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2008年5月19日 (月)

5曲じゃもったいない:Pat MethenyのライブEP

Day_trip_live_2 "Tokyo Day Trip: Live EP" Pat Metheny with Christian McBride & Antonio Sanchez (Nonesuch)

私はこのブログでこのメンツによる゛Day Trip゛を「Pat Methenyの新作はファンも納得の素晴らしい出来」として結構ほめちぎったわけだが,彼らによるライブEPが発売となった。ブログのお知り合い,oza。さんがすかさず記事をアップされているのに触発されて,近所のHMVで購入である(ちなみに他店では未入荷)。

冒頭からエレクトリック・シタールがアメリカンな響きの"Troms0"に驚く(私はちょっと"As Falls Wichita, So Falls Wichita Falls"を思い起こしてしまった)が,これがオープナーとして何とも言えない雰囲気を生み出しており,2曲目のいかにもこのトリオらしいスピード感に溢れたその名も"Traveling Fast"へのプレリュードとして絶妙である。3曲目は一転して美しいバラードの゛Inori゛である。もちろんこれは「祈り」であろうが,"Farmer's Trust"を思わせる世界で,これがまたたまらん。生で聞いていたら落涙していたかもしれない。

4曲目はそれまでの流れとは明らかに異なる激しい"Back Arm & Blackcharge"に驚かされる。こPMGならライブでOrnette Coleman(あるいはOrnette的)の曲を演奏するようなチェンジ・オブ・ペースとも言えるが,繰り返すがこいつは激しい。おそらく,このライブEPの一般リスナーの受容度を決めるのはこの曲への反応ではないか。まるでプログレのようでもある。そうした意味で,oza。さんがおっしゃるように"Roots of Coincidence"を彷彿とさせるというのはまさにその通り。私からすれば,このアルバムにおいて,この曲は「踏み絵」のようなものである。ハード・ロックだろうが,プログレだろうがなんでもOKの私にはサウンド的には何の問題もないが,アルバム全体の流れとしてはちょっとねぇという気はする。最後はまたまたしっとりと"The Night Becomes You"で締めているが,やはり4曲目のインパクトが強過ぎるように感じる。私がプロデューサーなら4曲目は別の曲に差し替えるだろうが,そこはプロデューサーを兼ねるMethenyの思いもあるのだろう。

ということで,プロダクションに文句がないわけではないのだが,やはりこのトリオのレベルは高いことを改めて確認させる作品。どうせなら,EPなんてケチくさいことを言わずに,2枚組で出せばよかったのにと思わせる。そうすれば"Back Arm & Blackcharge"がここまで浮くこともなかったのではないだろうか。星★★★★。

尚,本作はタイトルの通り東京録音であるが,詳細の記述がない。クレジットにはBlue Note東京スタッフへのSpecial Thanksの記述があるから,Blue Noteで録音されたことは間違いないが,日付は不明である。まぁこの演奏なら別にそんなことに文句はないが。

Recorded Live in Tokyo

Personnel: Pat Metheny(g, el-sitar), Christian McBride(b), Antonio Sanchez(ds, perc)

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コメント

TBさせていただきます。
タイトルの通り、まったくもって「5曲じゃもったいない」作品だと思います。
と、言う意味でも、国内盤のボーナストラックに興味が向いてしまうのですが..

oza。さん,コメント,TBありがとうございます。確かにこの演奏だとボーナストラックは気になるところですが,コスト・パフォーマンスが一気に低下してしまうのが難点ですねぇ。

Brad Mehldauなら絶対買いますが...。Methenyは好きですが,そこまでの情熱は今はありません。でもいいアルバムでした。こちらからもTBさせて頂きます。

中年音楽狂さん、こんにちは。

確かに4曲目はアルバム全体からすると、かなり浮いていますよね。

>私がプロデューサーなら4曲目は別の曲に差し替えるだろうが,そこはプロデューサーを兼ねるMethenyの思いもあるのだろう。

同感です。曲としてはめちゃくちゃ好きですが、このアルバムの中に入れるのはいかがなものかと。

どうせいなら、全部轟音系で埋め尽くしてもらった方が、聴きやすいかも。

5曲じゃもったいないというご意見も全くその通りで、長いことかけて、世界中をツアーしていたのだから、かなり音源のストックはあるはず。2枚組、ちょうど『 Trio ->Live 』みたいな仕様にすればよかったと、つくづく思います。

5曲をバラバラに聴くという手法で、自分的にはけっこう満足度の高いアルバムになりました。流れで聴かせるには、もう2-3曲バランスをとって、とも思うのですが、彼のファンとしては、音源がこうやって出てくるだけでも、感謝です(笑)。

TBさせていただきます。

crissさん,コメント,TBありがとうございます。

確かにどうしてEPという形態にしたのかと思ってしまう出来のアルバムですよねぇ。またこのメンツでアルバムを出して欲しいものです。

910さん,コメント,TBありがとうございます。

私もPatのファンなので,音源が出ることは大歓迎です。と言ってもあまり轟音系のフリーものはさすがに...ですが。こちらからもTB指せて頂きます。

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