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2008年6月13日 (金)

Alan Parsons Projectの最高傑作リマスター盤

App ゛Eye in the Sky" The Alan Parsons Project (Arista)

おそらくは誰もが認めるであろうAlan Parsons Projectの最高傑作である。タイトル・トラックはもちろん,゛Silence And I゛や゛Old And Wise゛のような名曲(ややオーケストレーションが仰々しいとしてもだ)がこのアルバムの価値を決定付けていると言ってよい。やれ産業ロックだ,やれポップ過ぎるなどと批判を浴びることも多いこのバンドには隠れたファンが多いのも間違いないことはリマスター・ベスト3枚組をこのブログで取り上げた時(Alan Parsons Projectのリマスター・ベスト盤)にも書いた。いずれにしても,「ポップで何が悪い」と私のようなこのバンドのファンはそうした傾向に文句の一つも言いたくなるが,そんな批判をものともしない傑作だと私は思っている。冒頭の゛Sirius゛はMichael Jordanが在籍した頃のChicago Bullsのテーマ・ミュージックとなっていたはずであるが,この冒頭からのワクワクさせられる感覚からタイトル・トラックへのつなぎなんてのは今聞いても完璧ではないか。また,曲によってリード・ボーカリストを変える手法も彼らならでは。中でもEric Woolfsonの声は発売から四半世紀を経た今でも素晴らしい。

思わず力が入ってしまったが,本盤は2007年のリマスター・プロジェクトの一環として発表されたものである。もともとのLP時代から音のよいアルバムであったから,リマスターの効果についてはオーディオに詳しい方に譲るとして,このアルバムで注目されるのはボーナス・トラック6曲である。もちろん,このアルバムの価値はボーナス・トラックなしでも揺るぐものではないと思うが,それでもそこに注目が行ってしまうのはある意味致し方のないところである。

そのボーナス・トラックはデモ・バージョンに顕著な通り,派手な意匠を施す前の極めて゛Naked゛な感覚が強いものとなっている。゛Old And Wise゛は本テイクはColin Bluntstoneのボーカルによるものだったが,このWoolfsonボーカルによるボーナス・トラックにおける生の感覚は何とも言い難い魅力がある。まぁそれでも所詮デモはデモだから,これらの演奏を目当てにこのCDを買うべきではないが,オーケストレーション前のバージョンは面白いことは面白い。

いずれにしても,注目はボーナス・トラックに向いてしまったとしても,このアルバムの価値が下がるものではない。いかにオーケストレーションがインパクトの強いものであったかを知る上でもこうした゛Naked゛バージョンが聞けたことはよかったと思う。星★★★★★。

Personnel: Alan Parsons(key, vo), Eric Woolfson(vo, p, key), David Paton(vo, b), Chris Rainbow(vo), Elmer Gantry(vo). Lenny Zakatek(vo), Colin Bluntstone(vo), Ian Bairnsen(g), Stewart Elliott(ds), John Wallace(tp), Andrew Powell(p), Mel Collins(sax)

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