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2008年7月15日 (火)

Mike Stern:もう55歳!とは信じ難いが,その初リーダー作

Neesh "Neesh" Mike Stern(Trio)

何度か書いているが,私はかなりのMike Stern好きである。そのMike Stern,1953年生まれだから当年とって55歳(!)である。しかし,年齢何のそのでやっている音楽が昔も今も全然変わらない(変われない?)のが何とも微笑ましい。そのMike Sternの初リーダー作(邦題は「ファット・タイム」)である。

私はこのアルバムに関してかつてAmazonのレビューに次のように書いたことがある(そのまま再掲する):『長年廃盤の憂き目(Mike本人が再発を拒否したという話もあるが)にあったMike Sternの初リーダー作待望のCD化である。David Sanbornのアルト,リーダーSternのギター等,聴き所は多いと思うが,いかんせんCD化に当たってのマスターが,あまり状態のよろしくないLPと思われるのは残念と言わざるをえない。トリオ・レコードという国産レーベル原盤の音源が,マスター・テープを紛失したか,あるいはMike本人がマスターでの再発を拒否したのかと勘ぐらざるをえないが,それにしてもCDとは思えないスクラッチ・ノイズの多発には興醒めである。もう少しまともなマスター音源はなかったものか。あるいはマスターに問題があったとしても,デジタル的なノイズ処理ぐらい施すのが消費者に対するつとめではないのだろうか。ここにおさめられた音源に比べれば,音は少なくとも評者所有のLPの方がずっとまともである。これでは何のためのCD再発かわかったものではない。発売元への猛省を促すために最低の評価(星★)とする。』

と,かなり熱くなっている。しかし,それぐらいブチブチとスクラッチ音が多いのである。私はこのアルバムを結構苦労してLPをゲットしたのだが,本当にLPの方がずっとましな音というのではやはり手抜きプロダクションと指弾されても仕方あるまい。

そうした点を除いて,今一度冷静にこのアルバムを聞いてみると,このアルバム,かなり一発セッション色が強い(その割には録音日が何日にも渡るのは不思議だが...)ことがわかる。曲は参加メンバーによる共作ばかりであり,即ち,これらは事前に書かれたものではなく,メンバーの自発性に委ねられたものだったのだろう。Sternがなぜ本作が気に入らないのかは本人に聞いてみないとわからないとしても,本人としてはやはりもう少し「キメ」の世界が濃厚な演奏をしたかったのではないかと思われるのである。そういう意味ではこのアルバムはかなりルースな作りであるし,それがジャズ的と言えばジャズ的である("Memphis Peg"では珍しやオクターブ奏法も聞かせている)。

それでもMike Sternの個性は笑えるぐらいに全くそのまま出ており,繰り返しになるが,今も昔もSternはSternなのである。音のことを除けば,Sternのファン,Sanbornのファン双方がそれなりに楽しめるものとは思う。但し,Sternらしからぬ"Up-ology"のような曲はいただけないし,Victor LewisというのはSternのドラマーとしてはやや不均衡な感じもする。そうは言っても後に共演するDennis Chambersはまだまだジャズ界では新参者でSternとの接点はなかったろうから,まぁ仕方あるまい。しかし,よりSternのジャズ寄りの演奏を聞くのであれば,Steve Slagleとの"High Standards"ってのもあるなぁ。いろいろあるが,演奏だけで判断すれば星★★★☆ってところだろう。

Recorded on August 22-25, September 22, 23, 26-29, 1983

Personnel: Mike Stern(g), Hiram Bullock(g), David Sanborn(as), Tom Barney(b), Victor Lewis(ds), Buggsy Moore(perc)

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