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2008年7月20日 (日)

いかなるフォーマットでもBill EvansはBill Evansである

New_conversations "New Conversations" Bill Evans(Warner Brothers)

多くの人にとって,Bill Evansを聞く上での最良のフォーマットはピアノ・トリオであろう。それはEvansにとっても真理であったはずであり,彼の録音のかなりの比率はピアノ・トリオで占められている。しかし,"Alone"や"Alone Again"でも聞かせたソロ・ピアノでもちゃんとBill Evans色は出ていたし,どのような形態でも個性を聞かせることができるのがBill Evansというピアニストの凄いところであった。

そんなBill Evansは日本においても圧倒的な人気を誇るピアニストではあるが,彼の演奏の中であまり省みられることがない演奏として,本人の多重録音による「自己との対話」シリーズがあるだろう。かく言う私もそのシリーズで保有しているのは本日取り上げるWarner盤(シリーズ第3弾)だけである。このアルバム,だいたいがこのジャケだけで購買意欲をそいでいて非常に損をしていると思うのは私だけではあるまい。ご丁寧にこのジャケの下の方に"Monologue,Dialogue,Trialogue"と書いてあるから,完全ソロ,ピアノ二重奏,ピアノ三重奏で演奏されていることがわかるわけだが,多重録音時にはエレピ(残響感たっぷりである)も使用している。

それで結果はどうだろうか。もちろん,これはBill Evansにとって最良のアルバムではない。しかし,決して悪くない出来である。何と言っても曲,演奏が美しい。逆に言えばかなり甘い出来とも言える。しかし,こうした異色の形式で演奏しようとも,Bill Evansの個性はきっちり出ていて,一聴して「おおっ,Evans」だと思わせてしまうのである。

私はこのアルバムは決して駄作だとは思わないし,Evansファンなら聞いてきっと楽しめるだろうと思う。多重録音シリーズとして3枚もアルバムを残したEvansである。本人はきっと楽しみながらこうした演奏をしていたはずだと思えるから,彼の音楽をきっちり聞き込んでいきたいというリスナーはこうしたアルバムも避けて通るべきではない。とにかくジャケを怖いと思わず,一度聞いてみれば「へぇ~っ」となるであろう演奏である。もちろん,これより先に聞くべきアルバムは山ほどあるという前提で,「まぁ騙されたと思って聞いてみなはれ」と言いたくなるアルバムである。とは言え,多重録音しないで,ソロ・ピアノだっていいじゃんというのもまた真なりなのだが...。そうした点も含め,星★★★☆。ちなみにこのアルバムが日本で発売された時のタイトルは「未知との対話-独白・対話・そして鼎談」というそうです。笑っちゃいますなァ。

Recorded on January 26-30 and February 13-16, 1978

Personnel: Bill Evans(p. el-p)

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