ECMならではの組み合わせ
以前,このブログでJack DeJohnetteのSpecial Editionを取り上げたときにもメンツの妙(記事はこちら)と書いたことがあるが,このアルバムもECMらしい組み合わせが楽しめる好アルバムである。そもそも私はRalph Townerのファンであるから,それだけでもOKなのだが,このアルバムはECMオールスターズと言ってもよい組み合わせであり,このメンバーならではの演奏が楽しめるから尚よい。
当時のECMは契約ミュージシャンの組み合わせをさまざまに変更することによって,レギュラー・グループとは異なるケミストリーを生み出していたと言っても過言ではないが,このアルバムもそうしたシリーズの一つと言ってよいだろうが,このアルバムが好評だったのだろう。同じメンバーで続編"Sound And Shadows"が制作されたことは珍しい事例である。しかし,それもうなずけるぐらい,ここではECMらしいサウンドが楽しめる。
相変わらず,Townerの12弦ギターの響きは美しく,Garbarekとのデュオを聞かせるクラシック・ギターでは幽玄さを醸し出している。また,Garbarekがこれだけフルートを聞かせるのも最近では例がないと言えるだろう。フロントの彼らを支えるリズムのWeber,Christensenもいかにもという伴奏ぶりで思わず嬉しくなってしまうのである。
私にとってのTownerの最高傑作は"Solo Concert"であることには間違いないが,このアルバムもプレイバック頻度がかなり高いアルバムである。ハイライトは冒頭の長尺"Oceanus"のスリリングな響きだと思うが,それだけに留まらず,全編を通じて,ECMの美学が詰まったアルバムと言うことができるだろう。星★★★★☆。やっぱりいいわ。
Recoreded in December 1974
Personnel: Ralph Towner(g, p), Jan Garbarek(ts, ss, fl), Eberhard Weber(b, cello), Jon Christensen(ds, perc)
| 固定リンク
「ECM」カテゴリの記事
- 久々にRainer Bruninghausを聴く(2008.12.08)
- Arild Andersen:かなり完成度の高いライブ盤(2008.12.04)
- Pat MethenyのWebサイトにおける記述(2008.12.02)
- 懐かしのPat Metheny Groupとの初邂逅盤(2008.12.01)
- ECMならではの組み合わせ(2008.11.30)
「ジャズ(2008年の記事)」カテゴリの記事
- 本年を回顧する(その4):ジャズ編(2008.12.31)
- Paolo Fresu Devil Quartet:ジャケはさておき(2008.05.15)
- 話題沸騰:Jesse Van Rullerを聞いた(2008.10.17)
- 追悼:Freddie Hubbard(2008.12.30)
- 耳より情報:Enrico Pieranunziのノルウェイ録音!(2008.12.26)
トラックバック
この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/198475/43268870
この記事へのトラックバック一覧です: ECMならではの組み合わせ:


















コメント
なんだか、お久しぶりです。
この記事読んで聴きたくなって、今かけてます。
外は暗く荒れてて、なんとなくぴったりです。明日から12月ですね。
投稿: すずっく | 2008年11月30日 (日) 16時43分
すずっくさん,こんばんは。
ECMと言えば録音はノルウェーが多いですからね。北欧の厳しい冬もこのサウンドに影響を与えているかもしれません。音楽に集中せざるをえない環境ですしねぇ...。
でもやっぱりいいですよね,このアルバム。
投稿: 中年音楽狂 | 2008年11月30日 (日) 19時42分