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2009年6月 6日 (土)

タイトルにだまされると痛い目にあうMiroslav Vitousの新譜

Vitous "Remembering Weather Report" Miroslav Vitous Group with Michel Portal (ECM)

それにしても何というタイトルだろうか。Weather Report設立メンバーながら,途中で袂を分かったVitousがなぜ?と思うのが人情のタイトルである。このタイトルを見れば,VitousがWR的な演奏に取り組むのかと多くの人が思うであろう。

しかし,Vitousはライナーで「このアルバムは極めてクリエイティブだった時代のWR作品を記念したものだが,ここではWRのレパートリーを再演するのではなく,1970年にWRに私が持ち込んだコンセプトを使って,新曲を演奏したものである。」と書いている。こういう文章を書いてしまうと,Vitousは性格があまりよろしくなくて,今だにその後のWRに怨念を抱えていているのではないかと思いたくもなってしまうが,まぁそれはそれとして置いておこう。いずれにしても,Vitousのライナーを読まなくても,これは絶対WR的になるはずはないよなぁというメンツであり,ここに収められた演奏はかなりフリーなアプローチによるものだから,一般のリスナーは要注意である。

冒頭の"Variations on W. Shorter"はVitousも書いている通り,"Nefertiti"をフラグメント化したものであるが,フラグメントと言うよりも濃厚に"Nefertiti"のメロディ・ラインが出てくるので,まずそこでのけぞってしまう。その後も全編フリー・ジャズと言ってもよい演奏であるが,テンションもレベルも高い。よって,音楽だけを評価するならば星★★★★ぐらいを付けてもいいのだが,でもやはりこのタイトルはないだろう。何ともリスナーの期待感だけを煽っておきながら,実は自分のやりたいことをやりましたっていう感じなのである。これはある意味詐欺的であって,こういうタイトルを付けるVitousの商売っ気を感じてしまって,大いに冷めてしまった私である。そうした違和感を含めるとこのアルバムには星★★★しか付けられない。

多分,同じように感じる人は他にもいらっしゃるはずだと言っておこう。何とも複雑な気分である。

Recorded fall 2006 and spring 2007

Personnel: Miroslav Vitous(b), Franco Ambrosetti(tp), Gary Campbell(ts), Gerald Cleaver(ds), Michel Portal(b-cl)

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コメント

音楽狂さん、こんにちはmonakaです。
やはりRememberring WRでは無視できないですよね。
この人でこれだったら絶対買いだからあまり不快感はありません。
いかにいいところを見つけるかが趣旨になりました。
ECMですが、やりたいことが出来るポジションにヴィトウスはいるみたいですね。
出来たらメンバーをもっとひろげてバラエティを増やしてくれたら楽しいアルバムだと思うのに、ちょっと暗かったですね。
でもヴィトウスなので良いとこさがしました。
そこはいいです。

monakaさん、こんばんは。

おっしゃる通りいいところだけ探せればいいのですが、私はVitousの発言やら何やらに結構反発を覚えます。これは音楽の話ではなく、ミュージシャンとしての人間性を疑わせる彼の発言に問題があります。Milesが辛辣なのとレベルが違うように思えてなりません。

そういう意味で私が言いたいのは彼が損をしているということです。いちいち無意味な発言をしなくてもいいのにと「ECMの真実(増補改訂版)」を読んでも思いました。相性悪いんでしょうね。

確かにタイトル、ECMにしてはこういうつけ方、不思議なのです。おかげでHMVでは値段の安いこともあってか、ECMレーベルの現在売り上げ1位ですね。別なタイトルでもそれなりに売れて、評価されるアルバムなのに、ちょっと惜しいかな、と思っています。

WRの精神性云々よりは、このフリーに近い世界と、流麗なベースの高音アルコ奏法を楽しんで聴いた、という感じではありました。好きなアルバムです。

910さん,こんにちは。おっしゃるとおり,価格は安かったですし,音楽にも文句はありません。

WRが結成されたときの精神性は,確かにその後のファンク志向や楽園指向の中で失われたかもしれませんが,それはVitousが脱退したからだけの話でもないようには思います。

私が頑固なだけかもしれませんが,それでもこのタイトルはないんではないかと思いますね。こちらからもTBさせて頂きます。

この記事を拝見して吹き出しました.私も先日買って,異様な期待感の落とし所がなくて,未だに腹がたっています.
美味しいイタリアン,と看板が出ていて中華が出てきたら,美味しくてもダメですよね,という怒り.同じ気持ちの方がおられるのをみて,少し気持ちが落ち着きました.僕のなかでは素晴らしいECMの小さな,だけど消せない瑕疵のように見えます.

kenさん,こんばんは。このタイトルを見て期待するのは,この音楽でないというのは当たり前ですよねぇ。

だから私は最終的にVitousが好きになれないのかもしれません。確信犯としてもこれはやっぱりまずいですよね。

本人のコメントによると(UNIV SYNC)そもそもWRはショーターとヴィトウスが母体になったバンドでザヴィヌルはあくまでも客演だったのでは。
創立メンバーなのだからある程度の「力技」は許してあげたくなります

お名前を頂いておりませんが,コメントありがとうございます。Milesにコメント頂いた方と同じ方でしょうか(違ったらごめんなさい)。

Vitousの気持ちもわかりないではないのですが,彼の言動はちょっと大人げないような気がします。音楽的には評価したいですが,ちょっとなぁって感じが今でもしています。

新作が出たので、慌てて聴き直しました。WRで本来やりたかったことを、やったアルバムのようですね。toshiya氏のようにライナーを読んでいなかったので、入手時点はタイトルに幻惑されて、がっかりして聴いていませんでした:

http://kanazawajazzdays.hatenablog.com/entry/2016/07/15/193801

kenさん,こんにちは。リンクありがとうございます。

私は新作の方は支持していますが,まぁ気持ちはわからんでもないですが,このアプローチは当時の私は受け入れられなかったってことですね。

こちらからもお邪魔させて頂きます。

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