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2008年8月17日 (日)

洗練されたCrusadersなんて...

Crusaders "Healing the Wounds" The Crusaders (GRP)

一時期のGRPレーベルは,それこそありとあらゆるフュージョン系アーティストと契約し,独占禁止法違反とでも言いたくなるような状態であった。今やそのポジションはスムーズ系を中心にConcord系列のPeak Recordsに移ったと言ってよいが,PeakはRuss Freemanが設立者の一人であるから,Dave GrusinとLarry RosenによるGRPに似たところがあるのだろう。しかし,MCA専属が長かったCrusadersまでがGRPから出たときには驚いたが,そう言えばGRPも当時MCA配下だったから,これはレコード会社の事情というところだろう。

このアルバムも実家に帰って久々に聞いたのだが,一聴して従来のCrusadersサウンドと趣が異なるように感じさせる。このアルバムのプロデュースをしているのはMarcus Millerであるが,Marcusのエレクトリック・ベースが活躍するのはいいとしても,サウンドがCrusadersにしては洗練され過ぎてはいないか?確かにJoe Sampleのピアノは誰がどう聞いてもSampleなのだが,Wilton Felderにいつものような泥臭い感覚が足りないように思えるのである。豪華な伴奏陣(Michael Landauがほぼ全編でギターを弾いている)を集めているので,演奏のクォリティに文句はないのだが,Crusadersらしいファンクネスに欠けているところが,このアルバム最大の難点のように思える。タイトル・トラックなんて,まさになんだかなぁ...という感じである。

この違和感はベースがWilton Felderの掛け持ちでなく,Millerが弾いているというところもあるかもしれない。FelderにはMillerのような鋭いスラッピングの技はないし,掛け持ちならではのよい意味での「どんくささ」が持ち味であるから,感じが違うのは当たり前ではあるが。

このアルバムにはStevie Wonder作というよりも,Jeff Beckが"Blow by Blow"で演奏した"Cause We've Ended as Lovers(哀しみの恋人たち)"が収録されている。ここでギター・ソロを弾いているのがSteve Lukatherである。LukatherはちゃんとJeff Beckぽく演奏しているのが微笑ましくいが,この曲がWilton Felderに合うとは思えないねぇ。また,Marcus Miller作"Maputo"はBob JamesとDavid Sanbornの傑作"Double Vision"で演奏されていた曲だが,こういう選曲を見ていると,Marcusが目指したのはCrusaders版"Double Vision"ではないのかと思わせるところもあり,Crusadersのようなバンドに対しては,オーバー・プロデュースと言われても仕方がないだろう。ファンクと洗練はやはり相容れないとしか言えない。洗練度を高めるならJoe Sampleのソロ・アルバムでやればよいのである。星★★★。

しかし,その後はCrusadersもあまり目立たなくなってしまったなぁ。最近のアルバムは聞いていないが,今や「昔の名前で出ています」って感じなのだろうか。いずれにしても,私にとってはこのアルバムよりベスト盤を聞いている方が,はるかにしっくりくる。

Personnel: Joe Sample(p, key), Wilton Felder(sax), Marcus Miller(el-b), William "Bubba" Bryant(ds), Lenny Castro(perc), Michael Landau(g), Steve Lukather(g), Jason Miles(synth prog)

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コメント

これはこれでいいと思っています。
当時、哀しみの恋人たちが収録されていること、マーカス、ルカサーの参加で買いました。
久しぶりに聴いてみます。

東信JAZZ研究所さま,コメントありがとうございます。返信が遅くなりまして申し訳ありません。

演奏だけ聴いている限りは,確かにこれはこれでいいのですが,Crusadersのイメージとの乖離がちょっとなぁという感覚です。

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