDave DouglasのKeystoneかと言いたい。

いずれにしても,この変態的リズム,変態的フレーズを聞いて,思わず興奮してしまった私である。星★★★★☆。

ところで,このアルバムには未発表のボーナス・トラックが存在する。ArtistShareのサイトで,アルバムに同梱されているコードを入力すれば,同サイトから本アルバムのMP3ファイルがダウンロードできるのだが,そこに2曲,ボーナス・トラックが入っているのだ!しかも1曲はJoni Mitchellの"Ladies of the Canyon"だし,もう1曲は静謐な出だしから徐々に盛り上げるのがかなりカッコいい"Blue Sufi"という曲である。知らなければもったいなさ過ぎるこの2曲,すぐにゲットしましょう。もし,やり方がわからなければ聞いて下さい。ちなみに,私がこれらの曲をすかさずiPodに突っ込んだのは言うまでもない。

なんでもいいから,このメンツで来日してくれい!!と思っているのはきっと私だけではあるまい。

Personnel: Chris Potter(ts, b-cl), Adam Rogers(g), Craig Taborn(el-p), Nate Smith(ds)

2009年7月19日 (日)

KKSF-FM(103.7)もなくなってしまった。

昨日,「スムーズ・ジャズはどこへ行く?」なんて記事を書いたときに,サンフランシスコのKKSFには今後も頑張って欲しいなんて書いたばかりだが,よくよく見てみたら,KKSF-FMも去る5/18で放送を終了しているではないか。

結局,こうした動きは全米に伝播し,スムーズ・ジャズ専門のステーションが業態変更を迫られているということである。これも偏にビジネス的な理由によるものだとしても,よき米国のFM文化が失われていくようなのは寂しい。

NYC,SF,シカゴと続くこのような傾向,一体どこまで行ってしまうのだろうか。スムーズ・ジャズが粗製乱造されているのも事実だが,レベルの高いものもあるだけに,そうした音楽までも衰退しないように切に願いたい。

いずれにしても,これらのFM局を偲んで,今日はJoe Sampleでも聞くかなぁ。

またまたよくできている「ディア・ドクター」

Photo 「ディア・ドクター」('09,エンジンフィルム /アスミック・エース )

監督:西川美和

出演:笑福亭鶴瓶,瑛太,余貴美子,香川照之,松重豊,岩松了,井川遥,八千草薫

惜しくも受賞は逃したが,小説が直木賞にまでノミネートされてしまった西川美和の新作である。心の機微を描いた「ゆれる」がいい出来だったので,この作品には期待をしてしまったが,この人の才能は本物だと思わせる作品をまたまた送り出してきた。

本作は「ゆれる」ほどのシリアスさはないものの,常陸太子の田園地帯を背景に,これまた人間の心理をあぶり出す純文学的作品となっている。物語のシリアスさは刑事役の松重豊の台詞の中のトゲとして表現されているとは思うが,何が嘘で,嘘に気付かずにいることのある意味での幸福感,それが崩れた時の索漠とした感覚が2時間あまりの作品によく凝縮されているではないか。

今回もオリジナル脚本で勝負する西川美和であるが,本当にこのシーンが必要だったのかと疑問符を付けたくなるようなシーンがないわけではない。それでも田園地帯の深い緑の美しさなど,印象的なシーン(風にそよぐ草のゆらめき等は芸術的)ゆえに,そんなことはほとんど気にならない。

また,この映画を印象的にしたのが八千草薫である。老人としての心の機微の表現は見事。また,余貴美子もその視線にいい味を出しているし,井川遥は近年どんどん魅力を増していて嬉しくなる。彼女たちの好演を得て,笑福亭鶴瓶もなかなか頑張っているところは認めてよかろう。

私は本作を見て,西川美和という人への期待がますます高まってきたわけだが,これを受けて,次は直木賞候補となった彼女の短編集,「きのうの神様」を読んでみることとしたい。本当に大した才能である。彼女が私の大学の後輩(学部は違うが...)というのはちょっと自慢したくなる事実である。星★★★★☆。

2009年7月18日 (土)

スムーズ・ジャズはどこへ行く?

いささか旧聞に属するのだが,私が在米中,ほとんど毎日部屋で掛けっ放しにしていたFMステーション,WQCD-FM(CD101.9)が去る2月を以って,局名もWRXPに変更し,アダルト・オリエンティッド・ロック・ステーションに衣替えをしてしまったというニュースが伝わってきた。WQCDに大変世話になった私としては,このニュースはショッキングだったが,不思議なのはちゃんと固定客が付いているのにどうしてこうした衣替えが必要だったかについてはいろいろな憶測があるようである。

全米各地のスムーズ・ジャズ・ステーションはまだまだ健在のはずだが,こうしたFM局の先駆けと言ってよいWQCDの様変わりが,他のFM局に影響を及ぼさなければいいが,と思うのは決して私だけではないだろう。

スムーズ・ジャズとは言い換えればライト・フュージョンと言ってもいいのだが,ある意味では「毒にも薬にもならない」と言うこともできれば,あらゆる「ながら族」を許容するという,私にとってはある意味ありがたい音楽であった。WQCDはそうしたスムーズ・ジャズに加えて,SadeやSwing Out Sister等も交えながら耳当たりのよい曲を流し続けていて,日本に帰国してからも,NYCに出張の機会があると,WQCDをホテルの部屋で聞いていたのも事実なのである。一介の出張者の私がこうなのだから,WQCDに依存していたニューヨーカーは本当に困ってしまうのではないだろうか。

しかしながら,今やiTunesラジオでこの手の音楽は聞ける世の中になってしまったから,何もFM局である必要はなくなったということも事実であり,その存在意義が変わりつつあったのは事実であろう。でもやっぱりこのステーションがなくなったのは惜しいなぁ。西の代表格,サンフランシスコのKKSFには生き残って欲しいものである。

WQCDで聞いた代表的なアルバムは"Double Vision"かFourplayのファーストだろうか。今日はそれらのアルバムを聞いて,WQCDを思い出すことにしよう。

2009年7月17日 (金)

不覚にも落涙してしまったS&Gライブ

Sg_1今回の突然のSimon & Garfunkelの来日公演には「なんで?」という思いが強かった私である。これでドーム公演ばかりならば絶対に行っていない。しかし,これまた突然,武道館での追加公演が決定し,まぁ武道館なら許すという感じだったというのが正直なところである。しかし,今回を逃せば,もう二度と彼らのライブは見ることはできないかもしれないなぁという思いのもとに,大枚はたいて武道館に馳せ参じた私である。

私は,もうArtieの高音は聞けないのではないかと予想していたのだが,冒頭から見事に裏切られた。予想以上に声が出ている。しかもあんなに口を大きく開けて歌っているではないか。もうこれには驚いたというか,私は彼のプロフェッショナルな姿勢にまずは感動してしまったのである。曲目はほぼ5年前に発売されたライブ盤と同じようなものだが,そのライブではあまりにもArtieの声があまり出ていないように感じただけに,これは嬉しい喜びであった。

Sg そして私は"My Little Town"が歌われた頃に涙腺が緩み始め,"Bridge over Troubled Water"で感涙にむせんでしまったのである。予想以上の音楽を聞かされた時の素直な感動というのはこういうものである。本当に私は幸せを感じることができた2時間あまりであったと強く言いたい。かつ,強調しておきたいのは,彼らはまだまだ現役で通用するということである。本当にこれが最後のツアーなのか?この喜びは世界の音楽ファンに分け与えるべきではないのか?心底そう思ってしまった。彼らは本当のプロである。プロならば,まだ続けるべきだと彼らに進言したくなるようなライブであった。

バックもWarren Bernhardtはいるわ,Andy Snitzerはいるわ,Charlie Draytonはいるわということで,レベルが高かった。でもRhodesに関してはBernhardtだろうが,他のプレイヤーだろうが,誰がを弾いてもまるでRichard Teeのように聞こえるようなコーラスが利いていたのはご愛敬だが,ニューヨーカーとしての彼らの音を出すにはTeeの音色が不可欠だったのだということを強く感じさせてもらえたのは面白かった。いずれにしても,大枚はたいた価値はあったライブであった。

残るは18日の札幌のみである。北海道の音楽ファンよ,だまされたと思ってでもこのライブには行った方がよい。是非!

2009年7月16日 (木)

Max Ionata:熱いだけではないラテン系

Max_ionata "Inspiration" Max Ionata(Albore Jazz)

ブログのお知り合いにして,イタリア・ジャズの達人,rhodiaさん激賞のアルバムである。私は前作"Tenor Legacy"は買ったものの,いつまで経っても記事にアップできていないことを反省し,今回は早めに記事にすることとした。

私はイタリア・ジャズ,特にHigh Five系の音楽を聞くと,バカの一つ覚えのように「ラテン系は熱いのだ」と繰り返してきたが,このアルバムも冒頭の"Two Friends"を聞いているとやっぱりそんな感じかなぁとも思ったのだが,私がこのアルバムを聞いていた環境のせいもあるかもしれないが(いつも通り通勤電車の中である),聞きすすむにつれ,どうもこれは熱いだけではないように感じさせるアルバムとなっていた。これはIonataのサウンドにもよる部分があるようにも思える一方,アルバムでさまざまなリズム・フィギュアが聞かれることにもよるような気がした。

全編を通してIonataのフレージングは魅力的であり,この人の実力は十分に捉えられていると思うし,急速調でもミディアムでも全く破綻がなく,イタリア・ジャズ界のレベルの高さはやはり間違いないのだと思わされる。その一方でBossoのラッパは力み過ぎちゃうかと思わせるもので,私はBossoなしでもよかったのではないかなんて思ってしまった(概して私はBossoに対する評価が辛い)。それほどIonataが魅力的に響いているのである。この人の魅力はテナーのトーンだと思うが,それはきっとワン・ホーンのアルバムにおいて更に魅力的に響くはずだ。

もちろん,このアルバム,相応に楽しめるものであったが,前述のとおり,様々なリズムが使われていて,やや捉えどころがなくなったのは残念である。私としてはじっくり4ビートを中心にIonataの魅力を追求してもよかったのでは思う。これも彼の様々な側面を捉えるためには,ある程度必要なことだったということはあれども,やや欲張ったように聞こえてしまうのである。

それでも,これまではMax Ionataって誰?のような反応がほとんどだったであろうこの人のリーダー作が日本のレーベルから出るということ自体は驚くべきでありながらも喜ぶべきであり,この快挙を実現したAlbore Jazzは評価するに値するレーベルと言える。ということで,若干アンビバレントな部分も残る評価となったが,Ionataの今後の活躍に期待して星★★★★。でも正直言うとアルバムとしては"Tenor Legacy"の方が好きかなぁ。早く記事にせねば。

Recorded on March 3-5, 2009

Personnel: Max Ionata(ts), Fabrizio Bosso(tp), Luca Mannutza(p), Nicola Muresu(b), Nicola Angelucci(ds), Bruno Marcuzzi (per), Gegè Telesforo (vo, scat on 5)

2009年7月15日 (水)

SSWのディープな世界へと引きずり込まれてしまった私...

Alan_gerber_album "The Alan Gerber Album" Alan Gerber (Shelter)

先日,Guthrie Thomasを取り上げ,『ブラック・ホークの99枚』を記事にして以来,どうも私のSSW好きがまたまた頭をもたげてきたようで,これまで入手していなかったアルバム群を注文しまくっている。このアルバムもそんな一枚だが,今までこれを聞いたことがなかったことを恥じたくなるような素晴らしいアルバムである。

Alan Gerberという人の名前は全く意識したことがなかったわけだが,ネットで調べてみると,60年代にはRhinocelosというバンドで活動していたらしい。本アルバムにも参加しているDanny WeissとMichael Fonfaraはそのバンド・メイツらしい。そのバンドのサウンドはわからないが,本作は見事なまでのSSW/スワンプ・サウンドと言うべきものであり,この手の音楽好きならば間違いなくはまる。

この人の音楽のよいところは,その作曲能力と言ってよい。もちろん,声も渋くて魅力的なのだが,それよりも,このアルバムを聞いていて,これぞ「我々が求める音楽だ」と思いたくなるような曲の数々に驚かされてしまった。単に私が知らなかっただけではあるが,もっと早く知っておけばよかった~!!と真剣に思ってしまったのである。それほどこのアルバムの音楽は私の嗜好にジャスト・フィットなのである。これはまいった。

この手の音楽のファンはしぶとく生き残っているとは思うが,一般の人にとっては何がいいの?って感じかもしれない部分はあると思うものの,とにかく奥が深いのである。メジャーからマイナーまで,いろいろな音楽が存在し,それぞれに訴求するポイントを持って迫ってくる。それはジャズでもなんでも一緒の話と言えばそうなのだが,あとは本人の趣味に合致するかどうかだけの話である。アメリカン・ロック,SSW,スワンプ等はまさしく私の趣味,嗜好にマッチしているということだが,これまで未聴だったこのアルバムは,まさしく私のSSW好きに改めて火をつけたと言っても過言ではない。あぁ,これでまた財政が苦しくなってしまう。しかし,このアルバムを聞いていた至福の時間を考えればどうってことない。もちろん,星★★★★★である。

繰り返す。これはよい。実によい。

Personnel: Alan Gerber(vo, g, p, vln), Al Jackson(ds, perc), Eddie Marshall(ds), Jimmy Karstein(ds), Duck Dunn(b), Ken Jenkins(b), Danny Weis(g), Bill Wolf(slide-g), Michael Fonfara(p, org), Jay Spell(vln), Banjo Andy(banjo), Memphis Horns(Wayne Jackson, Andrew Love, Ed Logan, James Mitchell, Jack Hale, Roger Hopps), Daniel Moore(vo), Gloria Jones(vo), Parrice Halloway(vo), Beverly Gardner(vo), Ona Drake(vo), Rita Hurtsberg(vo), Linda Sarger(vo), Ken Jenkins(vo)

2009年7月14日 (火)

Steve Kuhnの新作は傑作である

Mostly_coltrane "Mostly Coltrane" Steve Kuhn Trio with Joe Lovano(ECM)

長年のファンでありながら,ヴィーナス・レーベルに吹き込むようになってからのSteve Kuhnに違和感をおぼえていた私(と言うよりもあのエロ・ジャケだけで買う気をなくす)である。しかも,今回は組み合わせとしてどうなのよって感じのJoe Lovano,しかもタイトルからしてColtraneトリビュートということになると,ちょっと怖いという感じがなかったわけではない。だが,ECMからの発売とあっては買わないわけにはいかない私だったが,全てが杞憂であった。これは掛け値なしの傑作である。

何が凄いか。ほとんどの曲がColtrane作曲あるいは彼が吹いた曲でありながら,Coltrane的なところをほとんど感じさせないのである。即ち,必ずありそうなColtraneの呪縛を感じさせることなく,自らの文脈でColtraneにトリビュートするというこの演奏スタイルが何とも素晴らしい。これはできるようでなかなかできることではない。

傑作の予感は冒頭の"Welcome"におけるKuhnのイントロから明らかである。私はこのピアノが鳴った瞬間,電車の中で「おぉっ」とうなりを上げそうになってしまったが,そこにJoe LovanoがLovanoらしい音色で絡んでくるに至って,意外な展開とは思いつつ,この音楽に引きずり込まれた。そして,全編を通して,むしろ静謐に展開される(ダイナミックな演奏もあるが...)この演奏群を聞いて,私は深い感動に包まれてしまったのである。予想外の組み合わせによる予想外の捧げ方,聞く前に「怖い」などと感じた自分を恥じた。

このトリビュートはとにかく深い。実力者による本物のリスペクトというものを強く感じさせるものであり,全編を通じて,4人のミュージシャンに一瞬たりともだれる瞬間がない。この集中力こそ恐るべしである。そして,締めくくりの"Trance"のKuhnのピアノ・ソロの美しさに私は忘我の境地へと誘われたのである。この美的にアルバムを締めるKuhnのセンスたるや,やはりこの人は素晴らしいピアニストであったと再確認させる出来であった。まさしく天上のColtraneに届けと言わんばかりの美しい旋律と音色に私も"Ascention!"と思ってしまった。

本作は,Steve Kuhnのキャリアの中でも屈指の傑作と思うし,少なくとも近年の彼のアルバムの中ではダントツの出来と評価する。今年のベスト作候補に間違いなく入ってくるであろう作品である。星★★★★★。このアルバムを作り上げたこの4人に感謝したい。素晴らしい。レーベルはECMながら,恐れることはない。日頃,ECMだからと言って避けて通るリスナーもいらっしゃるだろうが,このアルバムは聞かなければ損をすると声を大にして言いたい。

Recorded in December 2008

Personnel: Steve Kuhn(p), Joe Lovano(ts, tarogato), David Finck(b), Joey Baron(ds)

2009年7月13日 (月)

軽くてポップなCarla Bley

Carla_bley "Heavy Heart" Carla Bley(Watt)

Carla Bleyというミュージシャンは,イメージ的に取っつきにくいところがあって,結構多くの人にとって敷居が高いミュージシャンとなっていないだろうか。少なくとも私にとっては"Jazz Composers Orchestra"や"Escalator Over the Hill",更にはCharlie HadenとのLiberation Music Orchestraのイメージが強過ぎて,ついつい敬遠しがちなミュージシャンとなってしまった。しかし,昔ジャズ喫茶でよく聞いた"Live!"等はそんなイメージばかりではないことを示すアルバムだったと思うが,それでも敢えて積極的に購入しようという気にはならなかった。

しかし,このアルバムを中古盤屋で840円(更に200円引きセール中で640円である)という価格で見つけ,まぁそれならいいかということでゲットしてきたのだが,このアルバムは,私が彼女に抱いていたイメージを覆すようなポップな演奏集となっている。これはメンバーにもよるところが大きいとは言え,作編曲はすべてCarlaによるものだから,これも彼女の本質の一つということにはなろう。

何と言っても冒頭の"Light or Dark"からして,相当キャッチーと言ってもよいほどのメロディ・ラインがSteve Slagleによって奏でられると,今まで私が抱いていたCarlaのイメージとの落差に思わずのけぞるが,そういうことを無視すれば,これはかなり楽しいアルバムである。更に,このアルバムのポップな感覚を増しているのがHiram Bullockのギターのように思える。また,Kenny Kirklandのピアノの明るいタッチ,加えてCarla本人によるオルガン,シンセサイザーの響き等,かなりの点でフュージョン・タッチが濃厚と言ってもよいだろう。この音楽であれば,もう少しセールスが上がってもよさそうなものだが,やはり彼女の従来のイメージがこの音楽を想像させることの妨げになっていることは間違いないだろう。

いずれにしても,本作を聞いて予断の恐ろしさというのを実感してしまったが,それにしても,さまざまな音楽性をこなすこの人の頭の中は一体どうなっているのかという疑問が湧いてくることも一方では事実である。しかし,そんなことは忘れて,この音楽の軽くてポップな楽しさに身を委ねるのもよいだろう。ちなみに特に前半の響きは暑い夏にぴったりって感じで,これがまたイメージと異なるのだ(なんてまだ言っている)が,これからの季節に,この音楽をCDショップで掛けたら,意外と注目を浴びて,結構な数の人間がジャケを見に来るかもしれないなぁ。"Starting Again"なんて,スリリングな展開も聞けてこれもなかなかよい,最後のタイトル・トラックも締めくくりの曲としてはかなりいけている。Steve Slagleの吹きまくりぶりにはPhil Woodsかっと突っ込んだ上で,思わず笑ってしまうほどだが,まぁこういうのをドラマチックというのだろう。星★★★★。ということで,十分元は取れたのは間違いないので,ほかのも聞いてみようかなぁ。

Recorded in Septembr and October 1983

Personnel: Carla Bley(org, synth), Steve Slagle(as, bs, fl), Hiram Bullock(g), Gary Valente(tb), Kenny Kirkland(p), Steve Swallow(b), Victor Lewis(ds), Manolo Badrena(perc), Mihael Mantler(tp), Earl McIntyre(tuba)

2009年7月12日 (日)

何を今更だが,Ari Hoenigである

Ari_hoenig "Bert's Playground" Ari Hoenig(Dreyfus)

昨年のブログ界でかなりの話題を集めていたアルバムである。なかなか買う機会に恵まれなかったのだが,まとめ買いのメリットを狙って,今更ながらの注文となった。私はAri Hoenigの演奏をこれまでまともに聞いたことはほとんどないはずであるが,どうして皆さんがここまで騒ぐのかというのはすこぶる気になるところであった。

それでもって,このアルバムを聞いてみると,いろいろなタイプの演奏が入っている感じである。よって,私にとってはAri Hoenigというドラマーの本質がどこにあるのかというのはよくわからなかったのだが,演奏のレベルはすこぶる高いと思う。1曲目の"Moments Notice"からして意表を突くオープニングであるが,転調による盛り上げ方がなかなかいいし,全編を通じて,これはなかなかよいアルバムであった。

私は不勉強にして,ギタリスト2人についても聞いたことがないはずだが,彼らも歌心を持ったフレージングで貢献度が高い。しかし,このアルバムで最も私を興奮させたのは9曲目の"Green Spleen"である。Chris Potterとのバトル・モードが素晴らしくスリリングであり,私としてはこういう路線で通すというオプションもあったのではないかと思いたくなる出来であった。私がこのアルバムを聞く動機としては,今後はおそらくこの曲がキーとなるはずである。

但しである。ドラム・ソロで演じられる"'Round About Midnight"は明らかに蛇足だと思うのは私だけではないはずである。ライブでのパフォーマンスとしてやるならまだしも,アルバムに収録するほどのものとは私には思えないということで,それを減点対象として星★★★★。それでも,バランスのよいジャズ・アルバムとしては十分推薦に値する。

Recorded April 1, 3, 7, 2006 and June 7, 10-11, 2007

Personnel: Ari Hoenig(ds), Chris Potter(ts), Will Vinson(as), Jonathan Kreisberg(g), Gilad Hekselman(g), Matt Penman(b), Orlando LeFleming(b)

2009年7月11日 (土)

これぞ天上の音楽

Requiem "Faure: Requiem" Michel Corboz /Orchestre Symphonique de Berne (Erato)

Michel Corbozと言えばフォーレのレクイエム,フォーレのレクイエムといえばMichel Corbozと言ってもよいだろう。それぐらい,世評の確立した作品である。ジャケはこれが一番いいとは思わないが,定価1,000円でこんなアルバムが手に入るならば,文句はない(私は中古で500円で拾っているから,尚,文句はない)。

私の昔からの友人である理屈庵さんもこのアルバムについて書いていたことがあるが,私はこの音楽を聞いて,これこそ天上の音楽と思ってしまった。最近,私は結構ストレスも疲労もたまる出張続きの生活を送っていたわけだが,そうした出張中にこの音楽を聞いていて,結構癒されることがあった。

レクイエムと言えば死者を悼む曲というのが通説だが,Wikipediaによるとフォーレは「私のレクイエムは、特定の人物や事柄を意識して書いたものではありません。……あえていえば、楽しみのためでしょうか。」なんて書いているではないか。ほんまかいな。

しかし,それも嘘ではないだろうと思わせるぐらいの美しさ。これぞ天上から降ってきた音楽だと言いたくなるような素晴らしさである。こんな音楽が書けるならば,それは「楽しみ」と言われても納得してしまう。私は昔,このレコードを持っていたが,若い頃はその魅力が全くわからなかったと言っても過言ではない。だが,私も年齢を重ねて,この音楽の意義がようやく分かったということかもしれない。

それでもわかっただけでもよしである。これは一生付き合える音楽だと今更ながらつくづく思った私であった。こんな心地よい音楽は滅多にない。当然星★★★★★である。未聴の方はだまされたと思って聞いてみて欲しい。人生は更に潤いに満ちたものとなるはずだ(と思わず熱くなってしまった)。

2009年7月10日 (金)

Joni Mitchellのボックス・セットが出るようだ

Joni Joni Mitchell情報のポータル・サイトであるjonimitchell.comによれば,今年の11月にRhinoレーベルから彼女のキャリアを俯瞰すると思われるボックス・セットが発売されるようである。CD4枚+DVD1枚,かつRhinoレーベルということで期待値が異様に高まる私である。

当該サイトでは1行コメントをリスナーによるライナー・ノートとして募集しているので,私も出してしまおうかなぁなんて思っているが,文章が短くなればなるほど,気の利いたことを英語で言うのは我々ノン・ネイティブには難しくなるが,物は試しである。

Joniのボックス・セットと言えば,Geffenレーベルのボックス・セットが噴飯物の編集だったこともあり,私はこのボックスに期待を寄せると共に,自分が投稿した文章がライナーに載るかどうかをワクワクして待つ楽しみもあるよななんて思っている。さて,なんと書けばいいのだろう...。

でもこうやって見ていると若いときのJoniって,クセはある顔だが結構可愛いよなぁ。また,この三つ編みが...。忙しすぎて私もおかしくなったようである(もとからおかしい?はい,その通りです)。

2009年7月 9日 (木)

今日もネタぎれ...なのでウチワエビでも。

Photo_2 音楽が聞けない状態が続いており,今日もネタ切れというか,ちゃんと記事を書いている余裕もないというのが実情である。ということで,先日仕事で訪れた広島で食したウチワエビの刺身の写真をアップしておこう。

ただでさえ,痛風持ちの私にはエビそのものがよろしくないのだが,タマゴまでたっぷり乗ってきた。これには思わず食べるのを躊躇した(嘘)が,これが美味であった。日本の食文化はどこまで深いのか。

尚,広島では当然のことながら締めとしてお好み焼きを食したことは言うまでもない。これじゃダイエットは永遠に無理である。

2009年7月 8日 (水)

一度休んでしまうと...

仕事や付き合いに忙殺されて,記事をアップする余裕もない。こんな言い訳をしてしまうのは,アクシデントとは言え,一日記事をアップするのを休んでしまったからのような気がしてならないが,本日は開店休業である。そもそもまともに音楽が聞けていないし。明日も厳しいかもなぁ...。

と言っても,これだけでは何なので,私の同僚,やぎさんのコマーシャルでも貼り付けるか。

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2009年7月 7日 (火)

ポップな選曲のJack Wilkinsの新作は???である。

Jack_wilkins "Until It's Time" Jack Wilkins(Maxjazz)

このブログでも何度かJack Wilkinsについては書いてきたが,素晴らしいテクニシャンにもかかわらず,やっぱりメジャーになれないまま,ここまで来てしまった気がする。そのJack Wilkinsはここ数年目立った新譜を出すわけでもなく,一体どうしているのかと思っていたところに,良心的なレーベルと言ってよいMaxjazzから久々の新譜の登場である。しかも今回は注目すべきことにBrian BladeのバンドのJon Cowherdが参加していることもあって,俄然期待値が高くなった私である。ジャケもなかなか雰囲気あるし。

しかし,一曲目を聞いて,何だか様子が違うことに気がつく。何てたってBurt Bacharach作"Arthur's Theme",即ちCrisotopher Crossが歌った「ニューヨーク・シティ・セレナーデ」である。おいおい,何て曲をやるんだと突っ込みたくなるが,Wilkinsのギターの音色がこれまた今までと違って軽く聞こえるのである。これは一体どうしたことなのか?でもこれは私がそう感じただけで,実は大したことではなかったのかもしれないが,でもやっぱり何かが違う。軽さのもとはこの曲だけに参加するSamuel Torresのコンガだという話もあるが,それでも何とも言えない薄っぺらい感覚を覚えるのはきっと私だけではないはずだ。

続くのは珍しくも"My Fair Lady"から"Show Me"である。この曲もジャズ的感覚は薄い曲だと思う(普通,このミュージカルでジャズにアダプテーションされるのは"I've Grown Accustomed to Your Face"である)が,アドリブ・フレーズはジャズ的なのでおぉっ,こう来るかいと思いたくもなるのだが,次がまたJames Taylor作"Blossom"がプロデューサーを兼ねるJeff Baroneのアコギのイントロで始まるという具合で,一体,このアルバムは何をしたいのかがよくわからないのである。8曲目で「エリーゼのために」が出てくるに至って,この???感は頂点に達してしまったが,何とも不思議なアルバムと言わざるをえない。"Airegin"なんて嬉しくなるだけに,このとっちらかった感覚は何とも惜しい。

このアルバムを聞くに及んで,やはりこの人はプロデューサーに恵まれないのだと改めて強く思ったが,私ならもう少し違う曲を選ぶはずだ。しかもJon Cowherdも十分に活かされているとは思えないし,私はWilkinsのファンとしてもうちょっと何とかしてくれと言いたくなってしまった。彼には頑張って欲しいが,これではもうアルバムを買いたくなくなるというもの。全部が全部悪いわけではないが,裏切られたという感覚も強く星★★。困ったものである。

Recorded on October 12, 2006

Personnel: Jack Wilkins(g), Jon Cowherd(p, org), Steve Laspina(b), Mark Ferber(ds), Jeff Barone(g), Samuel Torres(perc)

2009年7月 6日 (月)

ブラック・ホークの99枚

昨日のGuthrie Thomasの記事でも書いたが,私がSSW系のアルバムを購入する際のガイドとしてきたのが『ブラック・ホークの99枚』である。そのうち,一体自分はどれぐらい持っているのか?保有経験ありも含めて(売ってしまったものはごく少数のはずだ)振り返ってみるのも一興だと思って確認してみたが,意外と少ないなぁ(保有盤はオレンジ文字だが,半分も行ってないじゃないか)。多分,ここにも私の男性SSW嗜好,トラッドは対象外という傾向が結構如実に表れているとは思うが,このリストはSSWや,スワンプ,トラッド等がお好きな皆さんの購入の参考にはなるはずである。いずれにしても,ここに掲載されているアルバムならば,買っても失敗はしない。

もちろん,世の中にはこれらに限らずいいアルバムはあると思う(例えば,なんでJoni Mitchell,Neil Young,James Taylor,Carole King,Laura Nyro等が入っていないんだという疑問も湧いてくるが,どちらかというと陽は当たらないが,優れたアルバムをというのが選定方針だったのだろう)し,このリストが発行されてからずいぶんと時間が経過しているから,付け加えるべきアルバムも多数あるはずであるが,まぁいい機会なので,こういう記事にしてみた。これらのアルバムをLPで見つけるのは大変だろうが,CDで結構再発されているので入手は昔ほど困難ではないはずだ。いい時代になったものである。

ちなみに,実は保有盤でどれが一番好きかって聞かれると返答に困る。どれも捨てがたいものがあるからなぁ。

1.  Albion Country Band/Battle of the Field
2.  Albion Dance Band/The Prospect Before Us

3.  Eric Andersen/Blue River

4.  Andwella/People's People
5.  Frankie Armstrong/Lovely on the Water
6.  あがた森魚/(ああ)無情(レ・ミゼラブル)
7. 
荒井由実/ひこうき雲
8.  Baldwin & Leps/Same

9.  Rock of Ages/The Band 

10. David Blue/Stories
11. Borderline/Sweet Dreams And Quiet Desires

12. Ann Briggs/The Time Has Come
13. David Bromberg/Midnight on the Water
14. Carp/Same
15. Bobby Charles/Same

16. Guy Clark/Old No.1
17. Gene Clark/White Light
18. Bruce Cockburn/High Wind & White Sky
19. Leonard Cohen/The Best of

20. Shirley Collins & the Albion Country Band/No Roses
21. Shirley Collins/Sweet Primroses

22. Ry Cooder/Into the Purple Valley
23. Karen Dalton/In My Own Time
24. Sandy Denny/North Star Grassman & Ravens
25. Donovan/H.M.S.Donovan

26. Nick Drake/Five Leaves Left
27. Bob Dylan/Blonde on Blonde
28. Bob Dylan/Desire
29. Eggs Over Easy/Good'n Cheap
30. Marc Ellington/Rain/Reins of Changes

31. Fairport Convention/Full House
32. Fairport Convention/Live at L.A. Troubador
33. Archie Fisher/Will Ye Gang Love
34. Floating House Band/Same
35. Freeman & Lange/Same

36. Donnie Fritts/Prone to Lean
37. Vin Garbutt/The Valley of Tees

38. Dick Gaughan/No More Forever
39. Alan Gerber/Album
40. Gerry Goffin/It Ain't Exactly Entertainment
41. Andy Goldmark/Same
42. Earnie Graham/Same
43. Grease Band/Same

44. Norman Greenbaum/Petaluma

45. Arlo Guthrie/Last of the Brooklyn Cowboys
46. Happy & Artie Traum/Double Back

47. Bryn Haworth/Sunny Side of the Street
48. John Herald/Same
49. Heron/Same

50. Michael Hurley/Have Moicy

51. Jack The Lad/The Old Straight Track
52. James & The Good Brothers/Same

53. Eric Kaz/If You Are Lonely
54. Christopher Kearney/Same
55. The Kinks/Muswell Hillbillies

56. Tony Kosinec/Bad Girl Songs
57. Lonnie Knight/Song for a City Mouse
58. Ronnie Lane/Anymore for Anymore

59. Ken Lauber/Contemplation
60. A.L.Lloyd/Leviathan
61. Bob Martin/Midwest Farm Disaster

62. Shelagh Mcdonald/Stargazer

63. Kate & Anna Mcgarrigle/Same
64. Murray Mclauchlan/Only the Silence Remains
65. Van Morrison/Moon Dance

66. Mud Acres/Woodstock Mountains
67. Larry Murray/Sweet Country Suite
68. Geoff Muldaur/Is Having a Wonderful Time
69. Randy Newman/Good Old Boys
70. Don Nix/In God We Trust

71. Oily Rags/Same
72. Oldham Tinkers/For Old Time's Sake
73. 岡林信康/黄金のライオン
74. Pacheco & Alexander/Same

75. Dan Penn/Nobody's Fool

76. The Pentangle/Basket of Light

77. Plainsong/In Search of Amelia Earhart
78. Bonnie Raitt/Give It up
79. Leon Redbone/On the Track
80. Dave Swarbrick/Swarbrick

81. Seanor & Koss/Same
82. Chris Smither/Don't it Drag on

83. Rosalie Sorrels/Always a Lady
84. Bruce Springsteen/Greetings from Asbury Park
85. Steeleye Span/Ten Man Mop
86. June Tabor/Airs And Graces
87. Tir Na Nog/Same

88. Guthrie Thomas/Guthrie Thomas 1
89. Richard & Linda Thompson/I Want to See Bright Lights Tonight

90. Loudon Wainwright /Attempted Mustache

91. Tom Waits/Closing Time
92. Sammy Walker/Same

93. Jerry Jeff Walker/Mr. Bojangles
94. Tony Joe White/Home Made Ice Cream
95. Kate Wolf/Back Roads
96. Gay & Terry Woods/Backwoods

97. Steve Young/Rock Salt & Nails
98. 雪村いづみ/スーパー・ジェネレーション
99. Townes Van Zandt/Same

2009年7月 5日 (日)

Norman Seefによるジャケも魅力のGuthrie Thomas

Guthrie_thomas "Guthrie Thomas I"(Capitol)

私がシンガー・ソングライター系のアルバムを聞く際に,何を聞くか,あるいは何を買うかという点で大きな影響を及ぼしたのが渋谷にあったロック喫茶,ブラック・ホークによる『ブラック・ホークの選んだ99枚のレコード』というリストである。このアルバムもそこに載っていた一枚である。そう言えば,先般紹介した"Pacheco & Alexander"もこのリストにあったなぁ(記事はこちら)。

Guthrie Thomasはその後も多数のアルバムを発表しているが,多くの日本人(というか,アメリカン・ロック好きあるいはSSW好き)にとっては,このアルバムこそがGuthrie Thomasそのものであると言っても過言ではないはずだ。Norman Seefによるジャケットも魅力的だが,メジャー・レーベルであるCapitolからこんなアルバムが出たこと自体にある意味時代を感じてしまうのは私だけではあるまい。しかし,当時のメジャー・レーベルからはこうした作品が結構出ていたのも事実であるから,やはり時代を反映していたのだと考えるべきなのだろう。

私はこのアルバムはずっとLPで聞いてきたのだが,LP再生をするにも,アナログ・プレイヤーの上がCDの積んどく状態になっている現在,LPを聞く機会は激減しているのは事実である。しかも,多くのLPは実家に置いたままである中で,現在の自宅に置いてあるアルバム(数えたことはないが,200枚はないはずだ)はかなり愛着のあるものばかりと言ってよい。本作もそうした愛着のある一枚である。

そんな中,近所のCDショップをうろついて,ロックの新着中古盤のコーナーを見ていたら,このアルバムのCDがあるではないか。しかも聞いたことはないが,セカンド・アルバム"Lies And Alibis"とカップリングされた徳用盤である。値段は安いとは言えなかったが,納得できない価格ではなかったので,まぁいいかということでゲットしてきた。それで早速久々に聞いてみたのだが,やはりこのアルバムは素晴らしい。但し,カップリングされたセカンドの出来がトホホというか,ファーストの世界を期待すると裏切られる音なので,ますますファーストのよさばかりが目立ってしまうのが難点である。いずれにしても,セカンドは私にとっては,いろいろな要素を詰め込み過ぎていてついていけなかったため,結局はこのCDも前半10曲だけを聞けばいいということになる。

だったら,LPで聞けばいいじゃんという話もあるが,通勤途上でこの音楽が聴けるようになることがありがたいのである。歌いっぷりはBob Dylanのようでもあるが,この声の渋さ,演奏とのバランスは制作から30年以上を経た今でも私の心に響いてきた。やはりこの時代のSSWの魅力は不滅であるとともに,『ブラック・ホークの選んだ99枚のレコード』は今でも有効であることを思い知った。当然のことながら星★★★★★。もちろん,現代の若者にこの音楽が訴求するとは限らないが,あくまでもこの音楽と同時代を過ごした人間としてはこれからも聞き続けていくべき音楽である。

ということで,私にとってはセカンドはどうでもいい(Ringo Starr参加なんてオマケはあるが...)ので,下記の情報はファーストのみである。

Personnel: Guthrie Thomas(vo, g), Robert Wachtel(g), Timothy Ray(g), Mark Edelstein(g, vo), Dan Dugmore(steel), Ron Tutt(ds), Jim Keltner(ds), Michael Melvoin(p), John Hobbs(p), Dave Foster(p), Reinhold Press(b), Lyle Ritz(b), Mark Dawson(hca), Renee Armand(vo), Lee Montgomery(vo), Andy Herring(vo), Conie Butler(vo)

2009年7月 4日 (土)

知事というのはその程度の役職か

私はNew York Timesのメルマガを購読しているのだが,本日,速報で伝わってきたのが,昨年の大統領選で,共和党副大統領候補として世の失笑を買い続けたSarah Palinが任期途中でアラスカ州知事を辞任し,2012年の大統領選への準備に取り掛かるというニュースであった。

大望や野心を抱くことは人の勝手だが,とても一国の大統領など任せられそうもない政治家が,任期途中で責任を放棄し,馬鹿げた行動に出るというのは,どこかの国の芸人出身の知事様と全く同じメンタリティと言わざるをえない。

この民意よりも自らの野心を優先する姿勢には呆れてものも言えない。恥知らずというのはこういう人たちのためにある言葉である。

皆さん,コメントのアップができずにすみません。

ロンドンから戻ってきた後,国内の出張で各地を回っていたのだが,ココログのログインIDが変わったことをすっかり失念していた私は,ここ数日,全く管理画面にログインすることができなかった。

よって,皆さんに頂いたコメントを見ることもアップすることもできなかった上に,ず~っと皆勤してきた記事のアップも久々に途絶えてしまった。これでモチベーションが下がるわけではないが,ちょっと残念なことである。また,皆さんからせっかく頂いていたコメントに対して返信することもできなかったことをまずはお詫びします。

本日,ヘロヘロの状態でようやく自宅には戻ったが,この記事をアップするのが精一杯である。コメントへの返信はしばらくお待ち頂きますようお願いします。

2009年7月 2日 (木)

出張中に見た映画:09/06編(7:最終回)

Photo 「ヤッターマン」('09,松竹/日活)

監督:三池崇史

出演:櫻井翔,福田沙紀,深田恭子,生瀬勝久,ケンドーコバヤシ,阿部サダヲ,岡本杏理

今回の出張の飛行機の中で最後に見た映画がこれだが,これははっきり言ってくだらない。アニメの実写化であるから,そういうもんだと思って見なければならないことはよくわかってはいるのだが,30分もののTVアニメならまだしも,こんなくだらないもののために2時間弱も使ってしまった自分の選択を悔やんだ。

あまりのくだらなさに途中でやめようとも思ったのだが,映画を変えると全部見られない可能性もあったため,一応最後まで見た。しかし,これは壮大な金の無駄遣い,かつ私にとってはとんでもない時間の無駄遣いであった。

私もタイム・ボカン・シリーズは結構見ていた方なので,ヤッターマンは懐かしい限りであるが,なぜこれを実写化しようという発想が生まれたのか全く理解できない。しかもこの映画が結構ヒットしたっていうんだから,これははっきり言って世も末だと思いたくなってしまった。

まぁそうは言いつつ,櫻井翔も福田沙紀もアニメのキャラに結構似ているなぁなどと思ってみてはいたものの,この映画で私が見ていたのは深田恭子演じるドロンジョ様だけだったと言ってよい。深田恭子に免じて星★とするが,これは決して金を出してまで見に行く映画ではない。どうせなら映画版「巨人の星」でも見てればヨカッタワン(と,なんでヤッターワンのようになるのかっ!私もアホである)と今になって思っている私であるが,後悔先に立たずである。あ~あ。日本映画の活況と言われているが,こんな映画を作っているようでは先が思いやられるわ。

それにしても,監督の三池崇史,「ジャンルを問わず「仕事は来たもん順で受ける」と公言しているとおり,何でもやるのねぇ。ある意味見上げたプロ根性だが,ここまで行くと,さすがに行き過ぎである。

2009年7月 1日 (水)

出張中に見た映画:09/06編(6)

I_am_sam 「アイ・アム・サム(I Am Sam)」('01,米,New Line Cinema)

監督:Jessie Nelson

出演:Sean Penn,Michell Pfeiffer,Dakota Fanning,Diane Wiest,Laura Dern

私が映画に求めるもの。暗闇の中で涙することによって得られるカタルシスは私にとって,映画を見ることの大きなモチベーションである。徹底して泣かされることはある意味快楽的でもあるわけで,今回,この映画を見たのも泣きたかったからにほかならない。私はこの映画のサウンドトラックはこのブログでも取り上げたことがある(記事はこちら)が,実はこの映画は今回まで見たことがなかったのである(恥)。

それでもって,この映画,私の期待通りに私を大泣きさせてくれたではないか。見終わった後の心地よさは何とも言えなかったし,これはやはりいいわ。もちろん,Sean Pennの激演(「ミルク」といい何でこの人はこんなにうまいのか)もあるが,娘役のDakota Fanningの可愛いことと言ったら。映画公開当時,彼女は7歳のはずだが,こんな可愛い子は見たことがないと言いたいぐらい可愛いではないか。彼女を見ているだけでもおじさんはウルウルしてしまったと言っては大げさであるが,その他の助演陣(Laura Dernなんてもうけ役だが...。でもいいよなぁ。)もこのヒューマンなドラマを本当にいいものに仕上げている。

私が最も大泣きしたのは裁判所のシーンでのDiane Wiestの台詞だったのだが,そのシーンでは「突き上げる嗚咽」というのを久しぶりに経験してしまった。飛行機の照明が落ちていてよかった(というより,泣くのが確実だったので,食事が供されている時間帯にはこの映画を見るわけにはいかなかった)。結局のところ,私が単純なだけだという話もあるが,この映画を見て感動できない,あるいは斜に構えてしまうとすれば,それはきっと不幸なことであると言い切ってしまおう。素直に感動し,素直に泣けばいいのである。

私はこの映画を泣きたいがために見たが,期待通りに泣かせてくれて,心地よい感動を与えてくれたということで,もろ手を挙げて評価したい。星★★★★☆。なんで星5つではないかと言えば,世の中にはもっと凄い映画はあるからだが,でもこの映画,私は相当好きだなぁ。家人の手前,家では見られないが。

それにしても,監督のJessie Nelson,監督としてのキャリアはない割に素晴らしい映画を作ったものである。大したものだと声を大にして言っておきたい。

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