最近のトラックバック

2017年3月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  

2015年おすすめ作

2015年おすすめ作(本)

無料ブログはココログ

« 2008年12月 | トップページ | 2009年2月 »

2009年1月31日 (土)

中年音楽狂 in 沖縄(2)

Photo 沖縄編その2である。琉球さくらを見る機会はないと思っていたが,幸い写真を撮ることができた。こちらのさくらは色としては梅のようだ。地元の方にうかがうと,花びらは内地の桜とは異なって,はなびらがひらひらと落ちるのではないらしく,椿の花のようにぼたっと落ちるらしい。しかも酒宴を繰り広げる花見の習慣はなく,花だけを愛でるそうである。そっちの方がずっと正しいよなぁと思う。

いずれにしてこんな話は地元の方の話を聞かないとわからないが,地方出張をするとローカル情報にも詳しくなる私である。ついでに言っておくと,泡盛は東京で飲むよりはるかにうまかったし,オリオン・ビールも全然違ったぞ。やはり地産地消に限るのである。

2009年1月30日 (金)

中年音楽狂 in 沖縄

と言っても遊びではない。出張で沖縄に来ているのだが,いやいや沖縄は暖かく,コートはもちろん,上着もいらないという感じである。

今回は名護に来ているのだが,名護では桜が満開だそうである。南北に長い日本の特性爆発って感じだが,さてその桜を見る暇はあるのか???

ということで,音楽を聞く暇なし。2月になると海外出張でますます記事の更新が難しくなるのだが...。どうなるのだろうか。ある意味乞うご期待って感じだろうか。

2009年1月29日 (木)

Jazz Italianoシリーズ第3弾:Doctor 3は1968年に徹底的にこだわる

Doctor_3 "Jazz Italiano 2008: Omaggio alle Canzoni del Sessantotto" Doctor 3 (Palaexpo)

Jazz Italiano 2008の購入盤シリーズ第2弾である。今日はDoctor 3である。このトリオ,2007年のJazz Italianoでの"Sergeant Pepper's Lonely Hearts Club Band"トリビュートははっきり言って今イチだったのだが,彼らの最新スタジオ録音"Blue"が最高だったので,私としてはいまだ本当にどう評価していいのかわからないバンドではある。しかし,今回はタイトル通り,「1968年の歌」にこだわった選曲というのが,さまざまな音楽を自分のレパートリーにしてしまう彼ららしい。それにしても徹底したこだわりようである。

誰でも知っている曲が多いが,代表的なところを挙げるだけでもNilsson,Fifth Dimension,Stones,S&G,Traffic,Aphrodite's Child,Otis Redding等が並ぶのだから何をかいわんやであるが,さすがDoctor 3,何でもありである。冒頭の"Everybody's Talkin'(「うわさの男」ですね)"からして,いいねぇ。全編が"Blue"のように耽美的なトーンと言うわけではないが,曲がいいから許す。"Jumpin' Jack Flash"をカクテル・ピアノっぽくやってしまうのはちょっと???ではあるが,それでもこれは間違いなく2007年盤よりもよい。それだけBeatles,特に"Sergeant..."の曲のアダプテーションってのは大変だって言うこともできるが。Aphrodite's Childの"Rain & Tears"なんてこのトリオにぴったりでそれこそ最高でっせ。

やっぱりこのトリオにはスロー・チューンが似合うようなぁと聞いていて改めて思ってしまった。しかしである。このアルバム,決定的な欠陥がある。ラッパのPaolo Favaが1曲だけ最後の曲に参加しているのだが,これが雰囲気ぶち壊しで目を覆いたくなる(耳を塞ぎたくなるか?)。というか,酔っ払いの吹くラッパのようで,音楽になっていない。これを画竜点睛を欠くと言うのだ。この最後の曲だけでこのアルバムの価値は大きく下がった。こんな奴を最後に連れてきた(あるいは乱入を許した)Doctor 3はアホかと言いたくなる。この曲だけは次からはスキップである。これのせいで星★★★とせざるをえなくなった。何てことをするのかと文句を言っておく。

Recorded Live at Casa del Jazz, Rome on February 20, 2008

Personnel: Danilo Rea(p), Enzo Pietropaoli(b), Fabrizio Sferra(ds), Paolo Fava(tp)

2009年1月28日 (水)

Paolo Fresuがワールド・ミュージックに挑む!

Fresu_ji2008 "Jazz Italiano 2008: Omaggio alla World Music" Paolo Fresu (Palaexpo)

Jazz Italiano 2008シリーズ第2弾である。Paolo Fresuは"Stanley Music"で私をノックアウトしたわけだが,なかなかに多作の人ゆえに,どれが本質なのかよくわからない部分もある。しかもこのアルバムは「ワールド・ミュージック」へのオマージュである。一体どんなことになるのか?編成も変わってるしなぁ。

共演者のDhafer Youssefはチュニジア出身のヴォーカリスト,ウード奏者で,リーダー・アルバムも何枚も出ているようである。Eivind AarsetはNils Petter Molvaerのところのギタリストである。ということで,国際色豊かな組み合わせと言うことができるが,基本的に収録曲は3人のオリジナルであるし,所謂ワールド・ミュージックという感覚の音ではないように思える。彼らはこれまでも共演歴があるようである(2003年のライブの写真があったので,それもついでにアップしてしまおう)から,一過性のプロジェクトではなさそうなのだが,ここでの音楽はかなりよい。何がいいというのは一言で表しにくいのだが,彼ら3人によって作り出されるアンビエンスというべきだろうか。

Fresu_2003 全編を通じて,燃え上がるという感覚は皆無であり,極めてクールな演奏が展開されている。しかし,エレクトロニクスを的確に使用することで,コンテンポラリーな響きを担保しながら,三者のインタープレイが繰り広げられるとでも表現すればいいだろうか。いずれにしても私はこの音楽は嫌いではないので星★★★★。

それにしてもPaolo Fresu,一体いくつの顔を持つのか。ジャズ界の多羅尾伴内か,はたまた怪人二十面相かと呼びたくなる御仁である。

Recorded Live at Casa del Jazz, Rome on June 8, 2008

Personnel: Paolo Fresu(tp, fl-h, electronics), Dhafer Youssef(vo, oud, electronics), Eivind Aarset(g, electronics)

2009年1月27日 (火)

Jazz Italianoシリーズ2008版到着:一発目はRoberto Gattoである

Gatto_08 "Jazz Italiano 2008: Ommaggio al Progressive Rock" Roberto Gatto (Palaexpo)

注文していた2008年版のJazz Italianoのライブ盤が到着である。今日はそのうちまず,Roberto Gattoがプログレ(!)へのオマージュを捧げたライブを聞いてみた。

イタリアン・プログレと言えば,PFM,Banco,Arti E Mestieri,Area等々枚挙に暇がないと行ってもよいぐらいだから,ここに参加したミュージシャンたちもそうした音楽に何らかの影響を受けてきたものと思うが,ここで取り上げられているのははっきり言ってブリティッシュ・プログレばかりである。この辺はどうなのよという気がしないでもないが,まぁそれはさておきである。

このアルバム,決して悪くないし,聴衆はかなり熱狂的な反応を示しているが,演奏についてはかなり疑問が残ると言うのが私の実感である。これは私がプログレがかなり好き(少なくとも過去においては相当好きだった)ということが影響しているかもしれないのだが,この演奏にはやはり違和感をおぼえる。一番の問題は,主メロをホーンに吹かせているところである。私としてはやはりプログレはロックなのであって,ジャズ・フレイバーを持たせるにしてもホーンの使い方はKing CrimsonにおけるIan McDonaldがひな型にならざるをえまい。Ian McDonaldのフルートやサックスはそれほど自己主張が強いものではなく,あくまでもロックの一部だったからよかったのである。

しかし,ここでのサックスとトランペットまたはトロンボーンとの2管がプログレの世界を示すのに最適なコンビネーション,あるいは表現方法かというと,それは否である。ラテン系的サウンドで,メロディ・ラインを吹かれても私はずっこけるという感覚の方が強かった。これはやはり失敗だろう。アドリブ・パートになれば,そうした問題はなくなるのだが,やはりラテン系2管がCrimsonの「待って下さい」をやっちゃいかんのである。

その中でDanilo ReaはさすがにDoctor 3であれだけ何でも弾いてしまうというところからも想像できる通り,プログレだろうが何だろうが,何を弾いてもうまいというところを感じさせるのだが,やはりこのアルバムは微妙である。これはやっぱりプログレ好きとしては評価に困るということで星★★☆。

Recorded Live at Casa del Jazz, Rome on April 7, 2008

Personnel: Roberto Gatto (ds), Maurizio Giammarco(ts), Fabrizio Bosso(tp), Gianluca Petrella(tb), Danilo Rea(p, key), Roberto Ceccehetto(g), Francesco Puglisi(b), John De Leo(vo)

2009年1月26日 (月)

期待を大きく下回った鈴木光司の「エッジ」

Photo_2 「エッジ(上・下)」 鈴木光司(角川書店)

角川によれば,「リング」シリーズ以来10年ぶりに解かれた封印。超野心的ホラー最終形!」だそうである。「どこがじゃっ!」とまず悪態をついておく。

私は鈴木光司については「リング」,「らせん」の山中貞子シリーズを結構楽しんだクチなので,鈴木がホラーに復帰とあれば,多少の期待をかけるのは当然である。しかし,「ループ」で大きな失望を味わった経験から不安がなかったわけではないのだが,その不安が的中した格好だ。

上巻冒頭の人が消えるシークエンスはなかなか期待させる書き出しではある。しかし,その後がいかん。これは決してホラーではなく,物理学の知識を無理やり押し込んだ馬鹿馬鹿しいSF小説に過ぎない。よって,恐怖感に締め上げられるようなことは全くないし,出てくるキャラクターも全く通り一遍で面白くも何ともないのである。

ホラーというのはわけのわからなさというのも恐怖の源泉だと思うのだが,この小説はあまりに説明的であり,そういう不可思議な感覚というのが感じられない。「ループ」でも感じたことだが,鈴木は説明的になることで決着をつけようとしているように思えてならない。

結局,私は角川の惹句にまんまと騙されて,この駄編に付き合わされてしまったわけだが,本当にこんなものを読者が求めていると鈴木光司は思っているのだろうか?ちゃんとページをめくらせるだけの術は持っていることは認めるが,ストーリーテリング,あるいは構想力という点ではもはや枯渇してしまったのではないかと思わせる凡作。もはや「リング」で感じさせたような締め上げるような恐怖感を鈴木の小説に求めてもダメということだろう。星★。

2009年1月25日 (日)

予想以上によかったRoberto GattoのMilesトリビュート

Gatto "Jazz Italiano Live 2006: Tribute to Miles Davis '64 -'68" Roberto Gatto(Palaexpo)

再プレスのチャンスを逃さず注文していたJazz Italiano 2006シリーズのCDがイタリアから到着した。今回,注文した中で結構期待していたのがこのRoberto Gattoだったのだが,タイトル通り,60年代Miles黄金クインテットへのトリビュート盤である。しかしである。2007年のRosalio GiulianiほかによるMilesトリビュートは今イチ(記事はこちら)だっただけに,また梯子をはずされる可能性もなかったわけではないが,これが何とも言えぬ痛快盤で嬉しくなってしまった。

ラッパのBoltroは朗々と歌い過ぎて(あるいはうま過ぎて),Milesの陰影のようなものは全然感じさせてくれないが,GattoのTony Williamsになり切ったドラミングを聞いていれば,何でも許すという感じである。曲目もなんでセレクトされたのかよくわからん"Basin Street Blues"を除けば,60年代黄金クインテットのレパートリーばかりで,これは何とも燃えてしまうアルバムである。私としてははっきり言って,Giuliani盤よりはるかにこちらの方を評価してしまう。いかにもと言うかイタリア得意の典型的ネオ・ハード・バップここに極まれりという感じなのだ。このアルバムを聞いて,続けてHigh Fiveなんかを聞いたら,どっと疲れも出てしまいそうだが,それも爽快感のある疲労であればそれもまたよしである。

このバンドの5人のミュージシャンが本当にMilesのバンドが好きなのねぇというのを強く感じさせていて,それも好ましいのだが,急速調の曲でのこの腰が浮いてしまいそうな疾走感は何とも楽しかった。私にとってはRoberto Gattoっていうのは実はよくわからないところの多いドラマーだったのだが,このアルバムで大いに見直してしまった。さぁみんなで聞いて踊りましょう。甘いと承知で星★★★★☆。

Recorded Live at Casa del Jazz on March 4, 2006

Personnel: Roberto Gatto(ds), Flavio Boltro(tp), Daniele Scannapieco(ts), Dado Moroni(p), Rosalio Bonaccorso(b)

2009年1月24日 (土)

RavelにインスパイアされたJacob Karlzonのピアノ・ソロ集

Jacob_karlzon "Improvisational Three" Jacob Karlzon(Caprice)

私が2008年度のベスト・アルバムの一つにも上げたPeter Asplundの"As Knights Conquer"はスウェーデン・ジャズの実力を見せつけてくれた傑作(記事はこちら)だったが,そこでピアノを弾いていたのがJacob Karlzonである。そこで私はKarlzonのピアノを切れ味鋭いと評したわけだが,今回は一転してピアノ・ソロである。しかもMaurice Ravelにインスパイアされたとあり,完全インプロヴィゼーションの3曲を除いて,Ravel作曲となっている。これはどういうことになるのかと期待と不安が交錯する。Ravelはその「左手のためのピアノ協奏曲」等にジャズの影響があると言われているが,それをジャズ・フィールドのKarlzonが弾くというのも何とも面白いと言えば面白い。

確かに曲を聞いていくと,Ravelのフレーズが出てくるが,それはあくまでもモチーフと考えればよく,素材としてRavelを使ったタイトル通りの"Improvisational"というのが実態であろう。全体としては静謐なムードによる即興が続くが,例外は「道化師の朝の歌(Alborada del gracioso)」 である。ここでのKarlzonの左手は低音域を連打し,これは相当に激しい。この曲に限ってはほかの演奏との違いがかなり大きいので,戸惑うリスナーも出てくるかもしれない。

しかし,全編を通して聞いてみれば,心地よい中に時間が流れていくような佳品と言ってよい。私は一聴して,Chick Coreaの"Piano Improvisation"に近いかなという印象を持ったが,ここでのKarlzonは切れ味というよりも,美的なセンスを打ち出しているから,彼にどういう音楽を求めるかによって,好みがわかれるのは仕方ないところではあろう。

私はKarlzonの音楽はAsplund盤に続いてこれが2枚目なので,これが本質かどうかを語る資格はない。それでもピアノ・ソロでこれだけ聞かせる技量はやはり只者ではないということはすぐにわかると思う。星★★★★。一点だけ,ケチをつけるとすれば,曲の力が強過ぎる(あまりに有名で手が加えにくいと言ってもよい)"Bolero"はやらない方がよかったのではないか(と言っても,それが出てくるのは冒頭だけだが...)と思う。「夜のガスパール」とかもあるわけだからねぇ。

Recorded on May 16-18, 2007

Personnel: Jacob Karlzon(p)

2009年1月23日 (金)

"Ashes to Ashes":小売業のBGMとして今でも健在

Ashes_to_ashes "Ashes to Ashes" Joe Sample (Warner Brothers)

現在に至るまで,小売のショップあるいはFMの交通情報や天気予報のバックでかかっていることの多いBGMとしてのユーティリティ・アルバムである。いかにもTommy LiPumaプロデュース,Al Schmitt録音,Bill Schneeミックスらしい心地よさにあふれたアルバムであるから,BGMに多用されるのもうなずけない話ではない。

実は2002年に私はAmazonに次のようなレビューをアップしている。「どこかのリテール・ショップやFMステーションののBGMで聞いたことのある曲が揃っているが,どの曲も親しみ易い佳曲ばかりである。発売から10年以上を経た今も,曲に微塵の古臭さも感じさせないことには感心せざるをえない。Marcus Millerのエレトリック・ベースとも相俟って,「虹の楽園」に始まるJoe Sampleのソロ・キャリアの中でも最も優れた演奏である。相変わらずアコースティック・ピアノの響きも美しい。強く推薦する。 」

ということで,この記事の冒頭に書いたことともろにかぶっているわけだが,Amazonへの投稿から6年以上経過し,さすがにこの音楽を街中やFMでのBGMとして聞く頻度は下がったようにも思うが,音楽としての魅力には大きな変化はない。もともとJoe Sampleはタッチの綺麗なピアニストであるから,このアルバムはその美しさをきっちり活かすための曲集だとも言える。よって,原則Sampleはアコースティック・ピアノで通していて,「虹の楽園」のようにRhodesは弾いていない。

また,この作品は当時のWarner Brothersの高級スムーズ・ジャズ路線("Double Vision"が代表的だろう)の一環と言ってもよいが,こういう音楽は時間が経過してもその魅力があまり下がらず,現在でもリピートに堪えると言うのが凡百のスムーズ・ジャズと違うところである。まぁなんだかんだ言ってTommy LiPumaのプロデュース作ってそうだよなぁと改めて感心してしまったが,いずれにしても,私としては曲の出来から言っても,これを凌駕するJoe Sampleのソロ作品はないと今でも思っている。

こういうのは肩ひじ張らずに聞けるから,ある意味非常に便利なアルバムである。それも評価して星★★★★☆(大甘)。ところで,この記事を書くために参加メンバーを見ていたら,このアルバムにはSt. Paulという名前のギタリストが参加しているのだが,いかにも変名っぽいこのギタリストの実態をご存知の方はいるのだろうか?ググってもヒットしないし。気になるなぁ。

Personnel:Joe Sample(p, synth), Marcus Miller(b), Omar Hakim(ds), Ricky Peterson(synth, prog), Lenny Castro(perc), St. Paul(g), Michael Landau(g), Larry Williams(reeds), Jerry Hey(tp, fl-h), Jason Miles(prog)

2009年1月22日 (木)

さまざまな状況にフィットするRoberta Flackのベスト盤

Roberta_flack "Softly with These Songs: the Best of Roberta Flack" Roberta Flack (Atlantic)

ジャケットのRobertaの表情のアップにまずのけぞる。それはさておき...。

本作はRoberta Flackのデビューから90年代初頭に至るAtlanticレーベルでの音源をカバーしたベスト盤である。Robertaのキャリアを俯瞰するのに17曲という曲数で十分か,更に選曲はどうかという議論はあるところであろうが,基本的なヒット曲はおさえてあるので,Robertaの音楽に初めて触れるリスナーにとっては問題ない。このアルバムの後,新たなベスト盤が2006年に"The Very Best of Roberta Flack"として出ているので,どちらを取るかは買い手の好みであるが,別に大差はないと思ってよい(少なくとも私にとってはそうだ)。

本作はRobertaのヒット曲を楽しめるとともに,懐かしの"Killing Me Softly with This Song(やさしく歌って)"やPeabo Brysonとの"Tonight I Celebrate My Love for You(愛のセレブレイション)"等は洋楽カラオケ・レパートリーを増やしたいときに便利である(私の持ち歌だな)。また,"Oasis"におけるDavid Sanbornによるアルト・サックス・ソロは彼の歌伴の中でも特に評価の高いものなので,Sanbornファンは必聴ということで,いろいろな聞きどころがあるベスト盤である。曲が収録されたタイミングにより,打ち込みが時代を感じさせる部分もあるが,それも歴史である。

彼女を支える伴奏陣や共演する歌手陣もオールスターと言ってよいが,彼女のソロだけでなく,Donny Hathaway,Peabo Bryson,Maxi Priest等とのデュエットも聞きもの。

今やRoberta Flackには同時代の歌手としての意義はなくなったかもしれないが,やはり一つの時代を作った名歌手であり,そのヒット曲は今でも楽しめる。気楽に聞き流すもよし,一緒に歌うもよし,真剣に聞くもよし。それはリスナーの状態次第。どんなシチュエーションでも基本的にはOKという便利なアルバムである。星★★★★。

参加ミュージシャンは多数に渡るのでここでは省略させて頂く。

2009年1月21日 (水)

久々にAkoustic Bandを聞いてみた

Akoustic_band "Akoustic Band" Chick Corea(GRP)

このアルバムを聞くのは何年振りだろうか。滅多に耳にすることがないこのアルバムを久しぶりに聞いてみた。Elektric Bandから派生したトリオということで,発売された当時は大変話題になったアルバムである。私は彼らのライブを,9/11で崩落したWorld Trade Center裏のWorld Financial CenterにあるWinter Gardenでのフリー・コンサートで聞いたことがある(当然,その頃はWTCは健在であったが...)が,元来Chick Coreaのファンだった私は,彼らの手数の多さに微苦笑しながらも楽しみながら聞いていた思い出がある。

その手数の多さは,ライブだろうが,アルバムだろうがほとんど変わりなく,飛び出してくる音についても,想像通りというか,何ともソリッドである。いつも私はジャズにはいろいろな要素があるから,いろいろなかたちが存在することは当然だと思っているが,ジャズにリラクゼーションを求める特定のリスナー層がこれを聞いたらどう思うだろうか。Chick Coreaは言わずとしれたジャズ界のビッグ・ネームだから,そういう人たちでさえこのアルバムを手に取ったとしてもそれは全く不思議ではない。しかし,どう考えてもプレイバックされる回数は限定的になるだろうなぁと思わされるアルバムである。

アルバム前半6曲はスタンダード,後半4曲はCoreaのオリジナルという構成はまぁ悪くないが,スタンダードの解釈とてごく一般的なものでなく,かなりコンテンポラリーな感覚が表出しているから,これもおそらくは好みがわかれるところである。私自身はこのアルバムは悪いとは思わないが,だからと言って愛聴するかというとそれほどのものではない。Chick Coreaのアルバムであれば,もっと愛聴されて然るべきものはほかにあるという感じである。どちらかと言えば,このメンツならば,私はElektric Bandの方を聞くかなぁ(と言っても,そちらもしょっちゅう聞くわけではないが...)。

Dave Wecklは確かに4ビートを叩いてもうまいのはわかるが,やっぱりソリッドに過ぎて,やはりこの人はElektric Bandの方が似合っているという気がする。結局,この人たち,サウンドがソリッド過ぎるから,必要以上に曲のテンポを上げて演奏せざるをえないのではないかと思えてきてしまった。よって,彼らにはバラード表現というのはかなり難しいのではないかと感じられるのである。

以前だったらこのバンドをもう少し高く評価していたかもしれないが,今になってしまえば星★★★ぐらいかなぁと思っている。演奏のレベルは高いが,久々に聞きとおすとどっと疲れてしまった。それだけ私が年をとったという証拠だろうか。

Personnel: Chick Corea(p), John Patitucci(b), Dave Weckl(ds)

2009年1月20日 (火)

日本でのあまりの不人気が可哀想なJoe Lovano

Lovano "Trio Fascination Edition One" Joe Lovano(Blue Note)

Joe Lovanoがジャズ・シーンで注目を浴びるようになったのは,彼がJohn Scofieldのクァルテットに参加した頃だったが,それ以来,Blue Noteの専属アーチストとして多くのアルバムを発表しているにもかかわらず,Lovanoの日本での不人気ぶりには目を覆いたくなる。だって,「私,Joe Lovanoのファンです」という人にはお目に掛ったことはない(と言いつつ,mixiにはコミュニティがあるところが,mixi恐るべしというところ。)。90年代初頭のLovanoのリーダー作"Landmarks"を制作したのは日本の"Somethin' Else"レーベルだった(米国ではBlue Noteから)ことを思うと,どうしてなのかと思わず考えてしまう。Lovanoが2組のグループの演奏で構成されたVanguardでの2枚組ライブ盤を発表した時も日本では1枚に圧縮されてしまったし,最近では国内盤も出ていないようだから,やっぱり売れないということなのだろうか。

そもそも彼がScofieldとのバンドで出てきた時も,ScofieldにDennis Chambersとのファンク路線を期待する日本のファンからは,好意的に迎えられたわけではないように思えるが,それにしても,米国における評価とこれだけ乖離しているというのはちょっと本人には可哀想である。本国ではDown Beatでも評価されているし,グラミーだって受賞しているのに,日本では全く無視に近い状態というのは,一聴しての彼の地味さ(あるいは特異な個性の欠落)が災いしているのではないかと思う。そんなこともあって,Lovanoが日本で注目されるのはLiebman,Breckerと組んだSaxophone Summitぐらいになってしまっている(と言いつつ,私は彼らのライブを出張の合間にNYCのBirdlandに見に行ったりしているから自分も同じではないかと言いたくなるが...)。

しかし,よくよく聞いてみると,Joe Lovanoっていうのは確かに個性には乏しいかもしれないが,ちゃんとしたプレイをしていて,たまに聞くと彼のアルバムの好感度は私の中では結構高い。このアルバムではDave Holland~Elvin Jonesという重量級リズムをバックにLovanoが吹きまくっているが,曲調やテンポに起伏に欠けるように感じさせるという難点はあるとしても,Lovanoのソロにはやはり聞きどころも多い。ただ,アルバムを通しての感覚が一本調子というところはあって,それによる高揚感の欠落も日本人に受けない理由ではないかと思う。

私はどこかのレーベルのような日本のオーディエンスに媚びるような作品を作れと言いたいのではないが,プロデューサーを変えてみると,Lovanoの新しい個性が打ち出せるのではないかと思う。少なくともアルバムにメリハリをつければ,もう少し違う感覚が出てくるように思うのだが。星★★★☆。ところでこの"Trio Fascination"シリーズ,Edition Twoというのもあるが,そちらは趣向を変えてさまざまなトリオ形式で吹き込んでいるようである。ちょいと調べてみると①Cameron Brown/Idris Muhammad,②Kenny Werner/Toots Thielemans,③Dave Douglas/Mark Dresser,④Billy Drewes/Joey Baronとの組み合わせである。う~む。これでは購買意欲は高まらなくても当り前か。やっぱりプロデューサーを変えてみる?

Recorded on September 16 & 17,1997

Personnel: Joe Lovano(reeds), Dave Holland(b), Elvin Jones(ds)

2009年1月19日 (月)

燃えるBill Evans,と言ってもサックスの方ね

Bill_evans "Let the Juice Loose:Live at Blue Note Tokyo" Bill Evans (Jazz City)

Bill Evans(サックスの方である)のリーダー・アルバムは数々あれど,私はこれを上回る作品にはまだ出会っていない。このアルバムを聞いた時の高揚感は桁はずれであり,こんな演奏を眼前でやられたら,完全にトリップしていたのではないかと思わされる激烈ライブ盤である。

Bill Evansと言えば,復活Milesバンドに抜擢され,特にテナーでは年齢に似合わぬ渋いソロを聞かせたりして,「いったい年いくつ?」と思わされたのも懐かしいが,このアルバムはそういう若年寄ムードは全くない。まさにロック世代のサックス奏者という感じと言っても過言ではない。とにかくこのハードなグルーブ感には「はまる」のである。このアルバムの冒頭に収められたタイトル・トラックを聞いて燃えなければ,この手の音楽は何を聞いても燃えられまいと思ってしまうほどである。

本作を強烈にしているのは,Jones~Chambersというヘビー級リズム隊ということになろうが,彼らに煽られてEvans,Loab,Beardも激しく呼応している。私は後年のLoabのライブを見たことがあるが,そのときのスムーズ・ジャズ一歩手前という演奏とはえらい違いである(決してその演奏が悪かったということではないので,為念。ちなみにそのとき,Will Leeが見に来ており,ネエちゃんたちをはべらせていたなぁ。まったくの余談)。

私がその後,Bill Evansに同様の高揚感を味あわせてもらったのは"Push Live"ぐらいしかなく,最近ではアルバムも買うのをやめてしまったが,それでもこのアルバムへの愛着が衰えることはない。いつ聞いても燃えさせてくれるアルバムというのはなかなかない。こういうのはフラストレーションがたまったときに音量を上げて聞くに限る(不健康だが...)。それにしても,このアルバムの録音から今年で20年とは,月日の流れのはやさを痛感させられる。

本作はその後,ジャケ違いで再発されているが,やはりここにアップしたジャケ・イメージの方がピンとくるなぁ。いずれにしても,メンバー違いのBlue Noteでのライブ第2作"The Gambler"と並んで必聴のアルバムではあるが,私としてはこちらの第1作の方を圧倒的に支持する。星★★★★☆。

Recorded Live at Blue Note Tokyo on September 9, 1989

Personnel: Bill Evans(ts, ss), Chuck Loab(g), Jim Beard(key), Darryl Jones(b), Dennis Chambers(ds)

2009年1月18日 (日)

ブロガーの文書をパクるDMM.comとはどんな会社か

マイミクでブログのお知り合い,910さんの「ジャズCDの個人ページBlog」は私もリンクをはらせて頂いているが,長い歴史を持つだけでなく,910さんの音楽への知見と愛情がよく表れていてファンも多いサイトである。そのサイトにおける記述をまんまパクって,あたかも自社によるディスクへのコメントのようにしているDMM.comというのはいかなるメンタリティの会社かと疑いたくなる。

昨今では盛んにTVのCMスポットを買って,派手に宣伝をしているようだが,その裏で著作権に対する意識も何もない会社だというのは呆れてものも言えない。ここまでパクりが明らかなら,コメントは修正せざるをえないだろうが,さすがに出自がエロ・ビデオの通販サイトだけのことはあるわと皮肉の一つも言いたくなる。

910さんもお怒りの証拠のリンクは下記の通り。これだけではないというのだから,株主になっている企業もよく考えた方がいいなぁ。

DMM.comのページ:http://www.dmm.com/rental/-/detail/=/cid=cd_06929b276

オリジナルの910さんのページ:http://jazz.txt-nifty.com/kudojazz/2005/05/secretsallan_ho.html

いずれにしても,ニフティもこの会社の株主ってのはさすがにまずいんじゃないのかねぇ。どうするニフティ?

懐かしの"Bass on Top"

Bass_on_top "Bass on Top" Paul Chambers(Blue Note)

これは私にとってかなり懐かしいアルバムである。ジャズを聞き始めたかなり初期に買ったアルバムだが,しょっちゅう聞きたいと思うアルバムではないから,LPは実家に眠ったままになっているはずである。それでもそんなに頻繁にアルバムを買えなかった若い頃には繰り返し聞いたものなので,今回中古のCDを格安でゲットして久しぶりに聞いても,やはり頭にすりこまれていた。いろんなフレーズもちゃんと覚えていたのは,体が覚えているということであろう。原初的体験はそんなものかもしれない。

しかし,このアルバムもベーシストのリーダー・アルバムということで,やや難しいところがあるというのは衆目の一致するところと思う。Paul Chambersのベースはよく歌っていることは十分認めた上で,やっぱりこれは露出過剰ではないかという思いがぬぐえないからである。もちろん,ベースだからと言って脇役に徹する必要はないとは思うが,何もここまでやらなくてもというのが私の感覚である。もし,ここに強力なホーン・プレイヤーでも入っていれば,また印象も違ったのであろうが,さすがにギター+ピアノ・トリオという編成でリーダーがここまで弾きまくれば,目立つのは当たり前である。しかも共演者たちは,ちゃんとそうしたリーダーを立てるだけの奥ゆかしさをもった面々である。更にChambersが必要以上に目立つ結果となっているような気がする。

それでもあたかもホーン・プレイヤーのごとく,ソロ・フレーズを紡ぐChambersは立派だと思うし,ベーシストの地位向上に大きく貢献したということは認めなければならない。Blue Noteレーベルとしては異色と言ってもよい作品とは思うが,そうした作品の意義は認めるべきだろう。

ただし,Blue Noteレーベルの作品で聞く順番があるとすれば,この作品は若干後回しにしてもあまり問題はないように思える。私はこの作品の歴史的な意義は認めるが,歴史的名盤かというとそれは過大評価だと思っているというのが正直なところである。懐かしさも含めて星★★★★が精一杯の評価と思う。

余談だが,CDの裏に写るPaul Chambersって童顔だなぁと思うのは私だけだろうか?

Recorded on July 14, 1957

Personnel: Paul Chambers(b), Kenny Burrell(g), Hank Jones(p), Art Taylor(ds)

2009年1月17日 (土)

男の中の男はまだ存在した!

Photo NYのLa Guardia空港発Charlotte行きUS Airways機のハドソン川不時着のニュースには驚かされたが,この機の機長Chesley B. Sullenberger III氏の素晴らしい判断能力はどれだけ称賛しても足りないぐらいである。

私も米国出張の際,NYC経由でCharlotteを訪問する機会は結構多いので,La GuardiaからのUS Air便には搭乗したことがあるはずである。そんなことを考えれば,今回の一件は自分がそうなっていたとしても不思議はないということで,全く他人事ではないのである。

今回,鳥を巻き込み,両翼のエンジンが停止する中,ほぼ滑空という状態を続けながら,ハドソンに無事着水,死者ゼロというのは,La Guardiaと不時着地点の距離感を考えればほとんど奇跡と言ってよいだろう。まわりの住民は旅客機が低空飛行をしてきて,9/11の再現かとパニックになったのではないかと思われるが,それが転じて極めてヒロイックな話になるところが劇的であり,感動的でもある。上にアップした写真ではわかりにくいが,ハドソンの上を機首を上げながら飛んでいる飛行機の姿が確認できる。自分がそうした状況に巻き込まれたらと考えるだけでも恐ろしいが,こうした難局を見事に乗り切り,「事故後、フェリーターミナルに座り、何ごとも起きなかったかのように制帽をかぶってコーヒーをすすっていた」というこのSullenberger機長こそ「男の中の男」である。

Photo_2 いずれにしても世の中にはこういう人間がまだ残っているということだけで少し幸せな気分になったニュースであった。機長に敬意を表して,彼の写真もアップしてしまおう。私の中では「冷静沈着」と言えば,「謎の円盤UFO」のストレイカー司令官と決まっているが,Sullenberger機長はリアルな世界でストレイカー司令官を凌駕してしまった。今年,もっともヒロイックな米国人として,Time誌の"Man  of  the Year"のスポットを彼のために空けておくべきだろう。

どこかの国の政治家諸君にもこの機長を見習って欲しいねぇ。

稀代の名歌手だったPavarottiは電車でもOK!

Pavarotti "Greatest Hits" Luciano Pavarotti(London)

Pavarottiが71歳で亡くなったのは2007年のことだったが,私がこのアルバムを購入したのはまだNYCに住んでいた頃だから,まだ彼も現役バリバリとの時期である。この2枚組には,まさしくそのPavarottiの黄金期のベスト・ヒットというべき26曲がオペラ曲を中心に収められている。このほかにもPavarottiにはこうした企画盤はあるが,米国ではいまだにGreatest Hitsと言えば,このアルバムになるようであり,私にとってもそうである。

そんな私がこのアルバムをiPodにどうして突っ込もうと思ったのかは,はっきり言ってしまえば単なる気まぐれに過ぎないのだが,このアルバムを通勤途上で聞いていたら,あまりに気持ちよかったのは意外であった。私が乗っている電車はかなりの混雑度を誇る路線である。私は始発駅から乗るので座って通勤できるという恩恵に浴しているが,それでもなかなか混み合った電車でクラシック音楽を聞こうという気にならないのも事実である。

しかしである。そうしたまわりの環境にかかわりなく,Pavarottiの声は私の耳を刺激してきたというのが素晴らしいではないか。会社への行きで聞いた彼の声があまりに気持ち良かったものだから,帰りも聞いて帰ってきたのだが,それでもなお気持ちよいというのはこれははっきり言ってたいへんなことである。

収録された曲は有名オペラの有名曲ばかりなので,クラシックに造詣が深くなくてもどこかで聞いたことがある曲が多いから,誰にでも勧められる。私はへたに民謡などを混ぜるよりも,この編集方針の方が潔くて好みである。いずれにしても,これからしばらくは通勤の友となること間違いなしである。今更ながらではあるが,やはりPavarottiは稀代の名歌手であったと痛感させられる好コンピレーション。星★★★★★。それにしても大したものである。

2009年1月16日 (金)

こいつは驚いた!Steve Grossman2007年のライブ映像が発売されるそうだ

Dreyfus "Monaco Dreyfus Night: Monte Carlo Jazz Festival" Various Artists (Dreyfus)

Webサーフィンをしているといろいろな情報にぶつかるが,まもなく発売されるこのDVDには,最近とんと噂も聞かなかったSteve Grossmanの映像が含まれているというではないか。こちらも久々って感じのFranck Avitabileのトリオをバックにしたワンホーンらしい。一部ではRosalio Giulianiとの2管もあるらしいから,これってちょっと気になるなぁ。Grossmanはてっきり隠遁生活に入っていると思っていたのだが,どっこい生きていたのねぇ。ちなみにはっきりしたことは言えないが,Grossmanが吹いているは"In a Sentimental Mood"、"Take the 'D' Train"、"Star Eyes"のようである。この辺は相変わらずって感じか。

ついでにこのDVD,Hadrien Feraudの映像も含まれているみたいだから,そちらも気になるところである。

でも,映像って買っても2~3回見るとその後はあんまり見ないしなぁ。どうしようかなぁ。その点,森高千里の「見て スペシャルライブ」は何回見たかわからないぐらい見たという点では凄い映像ソフトであった(なんのこっちゃ...)。

ということで情報でした。

2009年1月15日 (木)

Touchstone:RTFライブ盤発売記念ってわけではないが...。

Touchstone "Touchstone" Chick Corea (Warner Brothers→Stretch)

先般,第二期RTFのリユニオン・ライブが発売されたときは,私の評価はかなり微妙だったわけだが,その中で,私はこのアルバムに収められた"Compadres"ぐらいの新曲があれば...と書いたこともあり,久しぶりにその曲が聞きたくなってしまった。

とは言え,本作のLPははるか昔に売り払ってしまった(なぜ売る気になったのかはよく思い出せない)ので,円高で値段も随分下がったところでネットで注文したものがデリバリーされた。こういう売っては買い,買っては売りみたいなパターンを結構繰り返しているのは何とも馬鹿馬鹿しいが,聞きたいものは仕方ないのである。

今回,私が再購入したのは"Compadres"のためだったが,本質的にこのアルバムはバラエティに富みながら,なかなかの好演が収められた佳作と言ってよいと思う。タイトル・トラックや"The Yellow Nimbus"に聞かれるPaco De Luciaのさすがの貫録かつ緊密なCoreaとのコンビネーションは聞き物である。ベースのCarlos Benaventもいいしなぁ。また,"Duende"のLee Konitzも渋い。LP時代で言えばB面に相当する後半はフュージョン色が強くなるが,これも悪くない。確かにアルバムとしての一貫性にはやや疑問な部分もあるが,これはこれでなかなかのアルバムであったなぁと久しぶりに再聴しても思った。

それでもって,主題の"Compadres"であるが,これがやはりよい。スペイシーなイントロ,いかにもChick Coreaらしいスパニッシュっぽいフレーズの中から浮かび上がるメロディ・ラインを奏でるCoreaとDi Meolaのユニゾンなど,今聞いてもワクワクする。Clarkeのソロも決まっているし,Lenny Whiteのドタドタ感があまりないのもいい。彼らが1983年に来日したときに,どうしてこの曲をやらなかったのか疑問を感じたが,それは今回のリユニオンにも当てはまるようにも思えるほど,これは魅力的な曲であると思わされる。

いずれにしても,久々に聞いてみて,魅力を再確認させてもらえるというのは決して悪いことではなかったから,RTFのリユニオンにも感謝せねばなるまい。後にChick CoreaはTouchstoneというバンドを組成するから,それなりに彼自身も愛着があったのではないかと思わされる。もう少し,評価されてもよさそうなアルバムである。星★★★★。

Personnel: Chick Corea(p, key, perc), Paco De Lucia(g), Al Di Meola(g), Carlos Benavent(b), Stanley Clarke(b), Bob Magnusen(b), Lenny White(ds), Alex Acuna(ds, perc), Don Alias(perc), Laudir De Oliviera(ganza, perc), Lee Konitz(as), Al Vizzutti(tp), Steve Kujala(ts, fl), Gayle Moran(vo), Carol Shive(vln), Greg Gottlieb(cello)

2009年1月14日 (水)

一筋縄ではいかないQuestのスタンダード集

Ny_nites "N.Y. Nites: Standards" Quest (Pan Music)

私はDave Liebman,ひいてはこのQuestというバンドを高く評価しているのだが,Questはそのバンドとしての何ともハイブラウな演奏がとっつきにくさを持っていて,決してメジャーな人気を得ることはないだろうとは思いつつ,できるだけこの人たちの認知度を高めるべく,このブログでも何度か記事を書いてきた。

そのハイブラウなQuestが全編スタンダードを演奏すると聞けば,1stアルバムでの"Softly as in a Morning Sunrise"の素晴らしさを知るリスナーは期待してしまうはずである。その一方で,Questのようなバンドが全曲スタンダードとは,ジャズ初心者をだまして,売上げを伸ばそうとしているのかという下衆な勘繰りも可能(ジャケもそれっぽいしなぁ)なわけだが,演奏を聞いてみれば,全くそんなことはなかった。あくまでもここでのスタンダードは素材に過ぎず,全編にわたってQuestらしい演奏が展開されているのである。換言すれば,一聴した感覚で,すぐに一筋縄でいかないあなぁと思わされるから,曲目につられて買ってしまったジャズ初心者は,こういうアルバムを中古盤屋に売り払う羽目に陥るのではないか。そういう意味では罪作りなアルバムとも言える。

私はQuestの音楽には馴染みがある方だから,スタンダードをここで聞かれるように崩されても,「おぉっ,そうくるか~」っていう感じの反応をしてしまうが,やはりこの曲目では普通の人は「なんじゃ,こりゃ???」と思うのが普通だろう。このアルバム,国内盤も出たことがあるはずだが,このアルバムが日本のマーケットでどれだけ売れて,どれだけ中古盤市場に売却されたか興味深いところではある。

肝心の演奏のことを全然書いていないが,少なくともQuestファンは絶対に楽しめる。何てたって,Ivan Linsの"The  Island"のメロディ・ラインをMcClureのベースに弾かせるというところからして普通ではない。でもそれがいいのだ。"You and the Night and the Music"だって,ムーディな感覚なんて何もない。くずしの美学と言うか何と言うか,とにもかくにもハイブラウなのだ,この人たちは。久しぶりに聞いてよかったので,ちょいと甘いが星★★★★☆。

しかし,それにしても,表も裏もジャケットのRon McClureの名前のスペルが間違っている(Ron McLureになっている)とは公式盤にもかかわらず,何とも情けない。さすがラテン系のフランスのレーベルと言っては皮肉が過ぎるだろうか。

Recorded on March 21 & 22, 1988

Personnel: Dave Liebman(ss), Richie Beirach(p), Ron McClure(b), Billy Hart(ds), Tom Beter(perc)

2009年1月13日 (火)

オリジナル・フォーマットで聞くべきアルバム"Modern Art"

Modern_art "Modern Art" Art Pepper(Intro)

私は結構Art Pepperも好きなのだが,このブログには"Winter Moon"のことを書いたぐらいで,ほとんど取り上げていないのはなぜなんだろう。思うにこれはPepperだけではないのだが,自戒を込めて言えば,新しいアルバムを聞くだけでいっぱいで,昔から聞いてきたアルバムをないがしろにしているように思えてならない。そうは思っていても,気になる新譜が出ると買ってしまうのだから,やはりこれは一種の病気である。こうしたことも繰り返し書いているようには思うが,手持ちのアルバムもちゃんと聞いてやらないと,そのうち家人に捨てられてしまいそうな恐怖に駆られる私である。

それはさておき,Art Pepperである。世の中,前期のPepperがいい,後期のPepperがいいという議論が常々行われているが,ミュージシャン人生の前後期で音楽スタイルが変わったって,全然問題ないわけで,Coltraneなら許しても,Pepperは許せんというような感じになっているのは明らかに変である。私はジャズを聞き始めた当時が,Pepperの復活時期と重なっていることもあり,私にとっての同時代のPepperはいわゆる後期であり,前期のPepperは後追いだった方だから,そうした「どっちがいい」とかいう思い入れは全くない。はっきり言って,どちらも好きである。

とは言え,Art Pepperの全キャリアの中で一枚選べということになれば,私は躊躇なくこの"Modern Art"を選ぶ。ほかにも魅力的なアルバムがあるのも事実だが,このアルバムにおける"Blues In"に始まり,"Blues Out"で終わると言う曲順こそ完璧である。これぞプロダクションの妙である。このアルバムは輸入盤では"Modern  Art: The Complete Art Pepper Aladdin Recordings, Vol.2"として発売されているが,収録曲が増えるのはいいとしても,曲順も何も考えない編集方針ははっきり言って興をそぐ。私としてはこのアルバムは,オリジナル・フォーマット通りでないと聞いた気になれないのだが,それほどオリジナルのプロダクションに隙がないということである。よって,私はその輸入盤も保有してはいるが,このアルバムを聴きたいときはLPでということになってしまうのである。このアルバムには余計なボーナス・トラックも別テイクも不要なのである。オリジナル通りの曲順で楽しむのが正しい(と熱くなってしまった)。CDを買うなら曲数が少ないともったいないと思わず,LPと同じ曲目,曲順のバージョンを購入すべきだと私は確信している。

いずれにしても,このアルバムでのPepperは彼が単なる西海岸のジャズ・ミュージシャンでないことを雄弁に(ときに寡黙に)実証している名アルバム。いつ聞いても素晴らしい。星★★★★★。

Recorded on December 28, 1956 and January 14, 1957

Personnel: Art Pepper(as), Russ Freeman(p), Ben Tucker(b), Chuck Flores(ds)

2009年1月12日 (月)

改めてFreddie Hubbardを聞く

Hubbard "Straight Life" Freddie Hubbard(CTI)

昨年末に惜しくもFreddie Hubbardが亡くなったことは既に書いたとおりであるが,年末年始のタイミングでなかなか彼の音源に対峙する余裕がなかったと言うと言い訳になるが,私が音楽を聞く時間が最も長いのは通勤時間中であるから,その時間がなかったことも一因ではある。

ようやく正月気分も抜けたところで,ようやくHubbardのアルバムを取り出してきた。この時期になると,追悼というよりも,Hubbardがどんな演奏をしていたか,今一度振り返りたいという気持ちの方が強かったが,私としては"Red Clay"がかなり好きなので,それでもよかったところを,敢えてごくたまにしか聞かないこのアルバムにすることにした。

このアルバムはHubbardのCTIレーベルにおける第2作である。前作"Red Clay"から5カ月しかインターバルを置かずにレコーディングされているが,メンツ的にはドラムスがLenny WhiteからDeJohnetteに代わり,Bensonがギターで追加参加したぐらいのもので"Red Clay"とほとんど変わりなく,いかにもCTIらしいメンツという感じである。アルバム・コンセプトとしても大差がないので,これはこれで楽しめるのではあるが,"Red Clay"に比べると,曲のクォリティという点でやや見劣りする感じは否めない。

それでもいかにもHubbardらしいフレージングや,いかにもこのメンツらしいサウンドを聞いて,亡き故人を偲ぶことができるのだからそれはそれでいいのではないかと思ってしまう。ということで今回は点数を付けることはしないが,それにしても,良くも悪くもCTIというレーベルには突出したアルバムは多くないと感じてしまう。即ち常に平均点は取るが,トップの成績を収めることはない。それでも同級生が皆おぼえているというタイプのクラス・メイトみたいなものである。その中でも,本作はやや目立ちたがりのクラス・メイトという印象を与えるアルバムであるって感じだろうか。我ながら何を言っているのかよくわからないが,やっぱり選ぶなら"Red Clay"にしておいた方がよかったかも...。ごめんね,Freddie。

Recorded on November 16, 1970

Personnel: Freddie Hubbard(tp, fl-h), Joe Henderson(ts), George Benson(g), Herbie Hancock(p), Ron Carter(b), Jack DeJohenette(ds), Richie Landrum(perc), Weldon Irvine(tanbourine)

2009年1月11日 (日)

あっという間に在庫が消えたJazz Italiano 2006,と思ったら2008シリーズ発売!

先日,このブログで「朗報:Jazz Italiano2006シリーズが再プレス」という記事をアップしたばかりだが,その後,私が利用しているイタリアの通販サイトを訪れてみたら,ほとんどのアルバムの在庫が私の注文時は"GREAT"だったのに,"ZERO"に変わっているではないか。先日紹介のFresuもないし,私が注文したRoberto GattoもStefano Bollaniもなくなっている。

やはりこのシリーズ人気が高いのか。私が注文をかけて1週間でこの状態とは驚きであるが,東京の某ショップではこのシリーズのBollaniの中古盤に14,000円というとんでもない値段がついていたから,さもありなんという感じではあるが...。それにしてもである。

しかし,その通販サイトをよくよく見ると,2008年バージョンが顔を出している。そのひとつがCasa Del Jazz All Starsによる"Omaggio a Fabrizio De Andre"。メンツがDi Battista,Bosso,Marcotulli,Tommaso,Gattoでは買わぬわけにはいかん。そのほかにもFresu,Doctor 3(トランペットの1ホーン)ほか注目盤満載である。今年のテーマは「オマージュ」シリーズのようで,これでは散財確実。誰か助けてぇ~。と言いつつ,既に4枚注文してしまった私である。

とにかくイタリア・ジャズ・ファン(いつから私はイタリア・ジャズ・ファンになったんだ?)は要注目である。手許にCDが届いたら,更に詳しく書くことにしよう。

2009年1月10日 (土)

George HarrisonとEric Claptonの麗しき友情

George "Live in Japan" George Harrison(Dark Horse)

先日"Abbey Road"を取り上げた勢いで本日はGeorgeである。

私はBeatlesのメンバーのソロの中ではGeorge Harrisonの作品が最も好き(音楽の歴史的意義という観点ではJohn Lennonだろうが...)なのだが,それでも私が遅れてきたGeorgeのファンだということは否定できない。もちろん"All Things Must Pass"は昔のLP時代から聞いていたが,その他のアルバムの魅力に気がついたのはずいぶん後になってからである。

そんな私でも,このライブに収録されたコンサートには間違いなく行きたいと思っただろうが,当時の私にはそれができない事情があったのである。時は1991年12月であるから,そもそも私はNYC在住中で日本にいなかった時期である。よって,こんなライブが行われたことさえ当時は知る由もなかったのである。NYCでは大いに音楽生活を楽しんでいたから文句はないのだが,このライブに行けなかったのはGeorge亡き今,極めて残念なことではある。それでもこのアルバムでこのライブを追体験できるようになっているのだから文句は言うまい。

しかし,このアルバムも一時期マーケットから消えていた時期があって,私はAmazonマーケットプレースだったかどこかで結構な値段を払って入手したが,その後,Dark Horse関連の音源がCD化されたときにこのアルバムもSACDで復活したのは大変めでたい限りである。

収録された曲目はおなじみのGeorgeのヒット曲ばかりであるから,私がどうこう言うまでもないのだが,この演奏がClaptonのバンドにGeorgeが参加する(あるいはバックをClaptonが引き受けた)形で行われたことは誠に感慨深い。ここでのバンドはまんま当時のEric Claptonバンドだが,彼らがバックで演奏しても,音楽はGeorgeのものとなっているのはある意味凄いことではないか。そんな演奏においても,Claptonは圧倒的なギター・ソロを連発して,ちゃんと個性を打ち出しているのがさすが大ギタリストである。Georgeだって真っ当なギタリストだったが,Claptonの前ではさすがにギタリストとしての影は薄くならざるをえまい。"Something"のギター・ソロなんてこれじゃGeorgeが可哀想ってぐらいClapton良過ぎである。

それでもこの二人の友情あふれる演奏が日本で展開されたってことは大変素晴らしいことである。Georgeについてはこのライブを見逃し,Gerogeも出演したBob DylanのMadison Square Gardenでの30周年のライブの時は,私は日本に帰国していたということで,つくづく彼のライブとは縁がないままで終わってしまったが,それでもこのライブ盤やDylanのライブ盤を聞いて,彼を偲ぶことができるのだから文句は言うまい。心情的には星★★★★★だが,冷静に判断すれば星★★★★だろうか。

ところで私はこのアルバムを旧版と新版の2セット持っているのだが,何で再発のSACD版が500円で某店で売られていたのかは今もって謎である。あまりに安くて手を出してしまったが,2セット持っている理由はほとんどないなぁ。

Recorded Live in December 1991 in Tokyo and Osaka

Personnel: Greroge Harrison(vo, g), Eric Clapton(g, vo), Andy Fairweather Low(g, vo), Greg Phillinganes(key, vo), Chuck Leavell(key, vo), Nathan East(b, vo), Steve Ferrone(ds), Ray Cooper(perc)

2009年1月 9日 (金)

今更ながらではあるがDoctor 3の"Blue"である

Doctor3 "Blue" Doctor 3(VVJ)

多数のブロガーの皆さんがとっくの昔に取り上げられているこのアルバムを,私が入手したのは2008年も後半になってからのことである。私はDoctor 3については,彼らが"Sergeant Pepper's Lonely Hearts Club Band"をアルバムごと曲順通りに演奏するというチャレンジに出たJazz Italiano Live 2007の実況盤を酷評したことがある(記事はこちら)が,そこで「アドリブ・フレーズとかは結構いいから,おそらくはオリジナルで勝負した方がいいバンドなのだろうと思う」なんて書いてしまった自分の不明を恥じる一作である。オリジナルはやらなくても,バラードあるいは美旋律で勝負すればよかったのである。

このアルバムはイタリア,アメリカ(Bacharach,James Taylor),そしてアイルランド(Damien Rice)を含むポピュラー畑の曲,映画音楽("To Kill a Mockingbird":「アラバマ物語」は渋いなぁ),それに超スタンダード"My Funny Valentine"から構成されており,彼らのオリジナルは一曲も含まれていない。にもかかわらずこのよさは何だ。演奏のテンポはミディアム・スロー以下が基本のバラード・アルバムと言ってもよいのだが,とにかくこのアルバムは全編に展開される美的旋律を楽しむためのものだと言っても過言ではない。そして選曲の妙というでも言うべきレパートリー。冒頭の"Close to You"からして,私のようなBacharach好きは参ってしまうが,その後もめくるめくような美しいメロディの連続である。

このアルバムを聞くと,あのJazz Italiano Liveでの彼らのチャレンジは何だったのかと言いたくなるが,私としては完全にこちらの路線を支持するものであり,こういう演奏ならいつでもOKである。そもそもこのようなポピュラー畑の曲を演奏をする彼らのことであるから,Beatlesもその範疇の一つだったのだろうが,少なくとも私の嗜好にはこのアルバムのような演奏の方がはるかに合致している。

私を知る人間からすれば,どの面下げてこの美的感覚をほめそやすのかとか,「似合わん」とか言われそうだが,人間を顔で判断してはならない!人は見かけによらないと言うし,この音楽は実際に私の心に響いてしまうのだ。まじでこれにはまいった。こんな音楽がイタリアという国で生まれているのだから,ジャズの懐は限りなく深いと言わざるをえない。星★★★★★。未聴の方は騙されたと思って買って下さい。この世界ははまる...。

Recorded on December 21, 22 & 23, 2006

Personnel: Danilo Rea(p), Enzo Pietropaoli(b), Fabrizio Sferra(ds)

2009年1月 8日 (木)

Pat Metheny Group Live at Blue Note Tokyo (1/6)

Pat Metheny Groupが2008年末から新年にかけてブルーノート東京に出演することは以前にもこのブログに書いた(記事はこちらこちら)。長年のファンとしてはやはり行かずにはおれないこのライブ,1/6のセカンド・セットを聞きにいそいそと出掛けてきた。

驚いたのはそのレパートリーである。アコースティック・ギターがスタンドにセットしてあるのを見て,オープニングは"Phese Dance"に違いないと思っていたが,想定通り。いやぁ懐かしかった。あまりの懐かしさに涙がこぼれそうになったと言ってもそれは誇張ではない。その後もECM時代のレパートリーを中心に,私のようなヴェテランはそれはもうわくわくするような時を過ごしたと言ってよいだろう。"Jaco"はやるわ,"This Is Not America"なんて"We  Live Here"ツアーで聞いて以来だし"James" はやるわ,そして"Are You Going with Me"もやるわ,"Farmer's Trust"はやるわ,"Tell It All"なんてのもやるわ,"Song for Bilbao"はやるわ,更には"Have Your Heard"で締めるのである。もう1曲,曲名を認識できないのもやったが,それでもこのリストを見れば何かか言わんやという感じであろう(曲目が違っていたらごめんなさいだが。)。

やはりこのバンドはいいわと思わされた約90分だったが,このレパートリーでは,Antonio Sanchezのタイトで饒舌なドラミングがやや過剰に思えたのも事実である。昔のレパートリーにはDan GottliebかPaul Werticoの方がよいと思えた瞬間も多々あったというのが正直な感想である。また,Steve Rodbyってあんな力士体型だったっけと思ってしまったが,彼を見るのも久しぶりだし,いつもホールで見ているからわからなかったのかなぁ(最後に見たのは東京国際フォーラムAだしねぇ)。

それにしても,このライブを聞いていて,私は決してPat Methenyの音楽に飢えていたのではないのだと実は感じてしまったことはやや驚きであった。私はMethenyとBrad Mehldauとの共演も見ているので,そんな久々という感じはあまりしなかった。そこでふと思ったのは,私の渇望感を最も癒してくれたのはLyle Maysということである。やはりMethenyはMaysと共演しているときが最もよいのだということを痛感させられたし,私が飢えていたのはMaysのピアノであり,キーボードではなかったのかと思う。見た目は相変わらず仙人のようであったが,紡ぎ出されるフレーズはどこから見ても,どこから聞いてもLyle Maysであった。もちろん,Methenyのギターはよかったが,私が一番感動していたのはMaysのプレイだったのかもしれない。

いずれにしても私にとっては結構楽しいライブだったし,おじさんへの素晴らしいお年玉(逆に金はかかったが...)だったと言っておこう。こうなったら早くPMGで新作を出してくれ~。

【追補】先日レビューしたRTFのリユニオンと随分反応が違うではないかという声も聞こえてきそうだが,PMGは現役のワーキング・バンドであるということでお許しを...。

2009年1月 7日 (水)

やはりGary Fosterは素晴らしい

Gary_foster_3 "Grand Cru Classe" Gary Foster(Revelation)

私はGary Fosterが結構好きで,その中でもConcordの"Make Your Own Fun"は特に好きなアルバム(記事はこちら)である。そうしたFosterであるから,アルバムを見つけたらできるだけゲットするように心掛けているのだが,本日紹介のアルバムは四半世紀以上通っている馴染みのジャズ喫茶で売りに出ていたものを目ざとく見つけて即購入(そのほかにも"Juju"のオリジナル盤やSteve Marcus,Sonny Stitt,Denny Zeitlinという全く一貫性のないセレクションをしてしまった)したものである。

とは言いながら,私はGary Fosterのディスコグラフィを研究しているわけでもないので,こんなアルバムが存在することすら知らなかった。ジャケットは何だかなぁというところもあるが,音楽に関してはこれまたFoster好きにはたまらん好アルバムであった。

思うにGary Fosterの音楽にはしびれるような緊張感などは全くないのだが,彼の音楽の持つリラクゼーション感覚が私を「しびれさせる」のである(少し変な言い方だが...)。タイトル通り,グラン・クリュのワインの持つ芳醇さをこのアルバムも有していると言ってはほめ過ぎかもしれないが,これもやはり私にはたまらないアルバムでる。このアルバムのほかに,本作が吹き込まれたRevelationというレーベルには"Subconsciouly"というアルバムもあるそうだが,どこかで見つけたら即買いたくなってしまうではないか。やはりGary Fosterは最高である。こういうほめ方がFosterに相応しいとも思えないのだが,今回のこのアルバムとの邂逅は嬉しい出来事だったのである。

このアルバムはどこから聞いてもいいのだが,私としてはフルートよりもアルト・サックスでの曲の方が出来はいいように思う。星★★★★。

ちなみに本作でギターを弾いているDave Koonseは名前から想像できる通り,一部で話題のギタリストLarry Koonseの父親だそうである。ジャズ界ってギタリスト親子って結構多いのねぇ。Koonse親子,JimmyとDougのRaney親子,BuckyとJohnのPizzarelli親子...。ほかにもいそうだが,彼らは例外なく親子アルバムを制作しているってのもなんか凄いなぁ。

Recorded on January 12 and March 9, 1969

Personnel: Gary Foster(as, fl), Dave Koonse(g), Alf Klausen(b), John Tirabasso(ds)

2009年1月 6日 (火)

朗報:Jazz Italiano2006シリーズが再プレス

Fresu "Jazz Italiano Live 2006" Paolo Fresu Devil Quartet(Palaexpo)

永らく入手が難しい状態が続いていたJazz Italiano Live 2006シリーズの再プレスが行われたようで,イタリアのサイトほかで購入が可能となっている。このシリーズ,結構いいものが揃っているが,その中で皆さんにはPaolo Fresu Devil Quartetをお勧めしたい。何と言ってもこのバンド,私にとって2008年最多プレイバック・バンドである。入手困難な中,結構大枚はたいてこのアルバムを入手した私としては微妙なところもあるのだが,いいものはいいから皆さん買いましょう。

そもそもこのバンドが吹き込んだスタジオ盤"Stanley Music!"(Blue Note)も最高にいかしているが,そのよさはこのライブ盤でも十分伝わってくるから,多少の輸送料がかかってもイタリアから取り寄せる価値ありである。

スタジオ盤がオリジナルで固めていたのに対し,こちらには"My Man's Gone"と"Summertime"というガーシュイン・ナンバーが収められているのが特徴であるが,これがやはり一筋縄ではいかない。エフェクトを使うところはFresuらしいが,特に"My  Man's Gone Now"でのミュートした音色やバンドのアレンジメントはMilesのようにも響く(4ビートに突入する瞬間など"We Want Miles"的である)感覚がある。やっぱいいねぇ,このバンド。メンツ4人のレベルも異常に高いのだ。このコンテンポラリーな響き,昨今のイタリア・ジャズっぽさには欠けるかもしれないが,ちょっと大げさに言えば現役最強バンドと呼びたいぐらいの優れたユニットである。このバンドを皆さんにもっと知って欲しいという意味合いも込めて星★★★★★。

ちなみに冒頭が"Another Road to Timbukutu"というのはスタジオ盤と同じだが,スピード感ではスタジオ盤の勝ちながら,ここでもカッコいい演奏を聞かせている。でもテンポはやはりもう少し上げた方がよかったかもなぁ。

ブログのお知り合い,すずっくさんも書かれていたし,私も以前の記事で書いたが,誰かこのバンド,日本に呼んでくれないものか。来たら私も追っかけである。

ところで,このシリーズ中,Enrico Pieranunzi盤だけが再プレスされていないようなのはなぜなのか??? ちょっと不思議である。

Recorded Live at Casa del Jazz,Rome on February 27, 2006

Personnel: Paolo Fresu(tp, fl-h, electronics), Bebo Ferra(g, electronics), Paolino Dalla Porta(b), Stefano Bagnoli(ds)

2009年1月 5日 (月)

上原ひろみが2008年の最高作かねぇ...

ちょっとフライング気味ではあるが,ネット・サーフィンをしていたら,恒例のジャズディスク大賞金賞に上原ひろみの"Beyond Standard"が選ばれたという記事が出ていた(既に年末には記事として出ている)。このアルバム,決して悪い出来だとは思わないが,本当にあれが2008年度のジャズ・フィールドにおける「最高作」なのかというと,首をひねる人の方が多いのではないか。

私としては,日本人ミュージシャンとしての上原ひろみに対するご祝儀も込みではないのかと皮肉の一つも言いたくなるし,なんとも言えない偏りを感じてしまう。まぁ,SJ誌のやることだからどうでもいいが,むしろ二席,三席の作品の方が気になってくるのが私の天邪鬼なところである。

CDの売り上げが低迷する中にあっても,こうしたランキングは売り上げには影響を与えるはずだから,上原に入る印税が増えるのは大変結構なことだが,それでもなぁ...。但し,上原の名誉のために言っておくが,「最高作」ではないからと言っても,まぁまぁよくできたアルバムであることには間違いないので為念。

ちなみに私が同アルバムについて書いた記事はこちら

The Beatles:温故知新

Abbey_road "Abbey Road" The Beatles(Apple)

私はこのブログで敢えてBeatlesについて語ることを避けてきたような気がするのだが,私の音楽人生を振り返れば,決して無視することができない位置にBeatlesは存在する。そもそも彼らが解散するという事実をかろうじて同時代の出来事として記憶しているが,それは別としても,私が小学校の高学年の頃に洋楽の魅力に気づいたとき,彼らは相当なインパクトを持って私に迫ってきたし,私にとっての洋楽のひな形であったことは抗いがたい事実である。

そうしたこともあって,私は彼らの曲をカラオケでほとんど歌えてしまうという事実もあるが,それほど幼い頃(その後もだが...)は彼らの音楽はよく聞いていたのである。今や中年真っ只中の私でも,たまにBeatlesのCDを聞きたくなってしまうのは決してノスタルジーだけではなく,今でも彼らの音楽が魅力的な響きを持つが故だと思う。

そんな私にとって,彼らのアルバムで最も好きなのはどれと言われれば,この"Abbey Road"になってしまうであろう。すべてが名曲とは思わないが,やはり私に決定的な影響を与えた曲が多い。特にGeorgeの2曲は好きだったし,今でも好きだが,Lennonの曲もいいねぇ。"I Want You(She's So Heavy)"なんていつ聞いても切なくなってしまう。

それに加えてこのアルバムのB面で展開されるメドレーが何とも素晴らしい。これぞBeatlesの最後の輝きと言うべき演奏ではないか。とにもかくにもレベルの高いバンドであったと言わざるをえない人たちである。私は彼らのアルバムは基本的に"Rubber Soul"以降のアルバムしか聞かない主義だが,これからも機会があれば,彼らの音楽を取り上げていきたいと思う。評価としては当たり前のようだが星★★★★★しかあるまい。

ところで,ソロでは誰が好きかと言われればGeorge Harrisonなのだが,彼のアルバムも取り上げたいなぁ。

2009年1月 4日 (日)

矢野顕子のニューアルバムは3枚組を買うべきだ

Photo "akiko - Complete Box" 矢野顕子(Yamaha)

私は矢野顕子とは決して相性がいい訳ではなく,彼女の魅力が実はよくわからない部分がある。そんなこともあり,随分とレビューが遅くなってしまった。聞いていなかったわけではないのだが,優先順位を落としてしまったのは私の責任である。このアルバムも年が変わってしまった今,新譜扱いすることには問題もあるとは思うのだが,このアルバムはなかなかよかったので,今更ながらということは承知しつつ取り上げてみたい。

このアルバムの通常版では全10曲中6曲が日本語詞で歌われるのだが,このボックス・セットでは全曲英語で歌われたアルバムがディスク2として収められている。実はこれがよいのである。矢野顕子も米国生活が長くなり,英語での歌唱は結構しっかりしているが,そうしたことを抜きにしてもこの全曲英語版はよい。彼女がここで展開する演奏には日本語詞よりも英語詞の方がずっとフィットしている様に思えるのである。英語詞の韻の踏み方はやや中途半端な部分はあるが,十分健闘していると言ってよいだろう。

いずれにしても,本作を成功に導いている要因としてはT Bone Burnettプロデュースのもと,展開されている伴奏が極めて米国的なサウンドということも挙げられるように思える。はっきり言ってこれはプロデュースの勝利であるが,本来なら昨年のベスト盤の一つに挙げてもよかったものを,レビューが遅くなってしまったのは矢野顕子に対して失礼だったことは反省しなければ。

ということで,このアルバムをこれから購入される方には通常版よりも値段は張っても,全曲英語版を収録しているこのボックスをお勧めしたい。矢野顕子に対するお詫びも含めて星★★★★☆。

尚,このアルバム,意図的にベースレスという編成で録音されているが,矢野顕子の強力な左手もあって,ベースの不在が全く気にならないというのはある意味凄いことである。

ちなみにDVDはあまり関心がないのでまだ見てません。

Personnel:矢野顕子(vo, p), Jay Bellrose(ds, perc), Marc Ribot(g), T Bone Burnett(g), Stuart Duncan(vln)

2009年1月 3日 (土)

今年の注目株:Tony Malaby

Tony_malaby "Warblepeck" Tony Malaby Cello Trio (Songlines)

毎年私にはマイ・ブームと言えそうなミュージシャンが現れる。一昨年はFred Hersch,昨年はDave DouglasとPaolo Fresuという感じである。今年,そうした私のマイブームになりそうなのがTony Malabyである(遅いよって声も聞こえそうだが...)。

この人の音楽はややフリーがかったかなりのパワー・ミュージックであるから,しょっちゅう聞きたいと思うわけではない。だが,昨年のJoachim KuhnとDaniel Humairとの共演作"Full Contact"での吹きっぷりが魅力的だった(記事はこちら)ので,それ以来いろいろ調べてみたら,別にその盤が私の初体験盤ではなかったのはお恥ずかしい限りである。Paul MotianのECM盤"Garden of Eden"にもMalabyは入っているが,そのアルバム,私は所有しているが,ちゃんと聞けていないということの表れであることは反省しなければならない。いずれにしても,これだけパワフルに吹く人というのは久しぶりであり,私の中では俄然注目度が上がってきている。

本日紹介するアルバムは,そのMalabyがチェロ,ドラムスという変則トリオで吹き込んだアルバムである。発売されてまだ3ヶ月未満なので新譜扱いとさせて頂くが,そのある意味実験的な編成ゆえに,私が望むサックス吹きまくりモードにはならず,どちらかと言うとバンドとしての響きが重視されているというか,あるいはドラムスのJohn Hollenbackの方が目立ってしまっているのはやや残念ではあるのだが,それでもMalabyの個性の一端はうかがえるアルバムにはなっている。巷の評価は結構高いが,私としては今後への期待もこめて星★★★☆ぐらいにしておきたい。

はっきり言ってしまえばこれは売れるアルバムではなかろう。しかし,こうしたミュージシャンを埋もれさせておくのはあまりにもったいないことである。他の皆さんにもろ手を挙げて推薦はしにくいのも事実だが,このTony Malabyの名前は心の片隅に留めて頂ければ幸甚である。

それにしてもTony MalabyがFred Herschと共演したことがあるっていうのは「水と油」って気がしないでもないなぁ。どんな音になっているのか,そっちも興味深いところではある。

Recorded on January 6 & 7, 2008

Personnel: Tony Malaby(ts, ss), Fred Lonberg-Holm(cello, electronics), John Hollenbeck(ds, marimba, xylophone, glockenspiel, melodica, small kitchen appliances)

2009年1月 2日 (金)

RTF:変わらないねぇ

Rtf "Returns" Return to Forever(Video Arts)

Al Di Meola入りのReturn to Foreverがなぜ2008年に再編ツアーを思い付いたのかは全く謎なのだが,いずれにしても彼らが再編されるのはChickのアルバム"Touchstone"を契機として来日も遂げた1983年以来のはずであるから四半世紀ぶりということになる。

このことに対してどれぐらいの人が興奮するのかというのは疑問も残るところなのだが,今回は日本公演が行われなかったこともあるし,その1983年の中野サンプラザ公演の場にいた私などはやはりノスタルジーを刺激されてしまってやっぱり買ってしまった。

結果はどうかと言えば,あまりに変わらない彼らの演奏を聞いていてある意味笑ってしまった。Stanley Clarkeの音がややハイエンドに寄り過ぎて欲求不満を覚えるとか,アコースティック・ベースの音が気に入らないとかいう問題はあるものの,その変わらなさ具合は往時のファンを楽しませるものとは思う。ChickのMoog然り,Di Meolaのソロ・フレーズ然りである。

しかし,この四半世紀の間にテクノロジーは飛躍的に進化し,彼らも様々な音楽的な経験を積んできたはずなのに,この変わらなさ具合をどう評価すればいいだろうか。2枚組のかなりのボリュームの音源は確かにそれなりに楽しめる。でもやはりそれはノスタルジーでしかないと思うと,評価は厳しくならざるをえないだろう。

私としてはChickやDi Meolaの好調ぶりや演奏の充実度は認めつつも,同時代の音楽としての価値が感じられない以上星★★★程度の評価しかできないのである。でもそれははなから予想されていた話であるから文句は言えないが,それでも彼らが"Touchstone"に収められた"Compadres"並みの新曲を示さなかったのはやはり不満が残ると言わざるをえないのである。このアルバムを聞いていて私は非常にアンビバレントな感覚に襲われたとしか言いようがないが,彼らならもう少し頑張れたのではないか。また,特にCD2のボーナス・トラックを無理に押し込もうという編集(特にBBCライブ)はいかがなものかという感じなのも残念。全体的には嫌いじゃないんだが,微妙なのである。

Recorded in 2008

Personnel: Chick Corea(p, key), Al Di Meola(g), Stanley Clarke(b), Lenny White(ds, perc)

2009年1月 1日 (木)

謹賀新年(2009) & 10万PVありがとうございます。

Mclaughlin_2 皆さん,あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。

このブログも早いもので3年目に突入となったが,本当に偶然だが,大晦日にアクセスが10万PVの大台に乗った。これも偏に皆さんのおかげであり,引き続きよろしくお願いしますと申し上げるしかない。ちなみに10万PVは大晦日の16:15前後にTom Harrellのライブ盤"Sail Away"にアクセスして下さった方である。特典が付くわけではないが,何はともあれありがとうございました。

このブログが5万PVに到達したのが昨年の6/24だったので,ほぼ半年で5万PVということになるが,こんなしょうもないブログにそれだけのアクセスして頂けるとは全く光栄である。今年も毎日更新を目指していきたいと思うので,引き続きよろしくお願いしたいと思う。

で,今年の一発目の記事にふさわしいディスクは何かと思っているのだが,なんだかんだと忙しくて音楽をちゃんと聞けていないのでちょいと苦しい。年末に購入済みのJohn McLaughlin & the 4th Dimensionのライブのブートってのがあるのだが,そう言えば去年の元日もKeith Jarrettのブートで始めたような...。

実はまだそのMcLaughlinのブートは全部を聞いたわけではないのだが,Dominique Di Piazzaのライブでのベース・プレイが聞ける(McLaughlinとユニゾンを聞かせるなどはっきり言って凄い)ということと,まじでMcLaughlin節全開ということもあり,これはファンは見逃せないと思う。音はサウンド・ボードとは言え,決してクリアとは言えないのは残念だが,こういう音源が聞けるだけでも喜ばねばなるまい。但し,2日間の音源とは言え,収録時間は結構短いのに4枚組というのはちょっとなぁ(価格は結構良心的だったが)。

それでも私はMcLaughlinにはChick CoreaとのFive Piece Bandよりこっちのバンドで来日して欲しいなぁという思うのも正直なところである。そうした渇きを癒すのがブートだけとは情けないが,それはさておき今年はどんな音楽との出会いが待っているだろうか。

« 2008年12月 | トップページ | 2009年2月 »

Amazon検索

2016年おすすめ作

2016年おすすめ作(本)