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2008年4月 2日 (水)

あまりに美しいピアノとギターの多重録音

Diary "Diary" Ralph Towner(ECM)

1曲目の"Dark Spirit"におけるTownerによるギターとピアノの多重録音を聞いて,感じるところがないとすれば,その人はECMレーベルとは縁がないと言い切ってしまおう。それぐらい美しい響きである。私はRalph Townerのファンであるから,多少の贔屓目はあるとしても,この響きには本当にうっとりさせられてしまう。そして続く2曲目"Entry in a Diary"ではTownerの必殺12弦ギターの登場である。私はこの冒頭の2曲を聞くだけで「ほぼ」昇天モードである。4曲目ではPaul Winter Consortでも演奏した"Icarus"を今度は12弦とピアノで多重録音である。ここまで来れば私は「完全に」昇天する。ECMかくあるべし。

私はTownerの最高傑作は"Solo Concert"だと思っている(なんてたってブログ開設2日目に「Ralph Townerの魅力」という記事にしている)。しかし,そこはライブ音源,多重演奏はできないのである。現代のテクノロジーを駆使すれば,今ならできてしまうかもしれないが,時はまだまだ1970年代である。ライブの場でのこの演奏の再現は無理だった。Townerはここではギターとピアノだけでなく,ギターとゴングの多重演奏も聞かせて,ライブ盤とは違う雰囲気を生み出すのに成功しているから,この作品はこの作品でちゃんと評価しなければならないのである。最高傑作はライブ盤に譲るとしても,これはTownerの代表作の一つに数えてよい。当然星★★★★★である。

尚,最後に収められたピアノ・ソロによる佳曲"The Silence of a Candle"は一聴,George Winstonのようにも響くが,当然,こちらの方がオリジナルのスタイルであって,Townerのピアノとして認識すべきものであることは強調しておきたい。ちなみにGeorge Winstonは自身のHPの"Influence"のところにギタリストとしてのTownerを挙げているが,私としてはピアニストとしてのTownerにも影響されとるだろうと突っ込みを入れたい。

閑話休題。最近はあまり多重録音をしていないと思われるTownerであるが,1973年という段階で,多重録音をうまく使ってTownerの魅力をここまで引き出したプロデューサー,Manfred Eicherは本当に大した人物である。Eicherにも星★★★★★を謹呈したい。素晴らしい。

Recorded on April 4 and 5, 1973

Personnel: Ralph Towner (g, p. gong)

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コメント

音楽狂さん、こんにちは、monakaです。
TBありがとうございました。私が今回このアルバムを購入したのは貴殿の記事に刺激されてですので、記事にしたとき当然TBしたものと思い込んでいました。
このアルバム、ECMなのに、それまでのタウナーの美曲があらためて再演されていてホロッときました。

monakaさん,コメントありがとうございます。

これからもTownerは折に触れ取り上げていきたいと思います。来日してくれないでしょうかねぇ。

うーん、ソロ・コンサートが聴きたくなりました。どちらかと云うと、タウナーよりもオレゴンに眼が向いていたのだけど,記事でinspireされちゃいました!

kenさん,こんばんは。TBありがとうございました。

Oregonもいいですが,私はTownerはソロに限るって思っています。彼のECMでのソロ作は全部が全部いいとは思いませんが,それでもこれとライブは最高でしょうね。

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blogでの知り合いの中年音楽狂さんはラルフ・タウナーの相当なファンでしっかり聞き込んでいらしゃる。タウナーが好きなんて私も書いているが、音楽狂さんが書いている、最高傑作もその次も持っていません。 刺激を受けて拾ったタウナーが久しぶりで良かったので、他もどちらか欲しいと気にしていたら結構早くであいました。 まずは「Solo Concert」で1980年のアルバム、5曲目“Nardis”を聴いていて、先日のキースを思いだしました。タウナーってギターをピアノの様に弾きます。タウナーの凄さがはっきり... [続きを読む]

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