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2009年6月15日 (月)

全く知らなかったピアニストのアルバムを選曲で購入:結果やいかに

Greg_reitan "Some Other Time" Greg Reitan (Sunnyside)

参加しているミュージシャンは全く知らないのに,つい買ってしまうアルバムというのがある。そうした判断をさせるのは曲目とジャケットの雰囲気であるが,このアルバムもまさしくそれである。昨日のMarc Coplandの記事でも出てきたタイトル・トラックに加え,リーダーReitanのオリジナル,著名なジャズ・スタンダード,更にはBeatlesの"Dear Prudence"やPat Methenyの"Bright Size Life"所収の"Unquity Road"なんかをやっているというのが,非常に私には興味深かったのである。ジャケもまぁそれなりの雰囲気だし。ということで,発売されてからしばらく経過しているが,今年になってから発売されたアルバムということで,ここでは新譜扱いとさせて頂く。

それでもって結果はと言うと,これがなかなかの当たりであった(安堵)。冒頭の"All of You "はChick Corea的な響きも若干あるが,基本的には淡々としながらも,美しい響きを持つピアノ・トリオ・アルバムと呼んでいいだろう。さすがに本人がMySpaceで影響を受けたミュージシャンの第一にDenny Zeitlinを挙げるのもさもありなんって感じである。バックの2名もなかなかの好演で,やはり米国ジャズの人材の豊富さには驚かされると言っておこう。ベースのJack DaroはJeff GolubやRick Braunのアルバムに参加しているようだから,アコースティックながらフュージョンとの越境型ミュージシャンと思わせる一方,ドラムスのDean KobaはJeff HamiltonやJoe LaBarberaに師事したようだから,こちらはバリバリのジャズ専門であろう。

ただ,文句がないわけではない。"Giant Steps"の凝ったアレンジが成功しているとは思えないし,"Dear Prudence"の8ビート展開も疑問である。前者については,この人のピアニストとしての資質よりも,作曲者としての資質が勝った結果のオーバー・アレンジメントのようにも思えるし,後者については,私はここは8ビートを刻むのではなく,よりバラード的な展開で迫った方がよかったと思う。例えば,Brad Mehldau(彼が東京TUCでソロで弾いた"Dear Prudence"を私は今でも鮮明に記憶している)の持つ研ぎ澄まされたような美的センスをこの人が持ったときに,もう一歩先のピアニストに転じるように思えるのだ。こうした演奏がアルバムの中でやや浮いてしまっているのが残念である。

しかし,全体的に見れば,デビュー・アルバム(35歳だそうだから,決して早いデビューとは言えないが...)としては上々の出来と言ってよいだろうし,今後の活躍に期待してよいと思う。そして,この人のオリジナルはなかなかよい。さすが作曲をかなり集中的に勉強したように見えるだけのことはあるわ。星★★★☆。

Recoreded between February and March, 2008

Personnel: Greg Reitan(p), Jack Daro(b), Dean Koba(ds)

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