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2008年12月31日 (水)

本年を回顧する(その4):ジャズ編

January いよいよ今年も大詰めである。最後の最後は今年聞いて気に入ったジャズ・アルバムについてである。

今年もいろいろなアルバムを購入したが,ブログのお知り合いの皆さんからの情報が本当に役に立った。自分だけでは出会うことができないアルバム群(特に欧州系)に出会うチャンスは頂けたのはやはり皆さんのおかげである。

欧州系で言えば,Peter Asplundの"As Knights Conquer"やDaniele Scannapiecoの"Lifetime",更にはEnrico PieranunziとKenny Wheelerの共演が素晴らしかった"As Never Before"等が記憶に残る。

欧州系と言うことでは,私が愛するECMレーベルでのMarcin Wasilewskiの"January"が最高だったが,今年後半に出たArild Andersenのライブ盤も楽しめた。やはりECMレーベルは私の嗜好と合致している。

モダン/コンテンポラリー系では,JOC Featuring Jesse van Rulerの"Silk Rush"にはワクワクさせられた。あそこまでギターを弾きまくってくれたら爽快である。また,Brian Blade Fellowshipの久々の新作も期待を裏切らない出来だったし,Pat Methenyの"Day Trip","Tokyo Day Trip"の両方も捨て難い作品であった。

ヴォーカルもので最高だったのが吉田美奈子と渡辺香津美の"Nowadays"である。ジャズの範疇を軽く超越した非常によくできたデュオ・アルバムである。その他ではLizz Wrightの"The Orchard"がCassandra Wilson的な魅力を強く放っていた。Cassandraも優れた新作を出したが,私としては今年はLizz Wrightの方を推したい。

発掘音源としてはSteve Khanの"Suitcase"にとどめを刺す。これは燃えるライブ盤であり,こんな音源が埋もれていたこと自体が信じ難い。Paul Desmondのライブ盤もよかったが,どっちを取れと言われれば,躊躇なくSteve Khanを選ぶ。それぐらい素晴らしいアルバムである。

そうした中で今年の事件はDave Liebmanの"Pendulum"が大量の未発表音源を含めてボックス化されたことであろう。これは本当に事件であった。一部で本作に関して大いに盛り上がったことも懐かしい。Liebmanについてはブート盤"Bremen 1974"も強烈であったが,やはりこの"Pendulum"ボックス再発は強烈なインパクトを残した。

では今年を代表する「新作」は何だろうかと聞かれるとちょっと悩んでしまうが,ここはMarcin Wasilewskiにしておこう。ECMの透徹な美学を強く感じさせる演奏として,私の心をとらえて離さない傑作であった。

ということで,今年も1年間何とかこのブログを続けることができた。まさか一日も休まず続くとは思わなかったが,これも偏に皆さんのアクセスがあるからこそである。これからも中年のボケ防止の戯言にお付き合い頂ければ幸いである。

では皆さん,よいお年をお迎え下さい。

2008年12月30日 (火)

追悼:Freddie Hubbard

Vsop 年末になって残念なニュースが飛び込んできた。Freddie Hubbardが心臓発作で亡くなったそうである。感謝祭後から入院し,闘病を続けていたらしいのだが,ついに不帰の人となってしまった。近年は唇の不調から,かつてのようなFreddie節は聞けなくなっていたが,それでも彼がVSOPの一員として,日本に残した音源は,日本のジャズ史に必ず残っていくものと思う。

Freddieを追悼するには"Red Clay"でも何でもいいのだが,やはり心情的にはVSOPのライブ盤しかないだろう。「熱狂のコロシアム」でもいいが,今日は"V.S.O.P.: Live under the Sky"で在りし日のFreddieを偲ぶことにしよう。R.I.P.

本年を回顧する(その3):音楽編(非ジャズ)

Loudon 今年も残すところあと2日である。本年を回顧するシリーズもついに音楽の登場である。ジャズは大晦日に残しておいて,それ以外のジャンルで記憶に残ったアルバムについて書いてみよう。

今年書いた記事を振り返ってみると意外と非ジャズの記事を書いていないことがわかる。というか自分で思っているよりも新譜について書いていない。まぁそれだけ魅力的な新譜がなかったとも言えるかもしれないし,そういうアルバムに出会っていないだけなのかもしれない。

そうした中でよかったのは次のようなアルバムである。

<歌謡曲>今井美樹 "I Love a Piano":今年の前半のヘビー・ローテーション・アルバム。やはり歌手,今井美樹は素晴らしい。映画「象の背中」を見る限り,歌手に専念した方がいいと彼女には言いたい。

<ソウル/R&B>Al Green "Lay It Down":これぞソウルの王道。相変わらずの魅力満載。次点はLeon Wareの"Moon Ride"とJohn Legendのライブ盤。

<ロック>Steve Winwood "Nine Lives":作品としては前作"About Time"の方がはるかによいが,一年を回顧してみると,このアルバムが一番良かったのではないかと思わせる。Winwoodは完全に復活したと言ってよいだろう。次点はDavid Gilmourのライブ盤(DVDの評価高し)。

<フォーク/SSW>Loudon Wainwright III "Recovery":Joe Henryの素晴らしいプロデュースのもと,オヤジが頑張って作った傑作。次点はRachael Yamagataのセカンド。ちなみにRachaelは2月に来日予定だが,不運にも私はそのタイミングでドイツに出張である。High Fiveといい,何とタイミングが悪いのか。いずれにしても次は何年も待たせないでね。

<クラシック>Valery Gergievのマーラー・チクルス。何枚も出たが,やっぱり私の中での注目度は高かった。結局出たのは全部買ってるし。先日出た3番,2番も購入済ながら未聴。正月の楽しみに取ってある(正月には合わんか?)。

こうして見るとどれも捨て難いのだが,私にとって最高だったのはLoudon Wainwright IIIである。代表して"Recovery"のジャケを再掲することにしよう。

2008年12月29日 (月)

本年を回顧する(その2):映画編

Yuma 今年は結局何本映画を見たのだろうかとブログを見直してみると,家庭でのDVD視聴を除くと27本である。ここには新旧の映画を含むので,必ずしも新作ばかりではないが,そのほとんどが飛行機で見たものというのが正直言って情けない。映画館にあまり足を運べなかったのはやはり残念なことではある。

そうした中で今年見た映画の中で,私が抜群に面白いと思ったのは"3:10 to Yuma"であったが,日本での西部劇の不人気から公開が見送られたのは残念なことである。私が西部劇ファンということをさておいても,これは面白かった。Russell Croweの映画 は大抵面白いが,ここでもCroweの魅力爆発という感じであった。あんまり面白かったので私は米国盤DVDを買ってしまったぐらいである。

そのほかに面白かったのは"Charlie Wilson's War"とそしてシナリオにかなり無理はあるのは承知で,故Heath Ledgerが凄過ぎた"The Dark Knight"である。

Bingbing_li_c005_3 それでもやはり私は映画の公開を祈って"3:10 to Yuma"を今年のベストにしよう。そういう意味では3本中2本に出演のChristian Baleが今年の映画におけるMVP。そして今年出会った最高の美女はBing Bing Li(李冰冰)。見れば見るほど美しいねぇ。溜息...。

それにしても西部劇と中国美女のイメージを並べているというのも我ながらどういう趣味をしているのか。何とも不思議な感じである。

2008年12月28日 (日)

本年を回顧する(その1):書籍編

Photo このブログにおいて,去年は大晦日にさまざまなジャンルに関するベスト作について語ったものだから,ちゃんとした回顧になっていなかったように思えるので,今年はジャンル別に回顧することとしてみたい。まずは書籍編である。

最近は私もめっきり読書量が減りつつあり,ちゃんとした回顧になるのかどうなのかよくわからないのだが,今年読んだ本の中で最も刺激的だったのは平野啓一郎作「決壊」であろう。世の中に訳のわからない犯罪が多発する中で,本作はまさしくその時流を鋭くとらえた作品だったと思う。読了後にはどっと疲れが出るような本であったが,それでもこの大作を一気に読ませる筆力は大したものだと言わざるをえまい。そのほかにも読んでいないわけではないのだが,インパクトという意味では本作にとどめをさす。これに対抗しうる作品としては古川日出男の「聖家族」があると思うのだが,私の根気が続かず未了となっており,評価できないのは残念である。

そのほかに,素晴らしいスピード感で読者を誘う伊坂幸太郎の「ゴールデンスランバー」も忘れ難い作品であるが,発売は2007年末だったはずだから,今年のベストには挙げにくいところもあるのは事実なので,やはり今年のベスト作は「決壊」ということにしよう。

また,今年ついに私がスイング・ジャーナル誌の購読を止めたことは自分にとって記憶にとどめるべき事実である。批評性に乏しいディスク紹介,私にとってはもはや全く意味をなさないジャズ史の回顧記事等,毎月読むに値しない誌面にここ数年間耐えてきたが,それも限界に達したということであろう。信じるべきは自らの審美眼と,ブログのお知り合いの皆さんからの情報で十分と判断すれば,私にとっての同誌の存在意義は全く無に帰したということである。結局のところ,スイング・ジャーナル誌は自己瓦解を起こしてしまい,全く顧みるに値しない雑誌へ堕落したと思わざるをえない。

一方で,巷のCDショップのポップも「売らんかな」という商魂見え見えのところがあるのは残念である。そうした商魂に騙されないためにも,ブログのお知り合いの皆さんの見解は私にとって極めて重要なものとなっている。こうしたブロガーの皆さんに難癖をつける後藤誠といううつけ者もいるが,ブロガーの皆さんの記事は極めて信頼のおけるBuyers' Guideとなっているのだから,ブロガーの存在意義は決して否定できないと思う。

ということで書籍の回顧から大きく脱線してしまったが,私のCDの購入意思決定に与えるSNSやブログの影響力は本当に大きくなったということは間違いのない事実である。それを考えると私も駄文ばかり垂れ流していてはまずいなぁと反省する次第。

2008年12月27日 (土)

今年一番聞いたCD

Stanley_music 今年のベスト盤について語る前に,今年一番聞いた音源は何だったのかについて書いてみたい。

これは数値的に本当にどうだとか,統計としてどうだとかは別として,あくまでも感覚的なものに過ぎないのだが,今年一番プレイバック頻度が高かったのはおそらくは"Bitches Brew" である。これはiPodに入れたからだというのが妥当な理由であるが,その次は何かと聞かれれば,私は自信を持ってPaolo Fresu Devil Quartetの"Stanley  Music"だと言いたい。

今年の新譜とは言えないこのアルバムではあるが,これは本当にカッコよいアルバムであった。今一度このアルバムの注目度が上がることを祈念しつつ,今年の最多プレイバック・アルバムの称号を本作に与えたいと思う。

私が心あるプロモーターなら,2009年に真っ先に招聘したいバンドはこのPaolo Fresu Devil Quartetである。FresuもFerraも最高である。誰か私に代って呼んでくれい。

ということで,このアルバムを私に知らしめたブログ・メイツの皆様に大いに感謝したいと思う。ありがとうございました。

2008年12月26日 (金)

耳より情報:Enrico Pieranunziのノルウェイ録音!

Oslo

通常営業再開である。老体に鞭打ってスキーをしたせいで筋肉痛だがそれはさておきである。でもちゃんと音楽を聞けるような状態ではない。電車でCDを聞いていても,即爆睡である。体は正直なのだ。

閑話休題。某ショップのサイトを見ていたら新譜情報として次のようなメンツによるアルバムが紹介されていた。

Terje Gewelt(b), Enrico Pieranunzi(p), Anders Kjellberg(ds)

アルバム・タイトルはノルウェイ録音だけに"Oslo"だそうである。このメンバーを見て食指が動く人は多いはずであるが,2009年1月のリリースのこの新作,Pieranunziとノルウェイって結構合いそうな気がする(Kjellbergはスウェーデンだから北欧か...)が,こればかりは聞いてみるまではわからないとしても,ちょっと期待してしまう。

同じようなタイミングで,Keith Jarrett,Enrico Rava,Marc Coplandなどもリリースされる予定であり,1月が今から楽しみになってきた。景気の厳しい中,財布の紐は固くと思いつつも,やはり冬は音楽シーズンであり,これは聞かずにはおれまい。これも音楽好きの「性」である。

2008年12月25日 (木)

中年音楽狂 in 北海道(その5)

最終日を迎えたゲレンデ日記である。この記事がアップされる頃にはもう家に帰っているはずだが,それはさておきの報告である。

最終日も山頂付近は吹雪いていたものの,下の方は曇り時々雪という感じで,新雪もそこそこあり,まぁ悪くはないコンディションだった。本来ならば楽しめるはずの条件だと言っても過言ではない。しかしである。やはり寄る年波には勝てないというか,午前中からもはや膝がガクガクで,滑っていてもちっとも楽しくなく,ほとんど苦痛である。

その一方で,わが娘はさらにガッツが入ってきて,私は娘に完全にぶっちぎられていた。私はもともと技はないくせにスピードだけが取り柄だっただけにこれはショックであったが,もうそういうスキー・スタイルはやめなさいという天のお告げと理解することにしよう。

と思っているうちに世の中はクリスマスである。皆さんどうか"Happy Christmas"をお過ごし下さい。明日からは通常営業に戻りたいが,さてどうなることやら...。

2008年12月24日 (水)

中年音楽狂 in 北海道(その4)

スキーも3日目になるとさすがに体力的にきつくなってくる。追い討ちをかけるのが、激しい吹雪である。風も強かったので、体感気温は相当低かったはずである。これでは更に体力を奪われる。

二日目は気温は低かったものの、日が差した瞬間にはダイアモンドダストらしきものも見られたが、今日はまさしくブリザードである。「ダイアモンドダスト」ときて,「ブリザード」ではユーミンになってしまうが、やはり彼女は今でもゲレンデの女王ということなんだろう。少なくとも私にとってはそうであって、絶対に広瀬香美ではないのである。ユーミンは一時期完全なスランプに陥っていたと思うが、それでも大したミュージシャンであることは否定できないだろう。

まぁ私がそういう年ということか。

2008年12月23日 (火)

中年音楽狂 in 北海道(その3)

ニセコでのスキーの2日目はアンヌプリのゲレンデで一日過ごしたが、天候、雪質ともに初日よりはずっとよかった。スキーではとんでもないガッツを見せる私の娘も満足した様子でなによりである。

ところで、こちらでFIFAクラブワールドカップの決勝をテレビで見たのだが、優勝したManchester Unitedのプレーを見ていて、私はTribal Techの音楽を思い出してしまった。特にRooneyやRonaldoのスピード感、技の正確性、キメの鋭さなど、まさにTribal Techみたいだと、ふと思ったのである。そのプレーぶりに、半ば呆れつつも、爽快感さえ感じさせるのは共通である。

ただ、スター軍団のマンUとTTでは生涯賃金には無茶苦茶大きな差があるだろうが、まぁそこはハード・フュージョンとは言え、ジャズマンらしいTTである。何書いてるんだか。スキー疲れで頭もおかしくなったか。

何、元からおかしい?確かになぁ。

2008年12月22日 (月)

中年音楽狂 in 北海道(その2)

ニセコのゲレンデに出たが、やはり雪が少なく、下の方はガリガリのアイスバーンであった。山頂近くはまだましだったが、そうなれば、人の数が増えるのは仕方ないところである。

しかし、そもそもがへぼスキーヤーの私には厳しいコンディションである。年のせいもあるが、一日目にしてもはやヘロヘロなのは情けない。一体明日はどうなることやら。

こういう時はさっさと寝るに限るので、今日の音楽はBrad Mehldauの"Elegiac Cycle"にしよう。本当ならば、今年のベスト・アルバムを考えなければならないが、この状態では無理だな〜。まぁほぼ気持ちは固まっているが、未聴のアルバムが結構残してしまったのは反省せねば。

2008年12月21日 (日)

中年音楽狂 in 北海道

昨日、鹿児島のネタをアップしたばかりだが、本日はいきなり北海道に話が飛ぶ。毎度のことだが、我家では年に一度はスキーに出掛けるのが掟のようになっている。今回の行き先はニセコである。

今シーズンのニセコはまだまだ雪は多くはないようだが、私は今回が初めてなので、何はともあれたのしむことにしよう。ここに合う音楽は何だろうかと考えつつも、それはゲレンデに出てからでよかろう。

それにしても移動はきつかった。iPodでBrad Mehldauを聞きながら熟睡してしまった。

ということで、続きは明日以降。音楽関係の記事はしばらくお休みである。

2008年12月20日 (土)

出張先の一幕@鹿児島

Photo いつも書いていることだが,国内でも海外でも,出張の時の楽しみはローカル・ドリンクとローカル・フードである。最近は鹿児島へお邪魔する機会が多く,その度にナイスな食事,ナイスな焼酎を頂いているが,先日の出張で頂いたのが入手が難しいらしい「萬繕」という焼酎であった。

プレミアム焼酎には4Mというのがあるらしく,この萬繕と森伊蔵,魔王,村尾のイニシャルを取って4Mと言うのだそうだが,この萬繕大変おいしく頂いた。何てたって肴は伊勢海老の活き造り(その他もろもろ)である。ついでにこの写真をよく見て頂くと,左側には「佐藤の黒」も写っている。うーむ,飲み過ぎに食べ過ぎである。これでは痛風発作が出ても全く文句は言えないが,それにしても今回の食事とお酒を頂いた鹿児島の「かわかみ」さんに感謝である。

こんなものばかり飲み食いしているから三次会のお店では鼻血が結構激しく出て慌ててしまった。何事もやり過ぎは禁物である。

しかし,鹿児島,ナイスな場所である。前にも書いたが移住したくなってしまう。次は一体何にありつけるのか。楽しみである。それにしてもこの写真,顔はきっちり隠したが,メタボな腹のラインはバレバレだなぁ。

2008年12月19日 (金)

Stanley Clarke:これ1枚でOKよ

Stanley_clarke "The Bass-ic Collection" Stanley Clarke(Epic)

このStanley Clarkeのベスト・アルバムを聞いていると私はつい燃えてしまう。だっていきなり"School Days"でっせ。燃えない方がおかしい。このアルバム,当時の新曲2曲入っているが,やはり"School Days"を含むStanley Clarkeのヒット・パレードと言うべき演奏の数々が楽しみである。

その中でやはりというか,このアルバムにはJeff Beckとの共演曲が4曲収められていて,Beckファンも嬉しくなってしまうはずである。ClarkeとBeckと言えば,双頭バンドで来日したこともあるぐらいだから,相性はそれなりにいいのだろうが,やはり本作でもそこに耳が行ってしまうリスナーは多いのだろうなぁ。私としてはBeckとの共演曲ではロック心が爆発する"Rock 'n' Roll Jelly"が一番燃える。何てたってドラムスはCarmine Appiceだしなぁ。

しかし,このアルバムで私が一番懐かしかったのは"Silly Putty"である。この曲,FM東京で日曜深夜にやっていた小林克也の「ナガオカワールドミュージック(?)」のエンディング・テーマだったはずのこの曲は,毎週のCashbox誌のチャートに関心を示していた自分の若き日を思い出させて,何とも郷愁を誘う。この番組を聞かないと,月曜日が迎えられなかったと言っては過言だが,それぐらいよく聞いていた。郷愁を誘うと言っても,曲はホーンもバリバリのファンク・チューンだから,ノスタルジーっていうのはちょっと変かもしれないが,それでもやっぱり懐かしいのである。

そのほかにもLouis Johnsonとのバトルあり,Clarke/Duke Projectありと飽きさせない。また,"Mothership Connection(Star Child)"で聞かれるドラムスはDennis Chambersだが,彼が昔から突出したドラマーだったことが,このコンピレーションの中でもわかるのが凄い。

いずれにしても,このアルバムを聞いていて思うのは,曲のほとんどが70年代から80年代前半の曲だということである。結局,ソロ・プレイヤーとして最もClarkeが輝いていたのはその頃ってことになるのだろうが、大いに楽しめるアルバムで,元気を出したいときにはいいねぇ。最近お疲れ気味の私にはぴったりのアルバムであった。星★★★★。

Personnel: Stanley Clarke(b, perc, vo), Jeff Beck(g), Ray Gomez(g), Bill Connors(g), David Sancious(key, g), George Duke(key, perc, vo), Bayete Todd Cochran(p, org), Jan Hammer(key),Louis Johnson(b, key, vo), Gerry Brown(ds, perc), John Robinson(ds), Dennis Chambers(ds), Steve Gadd(ds, perc), Kenny White(ds), Harvey Mason(ds), Darryl Brown(ds), Carmine Appice(ds), Tony Williams(ds), Airto(perc), Tom Scott(lyricon), Gerald Albright(ss), with Strings, Horns and Vocals

2008年12月18日 (木)

George Bensonのお買い得ライブ

Benson "Weekend in L.A." George Benson(Warner Brothers)

George Bensonは"Breezin'"がヒットして大スターになってしまったが,ボーカルはやや軽薄ささえ感じさせる瞬間があるのも事実であり,もっとギターに徹した方がいいのにと思っているファンも多いのではないだろうか。

そうは言っても,歌があるから売れたのだというのも事実であるから,それはそれでいいとして,このライブ盤はLP時代は2枚組だったものがCDでは1枚になっていて,ずいぶんと手頃な価格で買えるものになったが,歌半分,ギター半分みたいな感じで,どちらが好きなファンも納得できるまぁお買い得盤と言ってよいものである。

ライブだけに相応のドライブ感や盛り上がりを示していてなかなか私はこのアルバムが結構気に入っているのだが,選曲がまた何ともバラエティに富んでいて飽きないのである。例えば後にWhitney Houstonがヒットさせた"The Greatest Love of All"はMuhammad Aliの映画"The Greatest"の主題歌として,Bensonがオリジナルなのだが,このライブ盤でも再演していて,しっとりしたボーカルを聞かせる。その一方,あまりBensonに合っているようには思えないNeil Larsen作"Windsong"のようなインスト曲も入っている。まぁ収録曲はそのように玉石混淆と言ってしまえばその通りだが,"On Broadway"のようなヒット曲も入っているし,軽快に決めるタイトル曲もあるから,まぁ全体としてはよしとしよう。軽く聞き流すには最適なアルバムとして星★★★☆。メンツはレコーディングを意識してか,結構豪華である。

ちなみにこのアルバムが録音されたのはRoxyであるが,今や大スターのBensonがキャパシティ500人程度のこういう小屋で演奏することはもうないのかもしれないなぁ。また全くの余談だが,私はGeorge BensonをNew JerseyのNew Ark空港で見掛けたことがあるが,結構小柄なおっさんであった。ギターを抱えて結構シックないでたちだったが,人違いかな?

Recorded Live at Roxy on September 30, October 1 and 2, 1977

Personnel: George Benson(g, vo), Phil Upchurch(g), Ronnie Foster(key), Jorge Dalto(p, key), Stanley Banks(b), Harvey Mason(ds), Ralph McDonald(perc)

2008年12月17日 (水)

滋味あふれるギター・デュオ

Hemispheres "Hemispheres"  Jim Hall & Bill Frisell(Artist Share)

Jim Hallと言えば昔から若年寄的な風貌や,決して派手さがない音楽性もあり,「地味」という形容こそがぴったりの人である。今回のBill Frisellと組んだこの2枚組も滋味あふれるという表現がぴったりのこれまた渋いアルバムと言える。

このアルバム,某CDショップ通販でこのレーベルにしては安い値段で売られていて思わず購入してしまったのだが,一聴して地味ながら,やはり一筋縄ではいかない要素にもあふれている。2枚組のうちディスク1はHallとFrisellの完全デュオ,ディスク2はリズムを加えたクァルテットで演じられているが,特に一筋縄でいかないのがディスク1のデュオである。

何ともアンビエントな出だしから思わず,「おぉっ,Frisellじゃ~」と思わせるが,エフェクターも駆使した微妙なアンビエンスの中をHallのギターが泳ぐという感じだろうか。そうした中で演じられる"Bag's Groove"の方が異色に響く。ついでにDylanの"Masters of War"ってのはどういう選曲かと思ってしまうが,どちらにしてもなかなか不思議な感覚に満ちたディスク1である。

一方のディスク2はリズムも加わり,かなりオーセンティックな響きが強く,ディスク1とはかなりのギャップがあるが,どちらがHall大先生らしいかと言えば,もちろんこちらの方である。ソロのフレージング,バックのカッティングなど,誰がどう聞いてもHallである。ディスク1は老いてもクリエイティビティを失わずという感じなのはよくわかるが,やはり安心して聞けるのはディスク2の方である。Frisellもディスク2ではアンビエント・モードは控えめに,ちゃんとギタリストしているし,リズムの二人もツボを抑えたバッキングで大変結構である。特にScott Colleyのベースが妙に生々しく響くように感じたのは私だけだろうか。

ということで,ディスク1と2で結構違いがあって,若干とまどうものの,Jim Hallという御仁がまだまだ現役バリバリであることを実証した佳作である。星★★★★。

それにしてもFrisellのギターがテレキャスターってのは知らぬこととは言え,意外だった。私もエレキはテレキャスだが,あんな音は絶対出ないなぁ。

Disc 1 Recorded between July and December 2007

Disc 2 Recorded on September 9th, 2008

Personnel: Jim Hall(g), Bill Frisell(g), Scott Colley(b), Joey Baron(ds)

2008年12月16日 (火)

"Boys of Summer"1曲にやられてしまう

Don_henley "Building the Perfect Beast" Don Henley (Geffen)

私は元来Eaglesの結構なファンであったのだが,本当にDon Henley個人の魅力に参ってしまったのは,彼がソロになってからの話である。HenleyはHenry David Thoreauで有名なWalden Woodsの保護に熱心なミュージシャンとして,ベネフィット・コンサートも主催しており,実は私がHenleyの本質的な魅力に触れたのもそのWalden Woodsのベネフィット・コンサートにおいてであったということは,このブログで"No Nukes"のライブ・アルバムを取り上げたときにも書いた(記事はこちら)。

その折には当時の最新盤である"The End of Innocence"からの名曲群を歌い上げたHenleyであったが,ソロ・アルバムとしては"The End of Innocece"が彼の最高傑作であると私も思っているものの,曲の単位で言えば私はこのアルバムの冒頭の"Boys of Summer"こそが最高だと思っている。この曲に聞かれる感覚には私は"One  of These Nights(呪われた夜)"あたりとの同質性を強く感じてしまうのである。

この作品はアルバム単位で考えると曲の出来,不出来が大きいように感じられるが,私はこの"Boys of Summer"だけで許せてしまうようなところがある。それぐらいの名曲である。本当にそれが評価としていいことなのかはわからないが,その1曲のためだけに存在するアルバムがあっても私は問題だとは思わない。Chaka Khanの"I Feel for You"だって私にとっては冒頭の1曲のためだけにあるのである。まぁ"Sunset Grill"なんかも泣かせる佳曲ではあるが,やはり"Boys of Summer"である。この曲は十分星★★★★★に値するが,アルバム全体では星★★★☆ぐらいか。しかし繰り返す。"Boys of Summer"は私の心をとらえて離さないし,多くのリスナーにとっても同じだと思う。

それにしても豪華なメンツが参加しているが,ちゃんとHenley色に染まっているところは評価せねばなるまい。

Personnel: Don Henley(vo, ds, perc, key), Danny Kortchmar(g, key), Mike Campbell(g, key, perc), Lindsey Buckingham(g, vo), Charlie Sexton(g), Ben Tench(key), David Paich(p, key), Steve Porcaro(synth)< Randy Newman(synth), Albhy Gaulten(key), Mike Boddicker(synth, prog), Bill Cuomo(synth, prog)Pino Palladino(b), Tim Drummond(b), Ian Wallace(ds), Jim Keltner(ds), Kevin McCormick(perc), Belinda Carlisle(vo), Sam Moore(vo), Patty Smyth(vo), Martha Davis and Others

2008年12月15日 (月)

Mainieri Quintet名義ながら裏Steps(Ahead)と言っても過言ではない

7th_avenue_south "Live at Seventh Avenue South" Mike Mainieri Quintet (NYC)

本作が録音されたSeventh Avenue SouthはBrecker Brothersが経営していたクラブらしいが,私がNYCに在住していた頃には既に閉店していたから,どんな場所だったかは想像するしかない。しかし,このアルバムからもうかがえるように,どちらかというとフュージョン系ミュージシャンが集ってはギグを展開する場所だったのだろうなぁと思わざるをえない。

このアルバムであるが,Mike Mainieri Quintetと名乗ってはいるが,コンセプト的にはほとんどSteps(あるいはSteps Ahead)と言っても過言ではない。メンツ的にもいかにもそれっぽいのだが,珍しいのはドラムスが当時はまだまだ新人のOmar Hakimってところか。でもHakimにしても,Bob Mintzerにしても,トラで入りましたって言われたらそうかもなぁと思わせるのである。

いずれにしても,このメンツにしていかにもというサウンドが展開されており,Steps(Ahead)のファンは間違いなく気に入るタイプの音楽である。ミキシングのバランスが悪いとか,音がよくないとか文句のつけようはいくらでもあるのだが,このアルバムが録音された1981年という時代のNYCのダウンタウンを確実に切り取った音と言えるのではないだろうか。私がNYCにいたのはこのアルバム録音からほぼ10年後であるが,その頃はハイブラウなフュージョンはなかなか聞けなかったような気がする。こういうのも聞いてみたかったなぁ。

このアルバム,今でもMainieriが主宰するNYCレコードのサイトでは簡単に手に入るので,Stepsのファンで未聴の方は今からでも聞いてみればよいだろう。私は基本的にMainieri一党がやっている音楽が嫌いではないし,Stepsファンでもあるので,十分星★★★★は付けられる作品である。埋もれさせるには惜しいと思う。

Personnel: Mike Mainieri(vib), Bob Mintzer(ts, ss, b-cl), Warren Bernhardt(p, key), Eddie Gomez(b), Omar Hakim(ds)

2008年12月14日 (日)

超ハイコスト・パフォーマンス!資料としても貴重な素晴らしきジャズ本

Three_wishes "Three Wishes: An Intimate Look at Jazz Greats" Pannonica De Koenigswater

ブログのお知り合い,すずっくさんがご紹介されていた本であるが,ペーパーバックということで,あの一般的なペラペラ紙の本が届くと思っていたら,とんでもない。歴史的にも貴重と思える写真満載,装丁もしっかりした素晴らしい本ではないか。

この本はジャズ界のパトロンとして有名なパノニカ男爵夫人がジャズマンに3つの願いを聞いたものをコンパイルしたものであるが,その答えからジャズマンの性格みたいなものも読み取れて,何とも興味深い本である。こんな素晴らしい本が2,000円もしないで手に入るなんて,これは年末の大変嬉しい出来事となった。ご紹介頂いたすずっくさんにはこの場を借りて御礼を申し上げたい。

3つの願いという質問に対して,"Money"とストレートに答えるミュージシャンが結構多いのはご愛嬌であるが,その中でDuke Ellingtonの答えはさすが偉人と思わせる。

"My wishes are very simple. I just want nothing but the best."

うーむ。深い。それに比べてMiles Davisの"To be a white."というのには大いに笑えた。Michale Jacksonかっ!と思わずツッコミを入れたくなった私である。

まだ全部読んだわけではないが,この本でしばらくは楽しめそうである。全ジャズ・ファン必携,必読の好著。星★★★★★。しょうもないSJというイニシャルの雑誌を読んでいるよりも,ずっと面白くてためになること請け合いである。

2008年12月13日 (土)

温故知新:Wes Montgomeryと言えばこれしかあるまい

Wes "Full House" Wes Montgomery(Riverside)

Wes Montgomeryと言えば,A&MやVerve期のイージー・リスニング路線もそれなりに魅力的ではあるものの,ジャズ的なスリルと言う観点では,このアルバムを上回る作品はないと断言してしまおう。

本作は言わずと知れた,WesがMiles Davisのリズム隊とJohnny Griffinを迎えて吹き込んだライブ盤の傑作である。オクターブ奏法を交えながら熱く燃えるWesのアドリブ,豪快なGriffinのブロー等,これこそジャズの醍醐味というべき要素が目一杯に詰まっている。録音も生々しさに溢れ素晴らしいが,これがBerkeleyというジャズとあまり縁が濃いとは言えない場所で録音されたことはちょいと意外ではある。しかし場所なんて関係ない。これを一期一会というのである。

私もギタリストのはしくれであるが,Wesのプレイを聞いていると,ギターを弾くのをやめたくなる。しかも彼は譜面が読めなかったなんて信じられない。Wesとの共演作もあるJimmy Smithもそうらしいのだが,そうなると譜面なんて読めなくたって関係ないじゃんと言いたくもなる。それにしても凄い。

いずれにしてもこのアルバムには流し聞きは不可能。かかっていればつい傾聴してしまう星★★★★★以外にありえぬ永久不滅の傑作である。このアルバムを聞いて燃えなければ,ジャズとは縁がないと言い切ってしまおう。最高である。

Recorded Live at "Tsubo"  on June 25, 1962

Personnel: Wes Montgomery(g), Johnny Griffin(ts), Wynton Kelly(p), Paul Chambers(b), Jimmy Cobb(ds)

2008年12月12日 (金)

Jackson Browneは枯れていない

Jackson_browne ゛Time the Conqueror" Jackson Browne(Inside Recordings)

私は熱心なJackson Browneのリスナーではない。もちろん゛Late for the Sky"は誰しもが認める傑作だし,私も大好きである。しかし,そのほかの作品についてはちゃんと聞いてきたわけではない。よって最近のソロ・アルバムにも関心を示さなかったのだが,そんな私が突然なぜこのアルバムなのか。毎度のことながら,よく行くCDショップでこれが掛かっていてつい耳をそばだててしまったからである。それでも,買ってからレビューをアップするのに随分と時間(2ヶ月ぐらいである)がかかってしまった。これは単なる私の怠慢である。

しかしである。このアルバム,よくよく聞いてみると,実によくプロデュースされているというか,アルバムの構成として極めてよくできている。決定的な名曲はないとしても,それなりのクォリティを持った曲が,適切な曲順で収められていると,聞いていて何とも言えない心地よさがあるのである。もちろん,Browneもジャケに写るようなご老体(失礼!でもこの髭面には驚いたが...)であるから,ミディアム・テンポが中心になるのは当然かもしれないとしても,時として決して騒々しくはないのだが,適度にロックしているのである。私のような中年リスナーにはそうしたバランスが心底好ましく思えてしまうのだ。

結局これは大人(というか相当年季の入ったという意味)向けの音楽であって,この魅力はやはり私ぐらいのオッサン以上じゃないと苦しいのではないかと思うが,それでもこのアルバムはなかなかの佳作であった。James Taylorといい,Jackson Browneといい,まだまだ枯れていないねぇ。私も見習わねば。星★★★★。

Personnel: Jackson Browne(vo, g, p), Kevin McCormick(b), Mauricio Lewak(ds), Mark Goldengerg(g), Jeff Young(p, org, key, vo), Chavonne Morris(vo), Aletha Mills(vo)

2008年12月11日 (木)

Rebecca Martin:完全なメンツ買いの1枚

Rebecca_martin "The Growing Season" Rebecca Martin(Sunnyside)

このアルバム,リーダーのRebecca Martinには悪いが,完全なメンツ買いの1枚である。何てたってプロデュースはKurt Rosenwinkel(もちろんギターや諸々の楽器も弾いている),ベースは彼女の旦那(!)のLarry Grenadier,ドラムスはBrian Blade(!!)である。これではこれまでMartinの音楽は聞いたことはなくても,買わずにはいられまい。

Rebecca Martinという人はこれまでFresh Sound New TalentやMax Jazz等のレーベルに吹き込み経験があるから,ジャズの文脈で捉えられる人だと思うが,このアルバムはどちらかと言えば,シンガー・ソングライター的な響きが主であり,ジャズ的な雰囲気は薄い。ジャケットからしてもSSW的だしなぁ。

結果はどうだったかと言うと,残念ながらこのMartinの声が細いというか個性に乏しいというか,私にはあまり魅力的には感じられないのだが,バックのメンツの演奏はさすがで,それだけで元が取れるという感じである。特にRosenwinkelの多彩ぶりには感心してしまう。Rhodesなんて堂に入ったものである。結局のところ,メンツ買いをした私だったが,音楽を聞いていてもバックのメンツばかりに耳が行ってしまったという珍しいアルバム。これだけのバックバンドを率いることができるのはダンナのLarry Grenadierの人徳あるいはRebecca本人の人徳であろうが,ミュージシャンシップはダンナの方がはるかに上である。星★★★☆。点数は伴奏を評価してのものである。ある雑誌にはJoni MitchellやRicky Lee Jonesとの比較のような文脈で紹介されていたが,そういうのを過大評価という。彼女はまだそれほどのミュージシャンではない。

しかし,このメンツで来るなら来春の"Cotton Club"でのライブはちょいと気になるなぁ。

Recorded between August 23 - 27, 2007

Personnel: Rebecca Martin(vo, g), Kurt Rosenwinkel(g, p, key, vib), Larry Grenadier(b), Brian Blade(ds, perc)

2008年12月10日 (水)

YouTubeのPaul Desmondの映像が素晴らしい

これは驚いた。YouTubeにPaul Desmondの1975年のMontereyでの映像がアップされていて,これが何ともよい。"Emily"1曲だが私は動くDesmondを見たことがないため,思わず見入ってしまった。Monterey名物の上空を通過する飛行機の音まで入っているのは御愛嬌だが,これはファンは一見の価値がある。是非アクセスしてみて頂きたい。やっぱりPaul Desmondは素晴らしい。ファンでよかったと思わされる映像である。

http://jp.youtube.com/watch?v=JkcRo7oUIro

それにしても最近のYouTubeってなんでもありだなぁと思ってしまうが,こういう映像なら大歓迎である。ところでYouTubeの画像をブログの記事にそのまま貼り付けるのはどうやったらできるんだろう?不勉強で分からない私である。

2008年12月 9日 (火)

これは激しい:Mahavishnuのライブ盤

Mahavishnu_live "Between Nothingness & Eternity" Mahavishnu Orchestra(Columbia)

第1期Mahavishnuによるライブ盤であるが,はっきり言って音はひどい。まるで質の悪いブートレッグのようである。しかし,そこから聞こえてくるMahavishnuらしいというか,テクニシャン軍団による激しいバトルを聞けば,音なんかは問題でなくなってくる。それぐらいこれはかなり興奮させられるアルバムである。

この演奏を聞けば,これはジャズにカテゴライズすること自体がほとんど無理というか,完全なロックのアルバムと言ってよい。これだけテンションの高いロック・バンドはKing Crimsonぐらいしかないようにも思える(編成も近いものがあるし...)が,いやいやそれにしても強烈である。高速ユニゾンや高速ソロ・フレーズ等このバンドらしい特徴も収録されていて,音の悪さに目をつぶれば,これは相当楽しめるはずである。

確かにここまでやられてしまうと,さすがに疲れるというのも事実であるが,この第1期がライブでどういう演奏をしていたかを想像させるに十分なアルバムであり,本当に全員が剛腕なのねぇと思わず笑ってしまうような演奏である。

ところで,一時期,あまりマーケットで見掛けなかったこのアルバムも,最近では相当の安値で買えるようになったようである。某サイトでは新品が800円ぐらいである。円高も影響しているかもしれないが,その値段ならたとえはずしてもあまり気になりませんな。いずれにしても,非常にMahavishnuらしい演奏であり,McLaughlinあるいはこのバンドのファンは必聴。但し繰り返すが,音は悪いのでそれは差し引いて聞いて下さい。星★★★★。

Personnel:Mahavishnu John McLaughlin(g), Jan Hammer(p, key), Jerry Goodman(vln), Rick Laird(b), Billy Cobham(ds)

2008年12月 8日 (月)

久々にRainer Bruninghausを聴く

Freigeweht "Freigeweht" Rainer Bruninghaus(ECM)

現在もJan Garbarekグループのレギュラーとして活動を続けているRainer Bruninghausであるが,80年代には彼自身のリーダー・アルバムを本作含めて2枚ECMから発表しているものの,その後はリーダー・アルバムに恵まれないのは売れなかったということだろうか?いずれにしても,本作はECMにおけるBruninghausの初リーダー作である。

私はこのアルバム,Kenny Wheelerの鋭いフリューゲル・ホーンも気に入っているが,リーダーの美しいピアノの響きとのバランスが結構好きで,こういう路線ならもっとアルバムを出してもいいのではないかと思っている。それにしても変った編成である。リーダーにWheelerのフリューゲル,それにJon Christensenのドラムスがメインで,そこにBrinjar Hoffのオーボエ,イングリッシュ・ホルンが加わるというものだから,この編成を見ただけで尻込みをするリスナーがいても不思議はない。しかし,音を聞いてみると,編成なんてあまり関係ないということがすぐにわかるECMらしいサウンドである。

このアルバムを聞いていて強く思うのはJon Christensenが多彩なドラミングのスタイルを持っているということである。結構バスドラをきかせた一般のジャズ的なスタイルとは異なるかたちの伴奏を聞かせていて,これがこのアルバムの魅力を増加させているようにも思えるのである。結局のところ,Bruninghausのシンセサイザーを通奏低音のように使いつつ,Christensenのシャープなドラムスに乗って,WheelerとBruninghaus(ソロは前者が中心)がソロを展開するという形式に終始しているのだが,それが私にとっては心地よく響く。アルバムの中では"Taushung der Luft"のみ現代音楽的,あるいは室内楽的な異色の響きを持つが,それ以外は上記のような記述の範囲での演奏が聴けると思ってよい。また,Bruninghausの伴奏パターンゆえに,このアルバムもミニマル的な部分もあると思うが,そういう意味では先日取り上げた"Tubular Bells"より私はこっちの方がずっといいと感じる。

このアルバムはたまにしか聞かないのだが,聞く度ごとに「お~っ,いいねぇ」と同じような反応を私は示してしまう。それってこのアルバムが好きってことなんだろうが,我ながら反応がワンパターンである。本作は決してメジャーにはならないアルバムかもしれないが,もう少し注目されてもいいように思う。星★★★★。

Recorded in August 1980

Personnel: Rainer Bruninghaus(p, key), Kenny Wheeler(fl-h), Jon Christensen(ds), Brynjar Hoff(oboe, english-horn)

2008年12月 7日 (日)

Tubular Bells:温故知新とはいかなかった

Tubular_bells "Tubular Bells" Mike Oldfield(Virgin)

ある一定以上の年齢であれば,冒頭のフレーズはおそらく聞いたことがあるはずである。今も昔も"The Exorcist"でこのアルバムが使われたことが話題にならないことはないが,当時,これだけの音楽をアナログ機器だけの多重録音で仕上げたということには驚きを禁じえない。いずれにしても良くも悪くもエポック・メイキングなアルバムではあった。

私も同時代人として"The Exorcist"でこのアルバムの音に触れたクチであるが,全編を通して聞くほどの興味は以前は持っていなかった。まぁそれを中古でゴールド仕様の25周年記念盤をお手頃価格でゲットして,ようやくこのアルバムをフルに聞く機会ができたのもほんの数年前である。私はほぼリアルタイムでで続編"Tubular Bells II"は買ったはずだが,そちらもピンと来ていたわけではないので,あまりこのアルバム,あるいはMike Oldfieldに関心があるとは今でも言えないということは明らかにしておかなければならないだろう。

このアルバムが1973年に最初に発売されてから今年で35年ということになるが,久々にこのアルバムを聞いてみて思うのは,まぁよく頑張って作ってあるけど,本当にこれがそれほどの歴史的名作かねぇという感覚である。結局これはさまざまな音楽的要素を絡めた一人ミニマル・ミュージックのようなものであって,本来であれば決して万人受けするものではないと思うし,ミニマルならではの心地よさがあるのかというと,そうでもないのである。Part 1には楽器紹介のしょうもないMCも入っていて興醒めの部分もあるので,私はむしろ"The Exorcist"で有名なPart 1よりも,トラッドな雰囲気を感じさせるPart 2(特に前半)の方が気持ちよく聞けるように思うのだが,一般の人はどうなんだろうか。まぁそのPart 2にも途中でわけのわからんヴォーカルが入ってきて苦笑させられるが,そのあたりから急にロック的な展開を見せて雰囲気が一変するのもいかにもだよなぁ。

冒頭にも書いたが,確かにプロダクション手法としてはエポック・メイキングではあっても,音楽的には私は過大評価された作品ではないかと思えるのだ。結局Mike Oldfieldその人もこの作品の呪縛から脱することができないように思えるし,それは作品の評価が独り歩きし過ぎだからだとも言えるのではないだろうか。

このアルバムなかりせば,Virginグループの総帥,Richard Bransonがあれほどの大金持ちになることはなかったかもしれないが,それはさておき,私にとっては70年代前半という時代が生み出した産物の一つに過ぎないという感覚しかない。まぁ結局私はMike Oldfieldと縁がないのだろうということになってしまうのかもしれないが,歴史的意義は認めつつも,音楽としては星★★★が精一杯である。

Personnel:Mike Oldfield(Various Insturment), Sally Oldfield(vo) and Others

2008年12月 6日 (土)

ビートのきいたアンビエント・ミュージックと言うべきか

Yaskaz_2 「兎に角」 Yas-Kaz(Popgroup)

本アルバムを買ったのはずいぶん前のことになるが,その動機は1曲目に収められている五十嵐一生のラッパがカッコよかったからにほかならない。まるでMilesのようにも響くここでの五十嵐の存在が,このアルバムの存在意義を上げたと言っては言い過ぎだろうか。

このアルバムをどうカテゴライズしていいのかよくわからないので,一応ジャズとしたが,私はこれはアンビエント・ミュージックなのだろうと思う。但し,途中でノイジーな展開も示す部分があり,完全な環境音楽だとは言えないが,このアルバムを聞いていて思うのはアンビエントという言葉である。いずれにしてもこのアルバム,流しっぱなしにしていると実は気持ちいいのだが,その一方で鑑賞音楽としてはどうなのかという疑問も残る。私にとっては鑑賞音楽としてはあくまでも五十嵐入りの1曲目ということになるのだが,そのほかの演奏も決して悪いわけではない。

一体こういう音楽を聞くのはどういう層なのかはよくわからないが,InstallationのBGMなんかには結構いいかもしれないなぁ。結局はそういう音楽なのだろうと思う。

大体曲名も変わっているしなぁ...。ちなみに収録曲名は:

1.バブルクンドあるいは黄漢奇聞 稲垣足穂に捧ぐ

2.弓と竪琴 オクタヴィオ・パスに捧ぐ

3.VERA(ヴェラ) ヴィリエ・ド・リラダンに捧ぐ

4.裸の王様 坂道にて転ぶの巻(東洋編)

5.雪の鞘から氷の剣 土方巽に捧ぐ

6.組曲:うさぎとかめに関する驚くべき真相 ロード・ダンセイニに捧ぐ

7.WADJI 2nd Theme “DAWN CHILD”MOMO 2003 (*Live in Moscow 2003)

だもんなぁ...。凡人にはなんのこっちゃである。いずれにしても,私にとっては1曲目の五十嵐一生を聞くためにあるようなアルバム。星★★★。でもこういうのって評価が難しい。実は結構好きなのだが。

Personnel:Yas-Kaz(Various Instruments),五十嵐一生(tp),坂田明(b-cl),今堀恒雄(g),清水一登(key),渡辺建(b),Monday満ちる(vo),白尾泰久(ss) and Others

2008年12月 5日 (金)

昔の名前で出ています,なのだが,結構よい「東京テープス」

Steve_hackett "The Tokyo Tapes" Steve Hackett(Camino)

Steve Hackettと言えばやはりGenesisであるが,彼が"Genesis Revisited"のリリースを受けて行った来日公演の模様を収めたライブ盤である。HackettがなぜGenesis時代のレパートリーを再演しようとしたのかはわからないとしても,このライブはGenesis~King Crimson混成軍と言うべき豪華なメンツが集まっており,私のような中年(元)プログレ・ファンは反応してしまうのである。

まぁ企画からすればまさしく「昔の名前で出ています」である。しかし,演奏自体は,これだけのメンバーだけに急造バンドながら,タイトで結構いい演奏を聞かせている。レパートリーはGenesis,CrimsonにAsiaまで入っているが,私はJohn Wettonの声が好きなので,彼がしかもGenesisiの曲なんかを歌っているとつい甘くなる。しかし,このアルバムでの聞きものはやはりというかSteve Hackettその人のギター・フレーズということになるだろう。変わらないと言えば,ちっとも変わらない。いずれにしてもこの人の紡ぎだすフレーズというか,音色はやはりSteve Hackettその人のものであるという感慨をおぼえてしまう。

Steve Hackettのギターだけ聞きたい,あるいはGenesisの演奏を聴きたいなら"Seconds Out"を聞いていればいいという話もあるのだが,まぁこのアルバムはこうしたメンツによるセッションをあまり肩肘張らずに楽しめばいいということである。また,このアルバム(というかライブ)がIan McDonaldの現役復帰への道筋を開いたと思えば,ファンはSteve Hackettに感謝しなければならないだろうし,それがなければ21st Century Schizoid Bandという「昔の名前で出ています」第2弾バンドも生まれていなかったかもしれないのである。そうした点も含めてやや甘いが星★★★★。

但し,ディスク2の後半に入っているスタジオ・トラックは雰囲気が違い過ぎてちょっと冷めるなぁ。

Recorded Live at 新宿厚生年金会館 on Deceber 16 & 17, 1996

Personnel: Steve Hackett(g. vo, hca), John Wetton(b, g, vo), Ian McDonald(key, sax, fl, g, vo), Chester Thompson(ds, perc), Julian Colbeck(key, vo)

2008年12月 4日 (木)

Arild Andersen:かなり完成度の高いライブ盤

Arild_andersen "Live at Belleville" Arild Andersen(ECM)

このアルバムは拍手がなければ,スタジオ録音だと言われてもわからないほど緊密度の高いライブ演奏を展開したアルバムである。ピアノレスのサックス・トリオであるから,自由度が高いのはある意味予想通りであるが,フリーなアプローチと高速の4ビートがうまくブレンドしていて,私は結構嬉しくなってしまった。

このアルバムを聞いていて思うのは,何とも絶妙なエコーによって生み出される「場」の空気である。Andersenは時にエレクトロニクスを交えながら(あくまでも地味にだが...),雰囲気たっぷりのベースを聞かせる一方,Tommy Smithのテナーにもこれまた何とも言えないエコーがかかっていて,音楽的には結構ハードな部分もあるのに,聞いていてとにかく心地よいのである。そこに鋭く突っ込んでくるのがPaolo Vinacciaのドラムスであるが,この人,ライナーの写真からしてロック畑の人と思わせるのであるが,サウンド的にも確実にロック的なドラミングである。Wikipediaにはジャズ・ドラマーとして紹介されていたが,私はこの人にはロック的なアプローチを強く感じるのである。このVinacciaのドラムスがスパイスとして効いてきて,このトリオのサウンドを魅力的なものにしているように感じる。

このハードな音楽はある意味ではECMらしからぬサウンドと言ってもよいが,プロデューサーはAndersenが兼ねており,Manfred Eicherはミキシングと編集に関わっているだけだから,そう聞こえるとも言えるのだが,このアルバムにエコー感を加えたのはEicherではないかと私には思えるのである。音楽の質はECM的でなくとも,エコーでECM的サウンドにしてしまうということである。これは私だけの思い込みかもしれないが,私の想像が当たっているとしたら,それこそマジックではないか。

収録時間が70分超と長いので,ずっと集中できるわけではないのだが,それでも私はこのアルバムについては結構楽しめたし,評価したいアルバムである。ちょっと甘いかもしれないが星★★★★☆。

Recorded Live at Belleville, Oslo and Drammen Theater in September, 2007

Personnel:Arild Andersen(b, electronics), Paolo Vinaccia(ds), Tommy Smith(ts)

2008年12月 3日 (水)

最強のオンライン・バンク,ING Directが展開するカフェの拡大

Ing_direct_2 オランダのINGが米国で展開するオンライン・バンク,ING Directは2000年の開業以来,顧客数は既に700万人を越え,総資産規模は800億ドル(約8兆円である!)に近付きつつあるという信じがたい業績を残してきた。

そのING DirectがPeet's Coffee & Teeとのパートナーシップを通じて,フィジカル店舗としてING Directカフェを展開してからも随分と時間が経過したが,ここに来て新しい店舗も開けているようである。ニューヨークの58丁目と3rd Avenueの角,更にはハワイにも新しい店ができている。ミネソタ州,St. Cloudsという渋いロケーションにも店を出していて,なかなかの神出鬼没ぶりである。

私もマンハッタンの1号店である49丁目のMadison AvenueとPark Avenueの間の店には何度も行っているが,コーヒーはスタバより安くてうまいし,なかなかに居心地のいい店である。そもそも金融機関がこういうカフェを運営してしまうこと自体がなかなか考えられないが,オンライン・バンクであることゆえのネガティブなイメージを払拭するのには大きな役割を果たしてきたものと思う。前回,私が行った時はお昼時だったが,ギターの弾き語りを店内でやっていたのも懐かしい。

そもそもこのカフェを作ったのが「あまりにオファーする金利が良過ぎて,一般消費者にその存在そのものを疑われたから,フィジカルな店舗を出さざるをえなかった」のだというこれまた信じがたい話もあるが,デザイン会社Genslerによるおしゃれな内装と,同行のイメージがマッチしていて私は好きである。同行のコーポレート・カラーがオレンジなので,その色を多用しており,ややどぎつさを感じさせないわけではないが,目立つためにはこれぐらいやってもよかろう。

ここに掲載した写真はING DirectのWebサイトから拝借してきた写真だが,これがNYCの第2号店の様子である。相変わらずおしゃれな作りではないか。スタバと共同店舗を展開するぐらいしか頭に浮かばないどこかの国のどこかの銀行とはえらい違いである。次にNYCに行くチャンスがいつ訪れるかはわからないが,やっぱり気になる店ではある。

ところで,このING Direct,日本でも開業という話があったはずなのだが,一向に開業する気配なしである。理由のほどは不明であるが,日本の金融市場にもわかりやすいビジネス・モデルで新しい風を吹かせてくれると期待していただけに,私としては残念である。米国ING DirectのCEO,Arkadi Kuhlmannの著書"The Orange Code"(現在取り寄せ中)でも読んで,欲求不満の解消を図ることにしよう。先日,仕事でKuhlmannの講演を聞く機会があったのだが,やはり徹底することは重要なのだ。たぶんこの本を読めば爽快感を味わえると期待している私である。

2008年12月 2日 (火)

Pat MethenyのWebサイトにおける記述

昨日の記事で年末年始のPat Metheny GroupのBlue Note公演で「彼らが(中略)このアルバム(註:"Pat Metheny Group")からの曲を演奏するとは思えないが,もし何かをやってくれたら,私は狂喜乱舞してしまうかもしれない。今回の来日はメンバーは変われど,同じクァルテット編成だから可能性がないわけではないので,ちょっと期待しちゃうなぁ。無理か...。」などと書いたばかりだが,MethenyのWebサイトの更新通知メールが届き,アクセスしてみると,次のような記述が...。

"they will play many of the most famous PMG classics from throughout the Group's history"

ということは,ECM時代のレパートリーも含めて演奏すると勝手に解釈してしまう私である。何をやってくれるのだろうなぁ。期待しちゃうよなぁ。最近とんと聞いていない"Phase Dance"なんかをオープニングでぶちかまされたら,私はその瞬間昇天確実であろう。う~む,楽しみである。ECM時代のアルバムもおさらいせねば。まぁ"Travels"を聞いておけばいいか。

Signature_6_4 それはさておき,今回のPat MethenyのWebサイトのデザイン変更は今イチである。フォントの選択,フォント・サイズ,あるいはサイト・デザイン全般のどれをとってみても,全くおしゃれさに欠けるし,相当"Ugly"な出来である。これだったら,以前のサイト・デザインの方がはるかにすっきりしていたように思えるのだが,皆さんどうであろうか?

尚,同サイトによれば,Methenyが使用しているLinda Manzer作のギターのレプリカ・モデルSignature 6が30本限定で発売されている。私に資金的余裕があれば欲しいなぁとも思ってしまうのだが,$32,000では無理ざんす。大体そんな高いギター弾くような腕もないしねぇ。ご参考までに写真だけでもアップしておこう。

2008年12月 1日 (月)

懐かしのPat Metheny Groupとの初邂逅盤

Pmg "Pat Metheny Group" Pat Metheny Group(ECM)

私が初めてPat Methenyを聞いたのがこのアルバムである。もう30年近く前のことというのが信じがたいが,ECM時代のアルバムでは私が今でも聞く回数が多いのは"Travels" とこのアルバムである。ほかのアルバムが嫌いというわけではない。このアルバムが単純に好きなのである。このシンプルなジャケットのアルバムを私がどうして購入する気になったのかは全く記憶にないのだが,ある意味この超シンプルなジャケットに魅かれたというところもあったように思う。

いずれにしてもこのアルバム,何がいいって曲のクォリティが異常に高い。どれ一つとして駄曲がないというか,長年,Methenyのライブ・レパートリーを占めてきた曲が含まれている。人気曲は冒頭の"San Lorenzo"と"Phase Dance"だろうが,その他の曲もいま聞いてもよい。私はLPであればB面に収められていた曲もどれも捨て難い佳曲だと思っているし,その魅力が全く薄れることはないのである。

このアルバムのいいところは,テクノロジーに依存しない状態での「素」のPMGのよさが表れているところではないかとも思えるのだが,まだまだそんなにテクノロジーも進化していないし,Methenyその人がブレイクする以前の段階で,いい意味での手作り感が私には魅力的に響くのである。30年を経てこの瑞々しさに敬意を表して星★★★★★である。このアルバムとの出会いがなければ,私とMethenyは縁がなかったのだと思えば,偶然であろうがなんだろうが,幸福な出会いであった。

彼らが年末年始のBlue Note公演で,このアルバムからの曲を演奏するとは思えないが,もし何かをやってくれたら,私は狂喜乱舞してしまうかもしれない。今回の来日はメンバーは変われど,同じクァルテット編成だから可能性がないわけではないので,ちょっと期待しちゃうなぁ。無理か...。

Recorded in January 1978

Personnel: Pat Metheny(g), Lyle Mays(p,, key), Mark Egan(b), Dan Gottlieb(ds)

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