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2008年7月 8日 (火)

Eric Andersenの悲劇

Stages "Stages: the Lost Album" Eric Andersen (Columbia)

Eric Andersenと言えば今も昔も"Blue River"である。私のSSW系の嗜好に決定的な影響を与えた私の従兄は,(縁起でもないが)棺桶には"Blue River"を入れろだか,葬式には"Blue River"をかけろとかいう話をしていた。それぐらい,"Blue River"というアルバムはEric Andersenと強く紐づいてしまっている。そのことに敢えて異を唱える気はない。しかし,本日紹介のアルバムが予定通り発売されていたら,ちょっと印象は違っていたかもしれない。

このアルバムはもともと"Blue River"に続くアルバムとしてナッシュビル録音が行われ,マルチトラックのマスターテープまで作られながら,そのマスターテープが忽然と消えてしまい,ずっと幻と化していたものである。そのマスターテープは本来ディスパッチされるべきタイミングでNYCに送られることなく,ナッシュビルの倉庫にずっと眠っていたらしい。その倉庫をクリーンアップする際に,NYCに送られたらしいのだが,そこでもほとんど存在を無視されたというなんじゃそれはというような話である。それが関係者の努力により発見されたのは1989年のことらしいが,それにしても何とも悲劇的ではないか。

このマスターテープの紛失を諦めきれないEric AndersenはAristaレーベルでの"Be True to You"でここに収められた曲を再演しているが,こちらのアルバムの方がオケ入りのArista盤よりも"Naked"な感覚に溢れている。どちらが好みかはリスナーの趣味にもよろうが,私はAndersenの声の瑞々しさゆえに圧倒的に本盤を支持する。

もしこのアルバムがマスターテープ紛失という信じ難い事象に直面することがなければ,Eric Andersenはもう少しメジャーな存在でいられたかもしれないと思うと,つくづくついていない人である。全部が全部,最高の出来とは言わない(特にロック系のビートはなぁ...)が,"Blue River"好きのリスナーも納得しうる演奏である。そうしたこのアルバムももはや廃盤となってしまったが,このアルバムぐらいはカタログに残していてもいいように思う。尚,本盤には発見されたマスターテープの10曲に加えて,(当時の)新曲も追加されていて,そちらにはRick Danko,Garth HudsonのThe Band組やShawn Colvin等が客演しているので彼らのファン注目である。星★★★★。

Recorded in January & November 1972, January 1973, and November & December 1990

Personnel: Eric Andersen(vo, g, hca), Teddy Irwin(g), Eddie Hinton(g), Andy Johnson(g), Norbert Putnum(b, cello), Tommy Cosgrove(b), Mike Leech(b), Kenny Malone(ds, perc), Kenny Buttrey(ds), Farrell Morris(perc), Charlie McCoy(perc), Reggie Young(g), Leon Russell(g, p, el-p), Troy Seals(g), Favid Briggs(org, p, key), Glenn Spreen(org), Pete Drake(steel-g), Weldon Myrick(steel-g), Grady Martin(g), Debbie Green Andersen(vo, p), Joan Baez(vo), Florence Warner(vo), Dan Fogelberg(g), Jonas Fjeld(g,el-p), Jon Gordon(g), Willie Nile(g), Rick Danko(b, vo), Andy Newmark(ds), Garth Hudson(accor), Eric Bazilian(mandolin, vo), Joe Spivey(vln, g), Shawn Colvin(vo)

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