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2009年1月26日 (月)

期待を大きく下回った鈴木光司の「エッジ」

Photo_2 「エッジ(上・下)」 鈴木光司(角川書店)

角川によれば,「リング」シリーズ以来10年ぶりに解かれた封印。超野心的ホラー最終形!」だそうである。「どこがじゃっ!」とまず悪態をついておく。

私は鈴木光司については「リング」,「らせん」の山中貞子シリーズを結構楽しんだクチなので,鈴木がホラーに復帰とあれば,多少の期待をかけるのは当然である。しかし,「ループ」で大きな失望を味わった経験から不安がなかったわけではないのだが,その不安が的中した格好だ。

上巻冒頭の人が消えるシークエンスはなかなか期待させる書き出しではある。しかし,その後がいかん。これは決してホラーではなく,物理学の知識を無理やり押し込んだ馬鹿馬鹿しいSF小説に過ぎない。よって,恐怖感に締め上げられるようなことは全くないし,出てくるキャラクターも全く通り一遍で面白くも何ともないのである。

ホラーというのはわけのわからなさというのも恐怖の源泉だと思うのだが,この小説はあまりに説明的であり,そういう不可思議な感覚というのが感じられない。「ループ」でも感じたことだが,鈴木は説明的になることで決着をつけようとしているように思えてならない。

結局,私は角川の惹句にまんまと騙されて,この駄編に付き合わされてしまったわけだが,本当にこんなものを読者が求めていると鈴木光司は思っているのだろうか?ちゃんとページをめくらせるだけの術は持っていることは認めるが,ストーリーテリング,あるいは構想力という点ではもはや枯渇してしまったのではないかと思わせる凡作。もはや「リング」で感じさせたような締め上げるような恐怖感を鈴木の小説に求めてもダメということだろう。星★。

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