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2009年4月10日 (金)

McCoy Tynerの暑苦しさの極致

Mccoy_tyner "Fly with the Wind" McCoy Tyner (Milestone)

今は昔の話になるが,私の予備校時代,昼の時間帯は授業にもほとんど出ることなく,ジャズ喫茶に入り浸っては,読書に明け暮れていたというのが実態である。現役受験の時は国語の点数が異常に悪くて,なぜかなぁという思いを強く持っていたが,それは読書量の不足に起因していると自分で判断したため,意地になって本を読みまくっていたのである。

その頃,私がよく行っていたジャズ喫茶で本当によく掛っていたアルバムが本作である。その当時も暑苦しい音楽だとは思っていたが,実は何がいいのかよくわかっていなかった。しかし,時間が経過して自発的にこのアルバムを聞くようになると,ちょっと違った感覚が芽生えてきた。今聞いても暑苦しいことには何の変わりもない。しかし,McCoyと言えばホーンが入っていて当たり前のところに,ここではソロを吹くのがサックスでなく,Hubert Lawsのフルートが中心なのがは今にして思えば,それまでのMcCoyとはちょっとイメージが違ったんだろうなぁと考えられるからである。

だからと言って,McCoyのピアノがそれまでと違うかと言うと全然そんなことはなく,多少はメロディアスな部分を感じさせつつも,McCoyの手癖が山のように出てくる。やっぱりついついこうなってしまうのよねぇという感じである。そこにまたよく言えば分厚い,悪く言えばこれも暑苦しいストリングスがかぶってくるのだから,暑苦しさ倍増である。それに輪を掛けるのがBilly Cobhamのドラムスである。とにかく叩きまくりである。

とここまで書いてくると,このアルバムが暑苦しさだけで,私はこのアルバムが嫌いのように思われてしまうかもしれないが,実はそんなことはない。いつも書いていることだが,私は時として音楽に高揚感を求めてしまうことがある。ハード・ロック然り,ヘビメタ然り,あるいはファンク然りである。自分でもややストレスを感じる時というのは,こういう高揚感を与えてくれるような音楽が救いとなるのである。

もちろん,しょっちゅうこの音楽を聞いていたら,頭がおかしくなってしまうだろう。それでも今にして思えば,「浪人」という特殊な環境におけるグルーミーな心理状態をこのアルバムがプレイバックされると多少は忘れていたのかもしれない。そういう心理的な効用を持っていることも考えられるアルバムで,私にとってのフラストレーション解消音楽。ちょっと不健康なような気もするが...。ストリングスの響きは現代のテクノロジーならばもう少しまともに捉えられたかもしれないが,ここで聞かれる響きが1976年という時代を反映していると思えば腹も立たない。星★★★★。でも正直言って,最初の2曲(LPのA面)しか聞かないんだなぁ。

Recorded on January 19, 20 & 21, 1976

Personnel: McCoy Tyner(p), Ron Carter(b), Billy Cobham(ds), Hubert Laws(a-fl, fl), Paul Renzi(piccolo, fl), Linda Wood(harp), Guilherme Franco(perc) & Strings

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ジャズ(2009年の記事)」カテゴリの記事

コメント

こんにちはです。
McCoy Tynerというと、こぼれるように弾く人 って
イメージがあります。
"Fly with the Wind" というと、テレビ東京の午後いちな雰囲気か、
「暗闇のレオ」的な感じもします。

しかし、コブハムさんうるさいです(笑)

9356さん,こんばんは。コメントありがとうございます。

「こぼれるように弾く」ってのは音数がオーバーフローするって感じですかねぇ。Cobhamは千手観音ですからうるさいぐらいで丁度いいですねぇ。私,好きなんです~。

このアルバム持っています。
「Fly with the Wind」のイントロが聴きたくてCD購入しました。
変な買い方ですが、変人は常にこんな感じです。
でも、フラストレーション解消法として聴く、と言う
感覚は何となく分かる感じがします。
(というか、本当は、『なんかタライがバンバン落ちてくるみたいな感じだなぁ・・』と思ったのです。
はぁ?ですよね。
私も思った事正直に書いてマヌケだな、と思います。
フラストレーション解消と関係無いですね、失礼いたしました)

Mercedesさん,こんにちは。

『なんかタライがバンバン落ちてくるみたいな感じだなぁ・・』ってのは実はよくわかりますねぇ。音数のシャワーを浴びると言ってもよいかもしれません。

ちなみに変人なんて思ってませんよ。

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