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2008年11月28日 (金)

70年代Mahavishnuの最終作は...

Inner_worlds_2 "Inner Worlds" Mahavishnu Orchestra(Columbia)

このアルバムはMahavishnu Orchestraの70年代における最終作品であるが,国内ではようやく初CD化となった。Mahavishnuの場合,音数が多いのは当然なのだが,この作品は冒頭から随分と騒々しさを感じさせる作品である。とても4人編成のバンドとは思えぬ音圧ぶりである。しかし,聞き進んでいくと,どうもいつもと様子が違う。そもそも,4曲もヴォーカル曲が入っているのがこのバンドとしてはかなり異色であり,国内盤がなかなか出なかったのもそのへんが原因ではないかと想像される。

私自身はMahavishnu自体好きなバンドと言えるというか,John McLaughlinのかなりのファンだとは思っているのだが,そんな私でも彼の音楽を何でも受け入れるわけではない。インド人パーカッショニストがやたらに騒がしい"Floating Point"は酷評した(記事はこちら)ことがあるが,このアルバムも私にとってはかなり微妙(おかしな表現だ...)である。それはヴォーカル曲が成功しているとは思えないこともあるが,ここに収められた多様な音楽のどれがこのバンドの本質なのかつかみづらいという点もあるように思えてならない。例えば5曲目の"Morning Calls"は英国トラッドのような響きを聞かせるし,その次の"The Way of Pilgrim"はロック的な,あるいはJeff Beck的なアプローチのようにも思えるのである。かと思えばその次の"River of My Heart"はMcLaughlinは参加していないばかりか,このバンドらしくない甘いソウル的なバラードだし...と言った具合である。全編を通じて捉えどころがないのである。

私は多様性を否定するわけではないが,どちらかと言えばしっかり一本筋の通った一貫性のある音楽の方が好きである。よって繰り返し,多様性は必ずしも美徳ではないとこのブログにも書いてきたが,私はこのアルバムでMcLaughlinが目指そうとしたことが何だったのかがよくわからない。ということで,私はこのアルバムを聞くぐらいならほかのMahavishnuあるいはJohn McLaughlinのアルバムを聞くというのが結論の怪作と言っておこう。星★★。これは買って失敗だった。

Recorded in July and August, 1975

Personnel: John McLaughlin(g, g-synth, vo), Stu Goldberg(key), Ralph Armstrong(b, vo), Narada Michael Walden(ds, perc, key, vo)

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