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2009年4月27日 (月)

心を揺さぶる傑作:「グラン・トリノ」

Gran_torino 「グラン・トリノ("The Gran Torino")」('08,米,Warner Brothers)

監督:Clint Eastwood

出演:Clint Eastwood,Christopher Carley,Bee Vang,Ahney Her

ちょっと見た感じは非常に地味な印象を与え,ド派手なアクションが展開されるわけではない。いかにも小品と言うべき作品であるが,私はこのストーリーテリングの巧みさ,意表を突く展開に感動した(ネタバレにしたくないので,詳しくは書かない)。私は涙もろい人間だが,この映画で号泣したわけではない。しかし,「生と死」,「贖罪」,「責任と身の処し方」への考えを描いて,実に深く,本当に心に突き刺さる映画なのである。

Clint Eastwood扮するWalt Kowalskiは戦争によるトラウマを抱えながらも,典型的な中西部のガチガチ保守のオヤジという感じである。いかにもEastwoodにぴったりなのだが,Kowalskiの心の揺れ具合をEastwoodが見事に演じているではないか。私は「ダーティハリー」を愛する人間だが,このEastwoodのカッコよさはそれとは異なる。Eastwoodの素晴らしい年齢の重ね方とも相俟って,中年の私も憧れるような造形なのである。

これはしびれる。ギミックも何もないのに,感動させる映画の力を感じさせてくれた傑作である。しかし,冒頭にも書いたとおり,地味な印象が強い映画であるから,どの程度の集客ができるのか不安なところもある。しかし,この映画を見逃すことは罪悪だと声を大にして言いたい。当然,星★★★★★である。エンディングに流れるEastwood自身とJamie Cullumによる主題歌がこれまた実に渋い。滋味溢れるクロージング・テーマであった。

それにしても,床屋に扮したJohn Carroll LynchとEastwoodのダイアログには笑わせてもらった。深刻になりそうな映画にとって絶妙なコミック・リリーフである。

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コメント

明日見る映画が決まりました。今から楽しみでしょうがないです。

國弘さん,コメントありがとうございます。ご期待にそえると嬉しいのですが。ただ,映画の好みって人それぞれですから...。ご感想お待ちしております。

最高の映画でした。指鉄砲であんなに渋い演技は初めて見ました。見て良かったです。

國弘さん,こんばんは。お気に召して幸いでした。

確かにそうですねぇ。昔ならマグナム44だったのに,指鉄砲ですから。よくよく考えると,今回がEastwoodの役者引退作という噂はわからないでもないような気もしています。

Toshiyaさん、今晩は。

こちらの映画は見ていないのですが、大分前に、西部劇?!のような映画を見た記憶があります。タイトルを忘れてしまいました。。(苦笑)

それから、御存知かどうか分かりませんが、SFに居た時に、Escape from Alcatraz アルカトラズの脱出というのが安かったので(当時はビデオでした)買ってみたら、以外にもスリル満点でした。こちらでも、またDVDを買っちゃいました。実話だったせいか、興味深深でした。

一度、この島にも行っておけば良かったと後悔しています。今は、博物館とかになっているそうですが。。

>>出張はロンドンからフランクフルトに入り,更にベルリン経由で

今年は、ドイツで壁崩壊20周年、それから、ドイツ連邦共和国になって、60周年と記念の年になっているので、ベルリンでは、色々と催しが行われているようです。

インフルエンザで、空港出入りが厳しいかと思いますが、無事に渡航できますように。。

Laieさん,こんばんは。新型インフルエンザの影響で出張は中止になってしまいました。仕事でいろんな人に迷惑を掛けることになってしまい,情ないですが,これも仕方ありません。

私はEastwoodは長年のファンでして,中学生の頃には部屋に彼のポスターが貼られていました(爆)。

「アルカトラスからの脱出」はEastwoodにしては渋い作りの映画でしたが,サスペンスフルないい作品でしたよね。さすが監督,Don Seagelの腕がいいと作品も締まると思いました。Eastwoodの西部劇はいろいろあるので,どれをご覧になったかわかりませんが,私はマカロニ時代も好きですが,このブログでも取り上げた「ペイル・ライダー」が好きですねぇ。ちょっと暗いですが。

Toshiyaさん、おはようございます。

アルカトラズの脱出は、かなりマイナーな映画だと思っていただけに、既に御覧になられていたようで吃驚しました。ファンでいらしたのですね♪

主人に聞いて見たら、ペイル・ライダーは見ていなかったようですが、イーストウッドに関する映画は20本ほど見たそうです。主人と昨年一緒にDVDで見たのは、硫黄島からの手紙でした。こちらも実話らしいですが、かなり見ていて気分が重たかったです。映画で初めて、この島の名前を知りました。

ちなみに主人のお気に入りの映画は、The
Good, the Bad and the Uglyだそうです。特に、Ennio Morricone の挿入歌が好きなんだそうです。

イーストウッドではありませんが、Le Professionnel という映画で、Jean-Paul Belmondo という俳優が大好きだそうで、やはり、Ennio Morricone がChi Maiという曲名で挿入歌を作曲していて、こちらも彼の中では、忘れられないほどの愛曲になっているそうです。

ご出張は、今回は見送りになったのですね。インフルエンザの問題が落ち着くまでは、色々と状況が難しいかもしれませんね。何れにしろ、一日も早く情勢が落ち着くことを願いたいです。

Laieさん,おはようございます。出張中止は私としても誠に残念です。

"The Good..."は「続夕陽のガンマン」ですね。懐かしいです。「硫黄島」はいい映画でしたが,確かにテーマが重いので,何度も見たいとは思わないです。シリアス過ぎるんですよね...。ただ,あれもEastwoodがどうしても描かなければならなかったという感じがよく伝わってはきました。

Belmondoは日本では今イチ人気がないんで,映画も公開されたかどうか怪しいです。

遅ればせながら、今日銀座で観ました。感動しました。
中年狂さんが熱く語られていたので気になっていたのです。
いやー・・・感動しました。
私はウォルトが1人でソファで泣く(牧師が来る前)から、
じわりと来始めてしまい、じわわわわわーん。でした。

rhodiaさん,こんばんは。

人それぞれに感じ方はあると思いますが,これはやはり傑作だったと思っています。この映画を見て,人間の身の処し方というものを考えると,自分は何やってんだろうなんて思ってしまいます。

いずれにしても,長年,Eastwoodのファンで居続けたことを今や私は誇りに思いたいです。彼が70年代に監督業に乗り出した頃には正直ここまでやるとは思いませんでした。

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