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2008年3月 2日 (日)

キャリア上でもDavid Sanbornのかなりの異色作

Sanborn "As We Speak" David Sanborn (Warner Brothers)

「ささやくシルエット」である。本来アルトを主楽器とするDavid Sanbornのキャリアの中で,ソプラノ・サックスが占める比率やMichael Sembelloとのコラボレーションによるボーカル曲のポップさなどの点で,相当の異色作と言ってもよい作品である。これはプロデューサーがStevie Wonderとも縁の深いRobert Margouleffということもあるかもしれない。しかしここに収録されて楽曲のクォリティの高さは素晴らしいのである。

"Straight to the Heart"や"Rain on Christmas"は本業のアルトで朗々と歌い上げる一方,アップビートな"Port of Call"や"Rush Hour",更にはSembelloのボーカルによる2曲と,バラエティに富んだ内容である。83年に映画"Flashdance"のサントラで"Maniac"をヒットさせる前のSembelloはギターでも全面参加し,Marcus Miller(b),Omar Hakim(ds)との鉄壁リズム・セクションを形成しているが,アルバムを通じてほぼ同一のメンバーで演奏されているというのも,演奏のタイトさを生み出している。70年代のSanbornの諸作には時代を感じさせるものが多いが,本作は発売から四半世紀以上を経て古さをそんなに感じさせないのは立派である。これに比べれば,Sanbornのこれ以前のリーダー作なんぞ古臭くて聞いていられないと言っては暴言か。でも私はあまり聞かないのは事実なのである。

それでも,このアルバムが最もSanbornらしいかと言えば決してそんなことはない。これはかなりよくプロデュースされた作品ではあるが,Sanbornの本質を追うならば,この作品は一番には薦めない。SanbornのSanbornたる所以を聞くならば,例えばMichael Franksでも誰でもいいのだが,Sanbornが奏でる歌伴でのソロやオブリガートに耳を傾けるか,Gil Evansの゛Priestess゛でのソロこそ傾聴すべきである。

正直なところ,こうした音楽はある意味Sanbornでなくてもできる世界なのかもしれないというところだが,しかし,SanbornフォロワーのNelson RangellやChris Hunterではここまで作品全体のクォリティを高く維持することは難しいだろう。そうした意味でDavid Sanbornは大したプレイヤーなのである。星★★★★。

Personnel: David Sanborn(as,ss), Omar Hakim(ds), Marcus Miller(b). Michael Sembello(g, vo), Don Freeman(key), Paulinho da Costa(perc), Buzzy Feiton(g), Goeorge Duke(key), Lance Ong(key), Bob Mintzer(b-cl), Bill Evans(sax), James "Sugar Bear" Skelton(org), Spike(key), Robert A. Martin(fr-h), Cruz Baca Sembello(vo)

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サンボーンは大好きで全リーダーアルバム持ってます。本アルバムも大好きです。ただ、最近じゃあ、サンボーンも年取りましたよね、、。80年代までなのかなと思ってます、、。

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