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2009年2月 2日 (月)

ようやく到着:Terje Geweltの"Oslo"

Oslo "Oslo" Terje Gewelt(Resonant Music)

ブログ界でも話題沸騰とは言わずとも,私のお知り合いのブロガーの皆さんが既に取り上げられているこのアルバムについては,私も昨年末に「耳より情報:Enrico Pieranunziのノルウェイ録音!」と言う記事をアップして注目してきた。しかし,ディスカウントを目的に発売タイミングの異なる他のアルバムと抱き合わせ注文にしたものだから,デリバリーされるのが随分と遅くなってしまった。ついでに出張も重なり,更に遅くなってしまったが,ようやく聞くことができた。

欧州ジャズにもだいぶ足を踏み入れてきた私だが,このTerje Geweltという人のアルバムはジャケなどでは認知していたものの,聞くのは多分初めてのはずである。このアルバムもピアノがEnrico Pieranunziでなければ,買っていたかどうか怪しいものである。Geweltには申し訳ないが,やはり私はPieranunzi買いということになってしまう。

一聴して,ミキシング・バランスのせいもあるかもしれないし,リーダー作だから当然なのだが,Geweltのベースが結構強く聞こえるのと,Pieranunziのいつもよりは抑制的な演奏ぶりが明らかになる。もちろん,相変わらずのPieranunziらしいフレーズも出てくるのだが,おそらくPieranunzi自身のリーダー作なら冒頭の"Blue Waltz"は違った弾き方をしているのではないかと思われる。おかしな言い方をすれば,Pieranunziにはラテン系らしからぬ「謙譲の美徳」を感じてしまうのである。

その後も,そうした印象はあまり変わることなく,演奏は進んでいく。その雰囲気が変わるのはメンバー3者の共作というクレジットがある"Trio Suite(Part 1~3)"であるが,プロデュースを兼ねるGeweltがこういうフリー・インプロヴィゼーションを入れたくなる気持ちもわからんではないのだが,静的なPart  2はさておき,その他の2曲は他の曲から浮いてしまっていないか。Pieranunziも器用なので,何でもできてしまうのはよくわかるのだが,どうせなら美的に通して欲しかった。

リーダーのGeweltはドラムスのKjellbergにもある程度の場を設定(と言ってもKjellbergは激しく自己主張はしない)し,ベーシストのリーダー作としては,音楽としてのバランスを適切に維持している方なのは好感が持てる。しかし,先述のとおり,音のバランスとしてはややベースが強いのは仕方ないとしても,私としてはややベースとしては高音域を使い過ぎかなと思わせる(あるいは弦の張りのせいだろうか)部分があって,やや好みからはずれる音使いではあるが...。

トータルに見れば十分楽しめるアルバムではあるが,Pieranunziのアルバムとして,このアルバムを最も愛聴するかと言えばそういうことにはなりそうにはないし,Pieranunzi参加のベーシストのリーダー作ということであれば,私はMads Vindingの"The Kingdom"の方が好きだなぁ。あっちはPieranunziは全然抑制していない。ということで本作に関しては星★★★☆ぐらいにしておこう。悪くはないんだけどねぇ...。

Recorded on August 12, 13 & 14, 2008

Personnel: Terje Gewelt(b), Enrico Pieranunzi(p), Anders Kjellberg(ds)

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コメント

お、評価が厳しいですね。

実は、わたくし、はじめて聴いたとき、問題なくすんなり入って来てしまったので、これって、Pieranunzi好きにはどうかなぁ。。
って、思ってたんです。

こういう意見、絶対でると思ってたんだもん。
つう事で、躊躇なくトラバします。

音楽狂さん、こんにちはmonakaです。
このアルバム、Geweltでは初めてということですね。
私もこれだけを聴いて、マッズと比較すればおっしゃる通りです。
このアルバムの面白いところは、"The Kingdom"のほうの演奏が凄いのは認めるのですが、Geweltがジェイコブとのソロ3部作や、自分のレーベルでの成功を通過して、ピエラヌンツィという人とアルバムを作る夢を完成させていることです。
そのことがアルバム全体から伝わってきてうれしく思うのです。
ぜひ、ジェイコブ・クリスチャンセンとのデュオアルバムのものも機会があれば聴いていただけると、Geweltがやりたっかった音楽が解っていただけるような気がします。
曲をそれだけとるとおっしゃる通りです。
私も、ピアノ・トリオ演奏を大きく俯瞰すればそう思いますが、Geweltの作品の流れのなかで、とても納得の出来る作りになているのです。
ということでTBさせていただきます。

すずっくさん,monakaさん,こんばんは。コメント,TBありがとうございます。

ブロガーと言えどもいろんな考え方や聞き方があるのだなぁと考えさせられるコメントでした。

Pieranunziを中心的に考えれば,すずっくさんのようなコメントもありえますし,Geweltをしっかりお聞きになった上でのコメントとなればmonakaさんのようにお考えになることもよくわかります(すずっくさんもGeweltはお聞きでしょうが...)。私の不勉強がすべての理由ですが,アマチュアですからある程度の偏りがあっても仕方がないと思います。

私も単なるサラリーマンですので,何でもかんでも聞く余裕がある人間ではありません。限られた資金,限られた時間の中で,自分の好きなタイプの音楽や,信頼の置ける皆さんのコメントに基づいて聞いて,自分にフィットする音楽を見つければいいのだと思います。よって,記事にも書いたとおり,私にとってはこのアルバムはPieranunziがどうかというのが第一義的に捉えられるのは当然と思います。

そのため,私はChristian Jacobとの音楽を聞いたこともないままGeweltには厳しいコメントを書きましたが,世の中,まだまだ大多数はPieranunziからこのアルバムに到達する人が多いはずです。私のコメントはどちらかと言えばそちらを代表させて書かせて頂いたとお考え頂ければいいと思います。

monakaさんの今回のコメントなかりせば,私はGeweltのアルバムをフォローする気にはなれなかったでしょうが,一枚は聞いてみなければと思ったということはお伝えしておきたいと思います。

ありがとうございました。こちらからもTBさせて頂きます。

エンリコ・ファンからすると緩い作品になってしまうかもしれませんね。


フリーの組曲が、全体の流れをせき止める異物ととらえるか、この組曲が良いアクセントととらえるかによって、評価が真っ二つに分かれますね。

ヴィンディングは強く自己主張するベーシストでは
ないでの、『 The Kingdom 』のような、エンリコの傑作みたいな作品ができたのでしょうね。
あれはよかったですよね~。懐かしいです。

ということで、こちらからもTBさせていただきます。

crissさん,コメント,TBありがとうございます。

私にとってはこのアルバムはアンビバレントな感覚が強いです。あのフリー・アプローチは私にとっては確実に異物でしたし。

やはりcrissさんも"The Kingdom"をお好きでしたか。ご同慶の至りです。

TBさせていただきます。

基本的に、話題盤であることは間違いないというのが共通認識であるという前提で
Terje Geweltのアルバムというだけで食指を延ばしている立場からすると、かなり満足度は高いと感じています。
正直、あまりEnrico Pieranunziのピアノを聴くアルバムという認識を持っていないというのが正直なところです。

oza。さん,コメント,TBありがとうございます。

私はTerje Geweltの音楽を聞いたこともありませんでしたから,この音楽に手を出すのはあくまでもPieranunziが北欧のプレイヤーとどういう共演をするのかというところが,私の興味の焦点でした。

何を期待するのかというのはそれぞれですから,感じ方に違いがあってもそれは仕方がないと思います。まぁでもこれだけコメントやTBを頂くということは,彼らはそれだけのファンを持っているということで,幸せなミュージシャンなのだろうなぁとは思います。

機会があれば,デュオ作も聞いてみたいと思います。

こちらからもTBさせて頂きます。

Dag Arnesen Trio 来日情報です。ご参考まで。http://invs.exblog.jp/18451496/

invsさん,こんばんは。私はDag Arnesenって聞いたことないと思います。なので,こちらの来日情報にはちょっと反応できませんが...。ともあれ,情報ありがとうございます。

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